フロンタルに憑依した苦労人転生者のガンダムSEED   作:鉄血

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最近は熱くて思考が回らない作者です


フロンタル隊 プロフィール

フロンタル隊の服装は基本どうなのか?
基本自由。ザフトの制服を着るもよし、私服を着るのもいい。いわばガランシェールの人達と同じである。
もっとも公共の場ではしっかりと制服は着用するが。


第六十一話

「隊長、定期報告です」

 

クラインの別荘でシーゲル・クラインとラクス・クラインの護衛任務を行っているトリトマは裏でフロンタルに定期報告を行っていた。

 

『ああ。それで?彼女達の様子はどうだ?』

 

フロンタルのその問いにトリトマは答える。

 

「皆さんから聞いた話ではラクスさんは相変わらず目が覚めたキラさんの傍にいるようです。どうやらラクスさんは私にあの人と接触させたくないようでして」

 

クラインの使用人に変装した部隊員からの情報を読み上げる限り、どうやら限られた人間しか彼がいる部屋に入れないらしい。

トリトマもまた護衛任務と称しながらラクスにあったのはほんの数回だけ。

一度キラと交戦経験があり、顔を合わせたことがあるトリトマも彼がいる部屋と庭に入ることはできなかった。

 

『やはり疑われているか』

 

「・・・ですよね」

 

フロンタルにその腕を買われ、懐刀と言われている彼女にかつて敵対していた相手と会わせるのは疑われても仕方ないことだろう。

 

『だがそれも仕方がないことだ。如何せんトリトマは私との関わりが深い。だからこそ、裏でこうやって密話をしていることも彼女達に勘付かれているだろう』

 

「なら護衛任務で私、いらねーじゃねーですか」

 

最初から予想していたというもの言いにトリトマは溜め息をつく。他の皆さんに任せれば良いのでは?と思わなくもないこの状況に、フロンタルは言った。

 

『そう卑屈になるな。それにトリトマにはやってもらいたいことがある』

 

「やってもらいたいことですか?」

 

フロンタルのその言葉に彼女はそう問い返すと、フロンタルは口を開く。

 

『ああ。君にはもしもの場合、シーゲルが裏で根回しをしたフリーダムの追撃を頼みたい。私の予想ではクライン嬢は君がハインライン社でテストしたフリーダムを彼に渡すのではと考えている』

 

「は?いやいや、流石にそれはないのでは?それをしたら国家反逆で真っ先に疑われますよ!?」

 

極秘裏で開発された核エンジンとニュートロン・ジャマーキャンセラーを搭載したモビルスーツなのだ。そんな事をザラ議長に知られたらクラインどころかフロンタルも疑われ、危うい立場になってしまう。

 

『だからこそだ。そうなった場合、彼を止められるのは私かトリトマ、君しかいない。それに、だ』

 

フロンタルは微妙な顔を作りながら彼女に言った。

 

『トリトマ。君の報告を聞いている限り、クライン嬢は彼に相当入れ込んでいるように見える。死にかけていた彼を治療したことといい、キラ君に一目惚れでもしたような行動の表しぶりだ。彼女もそうとは思いたくないが、恋愛に盲目な女性ほど何をしでかすか分からんぞ』

 

「恋愛・・・それで人はそんなに変わります?」

 

そう言いながら首を傾げるトリトマにフロンタルは頷いた。

 

『ああ。君が私の隊に入隊する前に私に酔心する者がいてな。おかげで他の部隊に大変な迷惑をかけた件がある』

 

「その人ってまさか女性の方でやがりますか?」

 

トリトマはフロンタルのその話に思わずそう口にしてしまった。彼女自身は気づいていないが、無意識的な対抗心といってもいい。

そんな彼女にフロンタルは首を横に振った。

 

『いや、男だ』

 

その返答にトリトマはホッとする。

 

「そうでしたか。でしたら安心です」

 

無意識に出たその言葉はフロンタルや彼女自身も気付くことなく、虚空に消えていった。

そしてフロンタルに言う。

 

「では、私は戻ります。隊長もしっかりとご飯食べてください」

 

『キャプテンにも同じことを言われたよ。ああ、一つ言い忘れていた』

 

「・・・・・?なんです?」

 

首を傾げる彼女にフロンタルは言った。

 

『もしフリーダムがキラ君の手に渡った場合並大抵のモビルスーツで渡り合うことは出来ないだろう。ロールアウト前だが私のシナンジュを第六ゲートへと運んでおいた。もしもの場合はその機体を使え』

 

「・・・・!はい!隊長の期待に答えられるよう頑張ります!」

 

『ああ、期待している』

 

そう言ってフロンタルからの通信が途切れる。

そしてフロンタルから期待されたことで心躍っていた彼女の耳に通信が入った。

 

『トリトマ!大変だ!』

 

その慌ただしい声を聞いて浮かれ気分だった彼女は意識を切り替える。

 

「どうしました?」

 

そんなトリトマに対し、隊員の一人が冷静な様子で答える。

 

『ラクス・クラインが例のコーディネイターと共に格納庫へと向かったと情報が上がった。護衛についていた俺達を上手く欺いてな。後、フロンタル隊長の予想通りザラ議長がオペレーション・スピットブレイクを発動したらしい。場所は連合の本部があるアラスカだ』

 

「───了解。皆さんは直ちに格納庫へ向かったクラインさんを追ってください。私は最悪の想定に備えて第六ゲートへと向かい、モビルスーツの出撃準備をします」

 

『了解』

 

そしてトリトマはベストのポケットから通信機器を取り出し、連絡をいれる。

そして一息いれると、連絡先のキャプテンに言った。

 

「キャプテンさん。隊長のモビルスーツの出撃準備をお願いします」





【挿絵表示】


コロニーでの警備任務のトリトマちゃん

対弾、対刃性能が高い特殊なスーツで潜伏が多いフロンタル隊の殆どは任務際、この上にザフトのパイロットスーツか服を着用している。
ただトリトマ曰く、動きやすいのは良いがスーツの中が物凄く蒸れるので彼女には大変不評であるらしい。
ただし、着ていれば生存性は高い模様。

フロンタルは着るのかって?
着ない。そもそも宇宙でのモビルスーツ戦闘でパイロットスーツをほぼ着ないフロンタルが着るはずがない


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