フロンタルに憑依した苦労人転生者のガンダムSEED 作:鉄血
「にゃああああッ!!仕事が終わらないぃぃッ!」
朝。トリトマはそんな叫びと共に頭を掻き毟っていた。
「“フロンタル議長“に提出する報告書なんですからちゃんと書かないと。一部隊の隊長を任されたのなら前みたいに任務完了とだけ書いて提出するのはいけませんからね?トリトマさん」
「確かにそうですけれど!でも私よりもキャプテンさんの方が適任じゃねーですか!」
「私は“隊長さん“を立派にしてやってくれと“議長“に言われていますので。サポートはしますよ」
「それは確かにありがてーですけど!なんか違います!」
ギャイギャイと《ムサカ》の執務室でそんな会話をする二人がいる部屋の扉が開いた。
「おっはよー!二人の会話が廊下まで聞こえてくるくらいには元気みたいでなにより」
「あ、エルさん!良いところに!」
トリトマはパッと目を輝かせると同時にエルは笑いながら言う。
「報告書は書きたくないから私はパス」
「まだ一言も言ってねーですよ!?」
「廊下まで聞こえてたってさっき言ったじゃん」
漫才か?漫才でもしてんのか?お前らは?
エルのその言葉にピンッと立っていたトリトマの頭にあるアホ毛が一瞬でシナシナになっていく。
「・・・誰も手伝ってくれねーです」
「丸投げを手伝いとは言いませんよ?」
恨めしげにそう呟くが、キャプテンの一言で撃沈。
つか丸投げしてたんかよ。それは手伝いとは言わねえな。
「安易に隊長・・・じゃなかった、議長の頼みを聞いちゃうトリトマちゃんの自業自得だけどねー」
「うう〜・・・」
何も言い返せないトリトマは唸りながら頬を膨らませる。
「・・・だって、隊長に頼まれたんですよ?誰だって見栄を張りてーじゃねーですか」
顔を赤くしながらそっぽを向くトリトマにエルは───
「なにこの子・・・めっちゃかわゆい・・・」
おい、お前がときめいてどうするんだよ
「まあ、今くらいの年頃が見栄を張りたい盛りでしょうしね」
「同意。トリトマさんの意見には賛成です」
と、そんな三人の会話に入り込んできた人がいた。
「あ、エムちゃん。おはよー」
「挨拶。おはようございます」
そう言いながら挨拶をするエルにエムはそう言った後、部屋の中へと入り、手にしたお盆を近くのテーブルへと置く。
「製作。サボテンタルトを作ってみました。一緒に食べましょう」
「サボテン・・・タルト?」
「いや、それって美味しいんです?」
「さあ?でも議長も作っていた事はありましたね」
三人は皿の上に綺麗に乗ったそのタルトを見ながらそう言葉を漏らす。
「因みになんですが・・・味見はしました?」
「返答。味見はしました。普通のタルトだと思います」
「なら安心、なのかな?」
いや、そもそもオムライスをチャーハンにするような奴の飯を食っても大丈夫なのだろうか?
一抹の不安を抱える三人は恐る恐る切り分けられたサボテンタルトを手に取ると、そのまま口の中へと入れて齧る。
そして──────
「「「「ゔッ・・・・」」」」
不味かったようで
「独特な味ですね・・・これは・・・」
「・・・さ、サボテンの粘り気と酸味が強くてその・・・」
「・・・不味い。タルトに入れたヨーグルトの酸味と相まって後味が最悪・・・」
「同意。食べられないものではないですが単体で食べた方が美味しいです」
作った本人がソレを言うのかよ!
◇◇◇◇◇
一方その頃・・・
「なんだこの仕事の量は!私を過労死させる気か!」
山のように積まれた書類に殺されそうになっていた。
これじゃあクライン嬢の勉強会に手が回らねえよ!
フリーダムとジャスティスに関しては解体しようにも金がめっちゃかかるから現状放置だし!
「失礼します!地球に滞在しているザフト軍からの伝令です!」
「失礼します!農業プラントからの定期報告です!」
「失礼します!モビルスーツ開発研究所からの嘆願書です!」
「失礼します!地球連合からの面会が───」
「ええい!一列に並べ!話はそれからだ!」
プロフィール エム
レオントッツォ隊の部隊長。
現在はギラ・ズールを使用しているがDESTINY編でペーネロペーに搭乗することになる。
なお、ペーネロペーはフロンタルさんのポケットマネーで製作したものなのでザフト軍は好きに使えない。そのせいでジャガンナートもペーネロペーを使う際にはフロンタルの許可がいるので歯噛みしている。
たまにトリトマ達と一緒に孤児院にお菓子を持って行っているそう。
その際に子供達と一緒に車椅子でドリフトしながら爆速していたとかいないとか。
誰に似たんだか・・・
ペーネロペーのフライトユニット 模写
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