フロンタルに憑依した苦労人転生者のガンダムSEED   作:鉄血

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仕事が落ち着いてきたので投稿!


第八十話

現在、ガランシェールの艦橋は忙しないでいた。

 

「今の状況は?」

 

「現在、エムは敵機と交戦中。ただ、トリトマ隊長とフロンタル司令官との通信はありません」

 

エルの報告を聞いてキャプテンをすぐに指示を出す。

 

「フロストをフロンタル司令官の元へ向かわせて、ウェンはなるべく敵機を地上に上げさせないように防衛をお願いします。この状況ですからオーブやミネルバもすぐに防衛に加わることでしょう」

 

「え?ギラ・ズールを街中に向かわせるんです?」

 

「誰がそんな事を言いました?ギャルセゾンがあるでしょう」

 

そう言ってキャプテンは思考する。

 

(さて・・・オーブはどう動きますか)

 

現状、ブルーコスモスはオーブに攻め入っている状況だ。オーブの方も自国に向けて進行したブルーコスモスを許すことはないだろう。とはいえこの戦闘、少々不自然なところがある。

 

プラントの議長が乗っているザフトの新型艦と袖付きの総司令官であるフル・フロンタルが同時にオーブに来訪しているこのタイミングでの襲撃。

恐らくオーブ内で内通者がいるのだろう。でなければ、こんな都合の良いタイミングで襲撃などありえない。

それに───

 

「・・・降伏勧告も無しにこの襲撃はもう怪しいところしかありませんよねぇ」

 

そうとなればフロンタル司令官とトリトマ隊長は暗殺者に襲われている筈。早くフロストを向かわせるべきだろう。

 

キャプテンもまたフロンタルと同じ考えにたどり着いていた。

 

オーブの上層部に自分達を売った人物がいる。

そう考えが纏まり、キャプテンは外を見る。

 

「街にまで被害が及ばなければいいんですが」

 

オーブの街を守る義務は我々にはない。が、フロンタル司令官自身は街の中での戦闘は極力避けるように指示するだろう。

それに───

 

「ここでオーブに恩を売っておくのも手──ですからね」

 

 

 

◇◇◇◇◇

 

その頃───

 

 

街の外、舗装もされていない道の中をキィィィィィ───と、甲高い金属的な音を喚き散らす。

木々に彼方此方ぶつけたのだろう、赤い車体のあちこちを凹ませた伝統あるアメリカンスポーツカー、シボレー・コルベットが無茶苦茶な勢いで森の中を走り抜ける。

そのなかで、一人の少女が悲鳴にも近い怒号が聞こえてくる。

 

「たいちょおおおおッ!?ホントに運転免許持ってるんですよね!?持ってやがるんですよね!?」

 

物理法則を無視してガタガタと荒れた道を走る車の中で目尻に涙を浮かべるトリトマにハンドルを握るフロンタルは言った。

 

「おうとも!!この私に乗りこなせない機体はない!」

 

お前・・・キャラ!キャラがおかしなことになってんぞ!

 

ヒャッフゥゥゥッ!!盗んだ車で走るのはGATEをやってた時を思い出すぜぇぇぇ!!

 

しかも窃盗車かよ!いいのか!?お前がそんな事をやっていいのか!?

 

戦闘が起きてる中で住民が気付くわけないだろ?それにこちとら暗殺者から逃げてんだ。ヘーキヘーキ。

 

フロンタル達を乗せた車はガランシェールが駐屯している基地へと疾走する。

 

「これ持ち主の人になんて言えばいいんですかぁ!!やっぱり私が運転すればよかったです!!」

 

そう叫ぶトリトマにフロンタルは言った。

 

「これ以上喋るなよ!トリトマ!舌噛むぞ!!」

 

「うぎゃあああああああああああッ!!?」

 

トリトマの悲鳴が夜の戦場に響き渡った。

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