フロンタルに憑依した苦労人転生者のガンダムSEED   作:鉄血

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第三十八話 貴方はどう食べる?

「なるほど。それが理由であの機体を持て余していたという訳か」

 

フロンタルことクワトロ・バジーナはあるカフェのテラス席で一緒に座るトリトマとバルトフェルドの会話の内容を聞き、そう呟いていた。

誰も乗りたくないと言わしめたケンプファー。

その最大の理由が、ジンやディンよりも生存性が大きく劣るからという強襲機体にとって避けられない課題の問題であった。

とはいえ、あのケンプファーを作った時、使ったモビルスーツのパーツがパーツだ。

ディンよ?空を飛ぶ為に装甲をペラペラの紙装甲にしたあのディンの余剰パーツや非正規パーツをたっぷり使用した機体がこの世界で作ったケンプファーだからね?

とはいえ、だ。

 

「地上に降ろしてしまった以上、誰かが使わなければ宝の持ち腐れになる。あの機体の武装搭載数は君も資料を通して確認しただろう?」

 

「確かに。あの一機だけでジンの数倍の火力は持ち合わせてなお、機動性は魅力的だ。だが俺の部隊で運用するとなると、な・・・」

 

そう言いながらバルトフェルドは渋い顔をする。

うーむ、やっぱり駄目か。そうなると解体するくらいしか使い道ないぞ?

フロンタルがそう考えたその時だった。

 

「だったら私が使っても良いです?」

 

そんな言葉にフロンタルとバルトフェルドはトリトマに視線を向けた。

そしてバルトフェルドが言う。

 

「使わない機体を引き取ってくれるのは構わないがお嬢さん?君のような可憐なお嬢さんがあの機体を使えるような実力者には見えないんだがね?」

 

「モビルスーツの操縦に関しては問題ねーです。隊長からお墨付きを貰ってますので」

 

そう言うトリトマにバルトフェルドはフロンタルに顔を向ける。

 

「ほう?あのフル・フロンタルがね・・・そこの所はどうなんだい?隊長殿?」

 

そう言うバルトフェルドにフロンタルが返す言葉は一つだ。

 

「実力に関しては問題はない。クルーゼ隊のエリート達を五人まとめて返り討ちに出来る実力だ。モビルスーツの操縦に関しては近い内に私を超えるかもしれん」

 

フロンタルのそんな返答にバルトフェルドは小さな笑みを浮かべながら肩をすくめる。

そしてフロンタルとトリトマに言った。

 

「悪い冗談だと言いたいが、アンタがそう言うのなら本当の話なんだろうよ。まあ、こっちも引き取り先が見つかって助かった。使わないモビルスーツほど邪魔になるものはないからな」

 

それと同時に頼んでいた料理が運ばれてきた。

 

「はい、ドネルケバブね。ソースはお好みの物を好きなようにかけてくれ」

 

テーブルに並べられた三つのケバブと赤と白のソースボトル。

ケバブを始めて見ると言うトリトマは目をキラキラと輝かせていた。

 

「これがケバブと言う料理でやがりますか!なんだかハンバーガーみたいですね!」

 

ハンバーガーに似てるかぁ?

まあ、食べ方は確かにハンバーガーやサンドイッチといったジャンク食と同じなんだが。

そんな事を考えるフロンタルに対し、バルトフェルドはトリトマにケバブの食べ方を教えていた。

 

「ドネルケバブの食べ方についてだが、まずこの”ヨーグルトソース”をかけた後、一気に齧り付くのが一番美味い食べ方だ」

 

今、ものすごい”ヨーグルトソース”の発音が強くなかったか?おい。

 

「なるほど・・・じゃあこの赤いのはなんです?」

 

なんかヨーグルトソースに感化されつつある彼女は次に赤いソースが入った容器を指差す。

そんな彼女に対し、バルトフェルドは言った。

 

「それは気にしなくていい!別につけなくてもいい要らないものだ!」

 

おい、バルトフェルド。ちゃんと説明してやれよ。いくらチリソースが邪道だからって説明無しは流石に駄目だろ。

チリソースの説明をする気がないバルトフェルドに内心呆れながらもフロンタルはトリトマに言った。

 

「それはチリソースだ。辛いのが駄目ならやめておいた方がいい」

 

「チリソースでしたか。辛いのは私は好きですよ」

 

そう言ってトリトマはうーんと悩むように頭を傾げる。

 

「悩みますね・・・甘い方か、辛い方か・・・それとも一緒にかけてみるのも・・・」

 

悩む彼女の言葉にバルトフェルドは更に追い込みをかける。

 

「一緒にかけるだなんてとんでもない!この”ヨーグルトソース”こそが一番だ!チリソースは邪道でしかない!」

 

 

おい、この男どうにかしろよ。さっきからヨーグルトソースしか言ってねえぞ

 

バルトフェルドのヨーグルトソース推しはどうしようもないと私は思うのだがね?

 

そんなどうでも良い激闘の末、悩みに悩んだトリトマはフロンタルに言った。

 

「隊長はどうやって食べるんです?」

 

「私かね?何もかけんよ。たまに味を変えたりはするが、基本何もかけないで食べるのが現地の普通らしい」

 

「なるほど」

 

フロンタルのその返答にトリトマは納得したように頷く。

そして彼女の答えは───

 

「なら、私も隊長に習います。何もかけないで時折、味を変えて楽しみます!」

 

第三勢力が誕生した瞬間であった───。






久しぶりに書いたので筆が乗ったと言う事で友人が挿絵をもう一枚送ってきました!


【挿絵表示】


私服姿のトリトマだそうです!

なんかこっちの方がアホの子っぽい

前の挿絵は友人曰く戦闘前で真面目風に描いたらしいです
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