フロンタルに憑依した苦労人転生者のガンダムSEED   作:鉄血

219 / 219
投稿!


第七十五話

───夜。

海中の中を高速で移動する一機がいた。

オーブの監視網は二年前の大戦の時よりうすく、さらに今のオーブは戦力も大幅に低下しており、内部も二分割に分断状態。だからこうして内通者の手引きによって探知されることなく、楽に侵入する事が出来た。

海中から水飛沫を上げながら一機のモビルスーツが現れる。

 

「さてさて・・・確認が出来次第、奇襲しろって話だったけどさ」

 

アビスのコクピットの中でアウルはそうぼやく。

最近、オーブがプラントと手を組み、戦力を拡大しようと各作しているという話があり、状況次第で派手に奇襲して暴れろと言われている。

カメラを拡大して軍港を見ると、かなり離れた場所に自分達が戦ったあの新型艦が駐屯していた。

 

「・・・お!いたいた!やっぱあの話は本当だった訳ね」

 

どうやらあの内通者による話は本当だったらしい。

アウルはニヤリと笑ってヘルメットを被る。

自分が攻撃を始めれば、スティングたちも攻撃しにかかるだろう。オーブはそっち側につくんだ。だったらそれ相応に痛い目を見てもらおう。

 

「・・・・よーし、じゃ、いっちょやりますかぁ!」

 

アウルは軍港の格納庫に、ターゲット・ディスプレーをあわせて、トリガーを引いた。

 

 

◇◇◇◇

 

 

「・・・む?」

 

「・・・なんでやがりますか?」

 

フロンタルとトリトマは微かな地響きを聞いて、同時に顔を上げていた。

 

「ちょっと見てみますね」

 

「ああ、頼む」

 

トリトマは状況を確かめに窓へと近付いて外を見る。

そして遠方が昼間のようにやけに明るい。そして黒煙が上がっているのを確認したところでトリトマは叫んだ。

 

「・・・隊長!遠方、軍港の方角で空襲です!」

 

「なに?」

 

オーブの市街地でしかもこのタイミングで空襲だぁ!?

なに考えてんだ!?過激派ブルーコスモスのアホは共は!?

 

「とりあえず避難しましょう!このホテルもすぐに危険になります!」

 

状況が纏まりきっていない頭だったが、とりあえずトリトマの言う通りに動いた方が良い。

 

「トリトマ、エムに知らせろ。出撃準備をしろと」

 

その言葉にトリトマは驚いたような顔をする。

 

「えっ!?でもそんなことしたら───」

 

「構わん、今は緊急事態だ。出撃させろ。それに向こうが何か言ってきても、この状況を作り出した向こう側の責任でしかない」

 

そう言うフロンタルにトリトマは少し考えた後、頷いた。

 

「・・・分かりました。では、エムさんとフロストさん達にも緊急通信で伝えます。ただ、もう準備はしてると思いますが」

 

そう言いつつ、トリトマは携帯を取り出すのだった。

 

 

 

◇◇◇◇◇

 

 

格納庫内が酷く騒がしい。

エムはそう思いながら、オデュッセウスのコクピットの中でパネルを操作する。

 

『我らレオントッツォ隊に、敵はなし。敵部隊はすぐだ。出たらすぐに戦闘になると思え!』

 

「了承。分かっています」

 

その通話は、モビルスーツを運ぶフラットな機体、ギャルセゾンのコクピットとモビルスーツ、ギラ・ズールの間で無線通信でおこなわれていた。

 

『ギラ・ズール2のフロストは了解だが、オーブの第一次防衛軍がくるのに、五分・・・いや、十分はかかるんじゃないか?』

 

『だから私達がやるんでしょうが。トリトマ隊長から出撃OK貰ったわけだし』

 

『エムもその機体での実戦は初だ。気を引き締めろ』

 

「同感。そちらこそ気をつけてください」

 

エムはそう言ってレバーを握る。

そして──

 

「エム。オデュッセウス────行きます」

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。

評価する
※参考:評価数の上限
評価する前に 評価する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。


  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

読者層が似ている作品 総合 二次 オリ

フラガとか聞いてない(作者:もう何も辛くない)(原作:ガンダム)

「フラガとか聞いてない!」▼SEEDの世界に転生した主人公がこんな事を言いながら色々と頑張るお話。▼~現在DESTINY編を投稿中~


総合評価:10415/評価:8.04/連載:185話/更新日時:2026年07月05日(日) 19:59 小説情報

ガンダムSEEDが始まらない。(作者:捻れ骨子)(原作:ガンダムSEED)

なんかガンダムSEEDにあり得ない立場で転生した男が悪戦苦闘してる話。▼連載、始めました。▼そして劇場版とは無関係です(ここ重要)▼阿井 上夫様から主人公リョウガのイラストを戴きました! ありがとうございます。▼【挿絵表示】▼「そういう与太話は彼らが目からビームのひとつも出してから言いたまえ」▼2021/09/05追記▼またしても阿井 上夫様から素晴らしいイ…


総合評価:23983/評価:8.34/連載:60話/更新日時:2026年02月04日(水) 21:36 小説情報

転生タイガのオーブ改革録 〜崩れゆく世界で未来を選び直す〜(作者:台風200号)(原作:ガンダム)

気がつけば、そこは『機動戦士ガンダムSEED』の世界だった。▼だが――転生したのはコーディネーターでも、英雄でも、パイロットでもない。▼よりによって「オーブのアスハ家三男」という、政治と陰謀の渦中に放り込まれる地雷原のド真ん中の最悪のポジションだった。▼未来を知る者として、タイガ・ウラ・アスハは決意する。▼――オーブを守る。▼――プラントの滅びを見届ける。▼…


総合評価:2322/評価:6.91/連載:260話/更新日時:2026年08月29日(土) 07:15 小説情報

ミーア・キャンベル()の憂鬱(作者:星乃 望夢)(原作:機動戦士ガンダムSEED DESTINY)

転生先は特大の死亡フラグが待っているあのプラントの歌姫()ミーア・キャンベルだった。


総合評価:17721/評価:8.88/連載:47話/更新日時:2026年01月08日(木) 00:00 小説情報

極めて善良かつ中立的な私から見た後に英雄とか言われる奴らに関して(作者:kohet(旧名コヘヘ))(原作:ガンダムSEED)

詰め込み教育の賜物で見事ブルコス系思想家の家から三行半を突きつけられた私。▼可哀想な私は月のコペルニクスに追放された。▼極めて可愛そうな私はほんの少しだけ優秀なせいで幼年学校でコーディネイターのクラスに分類されてしまった。▼キラキラした名前の少女とアスなんたら君と出会い楽しい楽しい学校生活を送る健気な私は極めて善良な少年であったと言えよう。▼〜コズミック・イ…


総合評価:7229/評価:7.97/連載:171話/更新日時:2026年08月10日(月) 16:00 小説情報


小説検索で他の候補を表示>>