フロンタルに憑依した苦労人転生者のガンダムSEED 作:鉄血
RX-104FF ペーネロペー。
RX-104オデュッセウスガンダム。
私の死から九年後───宇宙世紀105年に起こったマフティー動乱にて投入、運用された第五世代モビルスーツだ。
全高32.5メートル。頭頂高26メートルあり、宇宙世紀のモビルスーツの中でも大巨漢に匹敵する機体だ。
今は肝心のオプション装備であるフィックス・ド・フライトユニットが完成していないので、内部機体であるオデュッセウスガンダムを先にロールアウトする事になったが、オデュッセウス単体だけでもその性能は私直々の折紙付きであり、内部の機体スペックはストライクフリーダムやデスティニーよりも上だと断言しても良いレベルに仕上げてある機体だ。兵器として最高傑作と言ってもいい。
では、何故そんな機体をこのタイミングで作ったのか?
理由はいくつかある。が、大きな理由を一つ挙げるとすれば、ストライクフリーダムとそのパイロットであるキラの抑制だ。
私が世界に対して敵対するタイミング以外で、彼等が私達に敵対行動をとられてしまうと、トリトマや私以外で止められる人間がいない。
しかも最終決戦以外、ほぼ地上戦となれば生半可な機体は論外だ。そしてパイロットを最後まで生存させた実績の機体となると、ペーネロペーかZZ、Sガンダムの三択だった。
だが、SガンダムだとAIであるALICEがエムの成長の阻害する可能性があり、ZZはフリーダムに対して相性が悪い。
だからこそペーネロペーになった。
ミノフスキー・フライトによる機動性、音速を超える速度、ストライクフリーダムと同等の火力。
それらを備えたあの機体に仮装備のアリュゼウスユニットとはいえ、デストロイがない今のブルーコスモスにあの機体を落とせる機体はいないのだ。
◇◇◇◇◇
「クソが!!」
スティングはそう吐き捨てながら艦を沈めた巨大なモビルアーマーを追いかける。
そのさらに後続をウィンダムが続くが、あのモビルアーマーの馬鹿げた速度に追いつくはずもなく、カオスも同様に距離がどんどん離れていく。
そんな追いかける彼等に対し、数基のミサイルがモビルアーマーから発射される。
「クソッ!」
もう何度目か分からない悪態をつきながら、スティングはそのミサイルを迎撃する。
一基、ビームライフルと機銃で落としたが、それ以外のミサイルは後続にいたウィンダムを狙いに定める。
逃げるウィンダム達を執拗に追い回し、ミサイル群はウィンダムに食らいついた。
「馬鹿が!さっきから邪魔しかしねえ!」
二つの爆発を上げながら墜落していくウィンダムにスティングはそう言って前を見る。
『いいようにされてるじゃん、スティング!こういう時はこうするんだよ!』
と、アウルが下から落とそうとあのモビルアーマーにビームを一斉射する。
面での制圧射撃にあのモビルアーマーは当たりこそはしなかったが、速度は落ちた。
「隙あり!」
そう言ってビームライフルの引き金を引く。
放たれたビームは速度を落としたモビルアーマーに当たる直前、ソレは有り得ない軌道を描いてそのビームを回避する。
「なっ!?」
『はぁ!?』
当たると思っていた攻撃が、まるで曲芸のような動きで避けられたことに二人は驚愕し、そしてそんな二人の前で足を止めたそのモビルアーマーの全容が露わになった。
「コイツ・・・まさか
スティングは今の今まで戦っていたこのモビルアーマーがモビルスーツだった事に驚きで一瞬、動きを止めてしまった。
それと同時にオデュッセウスの両腕のウェポン・コンポジット・ユニットと頭部付近の砲塔から四条のメガ粒子の光がカオスを襲った。
実はペーネロペー、全高がデストロイの頭頂高より四メートルだけ低かったりする。
なお、そんなサイズのヤツがストフリやデスティニー以上の機動と速度で空を縦横無尽に飛び回るので体当たりだけでも致命傷になりかねない