フロンタルに憑依した苦労人転生者のガンダムSEED   作:鉄血

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第三十五話

「ゆっくり動かせ!フロンタル隊長が詫びとして送り届けてくれたモビルスーツだ!傷一つつけるんじゃないぞ!」

 

「ブローカ技術長!クルーゼ隊から送られた連合のモビルスーツの予備パーツはどうします?」

 

「第四倉庫の端にでも入れておけ!使い道がないならそのパーツはただの鉄屑だ!」

 

「了解です!」

 

ザフトの整備班達がアークエンジェルやレジスタンス達を横に怒号と共に忙しなく動いている。

フル・フロンタルによって頭部や腕部を斬り落とされたジンに頭がない数機のバクゥ。

そんな破損したモビルスーツを忙しなく移動させながら彼等の前を通り過ぎていく。

最初はザフトの整備班とアークエンジェルやレジスタンス達の間でいざこざがあったのだが、ブローカと言われたザフトの技術長が───

 

おい貴様ら!!そんなくだらんいざこざをしている暇があるなら手を動かせ!手を!こっちは人手が足りんのだからさっさとしろ!

 

と、そんな怒声でその場にいた彼等を抑え込んでしまったのだ。どこぞの鬼軍曹である。

そんな彼等に対し、一部のアークエンジェルのクルーは複雑そうな顔をしており、レジスタンス達は何処か憎々しげに彼等を睨みつけていた。

そしてそんな彼等を近くの椅子に座りながら観察する二人の姿があった。

 

「なーにが気に食わねーんですかね。街だって大して破壊されてねーですのに」

 

「恐らくは自分達の故郷を破壊されたこと半分、もう半分は不安や嫉妬などによる個人的な感情による憎しみと言ったところでしょうか」

 

キャプテンのその言葉にトリトマは顔を彼らからキャプテンへと向ける。

そして先のキャプテンの言葉に対してトリトマは質問した。

 

「最初は分かりますけれど、個人的な感情ってなんです?プライドか何か関わっているんでやがりますか?」

 

「ええ、そう思えばいいかと。コーディネイターに自分達の仕事を取られて───や、後は自分達より顔がよかったり、優秀な人が出ると嫉妬などするでしょう?」

 

「・・・つまりは嫉妬による妬みや嫉み、後は恐怖などが混じっての憎しみということです?───馬鹿馬鹿しい」

 

そう吐き捨てながらトリトマは言った。

 

「ナチュラルだって優秀な人は優秀じゃねーですか。才能もあるんでしょうが、実質は努力の差でやがりますよ。努力してねー奴にどうこう言われたくはねーです。まあ、コーディネイターはコーディネイターで・・・・えーっと選民思想でしたっけ?そんな自分達は優秀だっていうくだらねープライドを持っている恥知らずの俗物だっていやがるんですから」

 

一部の選民思想を持つコーディネイター達を恥知らずの俗物と遠慮なく吐き捨てる彼女にキャプテンは思わず苦笑いする。

確かに彼女は戦闘面以外は壊滅的なので自分が出来ることを伸ばし続けた努力人だ。結果、あの化け物じみたモビルスーツの操縦技術を習得出来たのだろう。

まあ、未来予知じみた直感に関しては彼女自身の才能といっていいのだろうが。

 

「それ、私やフロンタル隊長以外の前で言ってはなりませんよ?大半のコーディネイターを敵に回すことになるんですから」

 

「その時は相手の顔面をぶん殴ってやりますよ」

 

トリトマはそう言いながら椅子から立ち上がった。

 

「何処へ?」

 

キャプテンの問いに彼女は言う。

 

「隊長の所です。何か手土産でも持っていきます」

 

「今は大事な話をしてるようなのでくれぐれも邪魔はしないように」

 

「・・・分かってますよ」

 

そう言いながら彼女が歩き出そうとした時───

 

「ねえ」

 

横から彼女に向けて声が投げられた。

 

「・・・?」

 

トリトマはそちらへ視線を向けると、そこには彼女と同い年くらいの少年二人と少女がいた。

 

「おや?貴方達は・・・」

 

キャプテンはなにか知っているような反応をしていたが、トリトマはキャプテンに聞く様子もなく三人を見る。

 

「・・・なんでやがりますか?」

 

ナチュラル三人。一人は危うげ。もう二人は多少焦燥しているが問題なし。

そう判断したトリトマは彼女達を警戒するように目を細める。

そんな彼女に対し、一人の少女がトリトマに言った。

 

「その・・・キラの居場所を知らない?キラに・・・会いたいの」




さて、トリトマに混ざっているのは誰と誰でしょう!

二人の面影は出ています!
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