フロンタルに憑依した苦労人転生者のガンダムSEED 作:鉄血
短いですが投稿します
「この戦いの終戦後。連合、プラント、赤道連合を含めた三連合同盟にオーブ連合首長国も参加していただきたい」
「なに・・・?」
フロンタルが提示した条件の内容にウズミは困惑の声を上げた。
隠蔽しているモビルスーツの情報提示についてはまだ理解出来る。ウズミもフル・フロンタルと同じ立場ならきっとそれを条件として提示するだろう。
だが、ウズミが気にしているのはそれではない。三連合──連邦、プラント、赤道連合の同盟の中に入れとはどういうことなのだろうか?
「それはどういうことですかな。この戦争の後、連邦とプラントが同盟を組むと貴方は思っているのか?」
ことの発端になったのは何十年も前に起こったコーディネイターとナチュラルの遺伝子差別から始まっており、多少のいざこざだったのが取り返しのつかない所までいってしまったのが現在だ。
そんな水と油のような関係である連邦とプラントをどう纏めようというのか。
そんなウズミに対し、フロンタルは言う。
「確かに。今のままでは連邦とプラントは同盟を組むことですら難しいことでしょう。だが、我々プラントが一枚岩ではないように彼等もまた一枚岩ではない」
それはフロンタルの言う通りだ。
地球連合の大半はブルーコスモス側であるとはいえ、そんな過激派のやり方に疑問を持つ者もいる。
だがそれもごく少数。フロンタルが言うほど甘くない人数でしかない。そんなウズミの考えは分かっているかのようにフロンタルは話を続けた。
「今、貴方はそのような事は不可能に近いと思っているだろう。コーディネイターとナチュラルによる遺伝子差別については解決しようにも解決出来ないほどの溝が出来ていることは私も理解している。だが───」
フロンタルはそこで一度区切ると、仮面越しでウズミを見る。そしてその先の言葉を口にした。
「私はそんな彼等を此方へ引き込む切り札はいくつか持っている」
その言葉にウズミは顔を上げた。
「それはどういうことだ?」
そう問いを投げるウズミに対し、フロンタルは言った。
「今、この宇宙及び地球に数え切れないほど打ち込まれたニュートロンジャマー・・・それを無効化出来るものを此方がいくつか提供し、ライフラインを復興させると言われたら彼等はどのような反応をするかな?」
「まさかッ!?」
どうやらウズミは気付いたようだ。この札の影響力に。
ニュートロンジャマーキャンセラーの情報は私が厳重に管理している。
よって原作のようにクルーゼがブルーコスモスに横流しすることも出来なければその情報が漏れることもまずない。
生活の基盤であるライフラインを盾に此方へと連合を寝返らせる。
そしてプラントと中立国と組んだ連合対ブルーコスモスを含めた過激派という図を目の前の男は作ろうとしているのだ。
「この件については赤道連合も承知している。中立国として彼等は現状を維持しているが、それでも彼等にとってライフラインやインフラは生活するものにとって必要不可欠だ。この件について詳しく話を進め、彼等の判断で承認を得た」
そう言いながらフロンタルは更に言う。
「そうしてブルーコスモスを徐々に無力化させていく。あの盟主と名高いムルタ・アズラエルも我々一部のプラントがライフラインの復旧に協力的とわかれば利用価値があると定め、接触を試みてくるだろう」
まあ、偶に入るブッ殺モードは困るんだけど
「一度手に入れた楽な生活というものは手放しがたいものだ。それを此方側につけば取り戻せると知った時───彼等はどのような反応をするかな?」
その言葉にウズミは目の前に立つ男に恐怖を覚えるのだった。
トリトマ・レオントッツォには黒歴史がある。
それはDESTINY編に入る一年前、フロンタルに婚約騒動の話が噂になり、それでモヤついていた彼女がフロンタル隊(後のレオントッツォ隊)のオペ子ちゃんに騙される形でバニースーツを着たことがある。
普段は男用の服しか着ない彼女がそんな服を恥ずかしながら着たのが原因でキャプテンとフロンタル以外、そんな彼女を見たクルー全員ぶっ倒れたという。
のちにフロンタルは語る。
「仮面が無ければ即死だった・・・」
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