フロンタルに憑依した苦労人転生者のガンダムSEED 作:鉄血
もうすぐ仕事が忙しくなるピークになるので投稿頻度は落ちるかと思いますがよろしくです。
「お久しぶりです、オーブ閣僚の方々。こうして面と向かって話し合うのは、一年半前に起きた
オーブ領国内にある館でフロンタルは自分の前に揃ったオーブの閣僚達の前でそんな挨拶をする。
その場にいる面々があの件と言われ、気まずそうにする中、首長の一人、タツキ・マシマが代表するように口を開いた。
「え、ええ。あの件については本当に申し訳ない事をしたと思っております。モルゲンレーテ社もあの件を通して技術者の大半を解雇し、新たなモビルスーツ開発や兵器開発が出来なくなり、国家防衛の予算を大幅に削ることになりまして・・・」
「ましては今の状況、最近動きが活発になっているユーラシア連邦に潜伏したブルーコスモスの過激派から守る為の技術を我々に売って欲しい。もしくは以前壊した同盟関係をもとに戻したい・・・と、そう仰りたいと?」
「・・・ええ」
タツキ・マシマは一拍置いてからそう答えた。
「・・・ふむ」
フロンタルはその場で少し考えるような仕草をしながらこの話の内容のメリットとデメリットを頭の中で分析する。
正直な話、この案に関しては受けても断っても利益が多少変わるだけでメリットというメリットがあまりない。
オーブは確かに技術国であり、恐らく地球にある国の中では最も技術がある。そもそも、その技術力で発展国にまで登り詰めたと言っても良い。
だが、それはあくまでモルゲンレーテ社という原作でも馬鹿みたいな技術がありますよという会社があったお蔭で、軍事関係が強くなっただけであり、今のモルゲンレーテ社は原作の時とは違い、技術者も資金も削られ大部分が弱体化している。
フリーダムはコチラで回収済み、例えキラ君がオーブにいた時にデータを解析したとしてもかなり短い期間だ。そこまで多くは取れていない筈。
デルタカイのデータを勝手に解析しようとした時は、多額の賠償金とそのデータを盗み出そうとした技術関係者を全員引き渡しで手を打った。
その技術者はどうしたのかって?全員殺したよ?
軍事機密の盗難とか普通、銃殺刑もんだからね。仕方ないね。
メリットのない対談にフロンタルはタツキ・マシマに対して質問をする。
「あまり、こちら側にメリットが無い内容だ。もし、その案件を受けるとして貴方方は何を私達に差し出してくれるのか、教えていただきたい」
正直これの返答次第に限る。
これで技術ですって言われても、今のオーブに欲しい技術なんてヤタノカガミぐらいなんだよな。
モビルスーツ技術なんて俺が宇宙世紀から知識を持ち越しているから、ぶっちゃけ要らないまである。
デルタカイの件でアカツキ島の譲渡を含めたのは、そのままの勢いでアカツキ島にある島の施設やそのデータを取れるかも?くらいに思っていただけで、正直領土もいらないまである。
どっちもいらないんだよなぁと考えるフロンタルに、マシマはフロンタルが予想もしていなかった事を口にした。
「コチラで保有している
「!」
「なっ!?」
おい、マジか。その札を切ってくるのか。
周りの一部閣僚達もその言葉を聞いてどよめいている。
この反応は・・・上の奴等しか知らねえな?サハク家がいないのもそう言うことか。
マスドライバー。
地球から宇宙へと人員や物資を定期的に送り込むメインルートとして機能する補給路だ。戦略的にも地上から宇宙への唯一の補給路で戦争時には真っ先に奪い合いの標的となり、一度は破壊されたが、もう一度修復し、今も使用されているオーブの唯一の強みを出してきやがった。
だが、それを出すということはオーブは中立国を辞めると言うのと同義だ。
要はこっち側の勢力に加勢する事となり、そうなればユーラシア連邦内の過激派連中に真っ先に標的にされる事となる。
それは一部の閣僚や貴族───特にオーブの民の平和を重んじるサハク家やアスハ家は絶対に良しとはしない筈。
つまりこれは、アスハ家が弱体化した事でこの案を通す事になったのか、それともなりふり構っていられない状態なのか・・・。
これは俺の一存じゃ無理だ。デュランダルや大西洋連邦の閣僚達とも話をつけなくちゃならん。
それほどまでに出してきた札が重い。
フロンタルはそのことに内心で大きなため息をつくのだった。