フロンタルに憑依した苦労人転生者のガンダムSEED 作:鉄血
そして皆さん!トリック・オア・トリート!
実はフロンタルさん、かなりの言語を習得している
日本語、英語、イギリス語、スペイン語は勿論、エーギル語、イベリア語、レムビリトン語・・・後は翻訳程度ではあるが、ヒュムノス言語も理解は出来る
ブルーコスモスによる夜更けの襲撃からフロンタルがオーブの軍港へと再び足をつけた時には、半日ほど時間が立っていた。
軍港へ停泊するガランシェールから降りたフロンタルを真っ先に出迎えたのは意外な人物だった。
長い黒髪と美しい顔立ちの長身な女性だった。彼女の名はロンド・ミナ・サハク。
オーブが所有する宇宙ステーション、《アメノミハシラ》を拠点に活動しており、カガリとはかつて政敵関係ではあったものの、かの『天空の宣言』の発表を彼女が黙認したことで、カガリ自身とは現在、対立こそはしていないが彼女自身、今のオーブに不信感を持っているという話は聞いている。
それに彼女は最初にオーブとプラントの同盟の橋渡しをしようと頑張っていてくれたのだ。
まあ、ミナの努力をオーブ側がデルタカイの件で水の泡にしたけど。
それにサハクと言えば『天空の宣言』。
その内容は一言でいうと「人類は他者の理想を妨げない限り己の信念に従うべきだ」というもの。
これ以後、彼女はアメノミハシラを拠点として世界中の賛同者を守護し続けており、時にはゴールドフレーム天ミナを駆り自ら前線にも出ているのも確認出来ているのだが、これのせいで面倒くさい事になっているのだ。
如何せん彼女は自身の考えの賛同者を守る為、彼女自身の意思により権限なくあらゆる戦争への介入を宣言しているため、度々
今の所、袖付きとは敵対関係はしておらず、寧ろ協力的に接してきているのだが、問題は裏側───大西洋連邦とはめっぽう仲が悪い。
というか、大西洋連邦が上から目線過ぎてギスギスし過ぎているというのが現状であり、それに関しては此方も度々指摘はしているが、向こうはその姿勢を変えようとしないので敵を作りまくっている。
一部では大西洋連邦を裏切って一網打尽にしようと言ってくる輩もいるくらいだ。
《アメノミハシラ》というどの軍にも属しない軍隊として機能している彼女の勢力は正直に言えば邪魔くさい。
だってやってることは軍隊化したソレスタルビーイングなんだぜ?今は敵対こそしてないが、何かしらのすれ違いがきっかけで激突なんてなれば目も当てられない。
とまあ、袖付きとはあまり仲は良くも悪くもという関係ではあるのだが・・・
「フル・フロンタル司令官殿。此度におけるブルーコスモスの襲撃に対し、我々が到着するまでの防衛、誠に感謝する」
そう言って頭を下げる彼女にフロンタルは言った。
「いえ、こちらも襲撃から身を守る為に迎え撃ったに過ぎません。とはいえ、今回の襲撃に関してで我々はオーブにブルーコスモスとの癒着を疑わざるを得なくなりました」
そう軽くカマを掛けてみると、ミナもまた頷いた。
「ああ。今回の件、どうも胡散臭い。奴等が入ってきたと思われる航路、人為的に空けられていた。信じたくはないが、氏族の仲に内通者がいるようだ」
どうやら向こうも同じ考えだったらしく、賛同してくる。
「検討はついているかね?」
「ある程度は検討がついている。が、証拠はまだ」
「こちらもそちらと同じ段階だ。まだ尻尾を掴めていない」
短い会話で互いの情報交換をしつつ、フロンタルは言った。
「今からアスハ代表の所へと向かう。その際に氏族も出席することだ。内通者が誰なのか探してみるかね?」
「そうしたいのは山々ではあるが、私にはまだ別件が残っている。すまないが同行はできそうにない」
別件となると彼女の立場上、色々と上げる事が出来るがそれは野暮というものだろう。
「なら、私は個人的に探して見るとしよう」
最も、犯人であろう奴は顔を出さないだろうが。
おまけ
「・・・と、トリック・オア・トリート!」
「呼応。お菓子をくれないとイタズラします」
【挿絵表示】
フロンタルは二人のその格好を見て目を丸くした。
おお・・・デンジャラスビーストだ・・・やっぱり女の子が着ると凄いなぁ。私がまだモビルスーツ開発局にいた時のこと思い出すわ。
なに思い出したんだよ?
いやね?ちょっとしたゲームの賭けでデンジャラスビーストをね、着せただけよ?
着せた?いや、待てや。誰に着せた?
いやね?あれ着ると後の恥ずかしい事が平気になるのよ。
おい?だから誰に着せた?