フロンタルに憑依した苦労人転生者のガンダムSEED   作:鉄血

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フロンタル プロフィール

フロンタルは別に世界平和を目的として行動していない。
いや、出来るのならしたいと考えているが、それよりも人類滅亡を回避するのが先で平和がどうとか言っていられないのが現状。


第六十五話

「・・・・はぁ」

 

食堂でトリトマは大きな溜め息をつく。

フロンタル含めた部隊員はフロンタルが拠点とする六番区域にある大きな屋敷で軟禁されていた。

五十人近くいたクルー全員に個室を与えられるほどの大きな屋敷で、フロンタルのスポンサーが好意で渡したものらしい。

隊長自身はこういったものは趣味ではないとそうこぼしていたが、人の好意は素直に受け取るのが指揮官として必要な素質だとも言っていた。

誰もが憧れるお屋敷に住んでみたいという夢は叶ったが、これはこれで精神的にキツイ。

なんせ外出出来ても屋敷の庭までしか出来ないのだ。何処にも行けないし、お菓子や紅茶の買い足しが出来ないのが何よりも辛い。

後、モビルスーツの操縦も。

 

「はぁ・・・」

 

もう一度大きな溜め息をつく彼女に誰かが声をかけてきた。

 

「おやトリトマさん。検査はもう良かったんですか?」

 

「やっほー、トリトマちゃん。溜め息なんてついちゃって何か悩み事?」

 

「キャプテンさん、それにエルさんじゃねーですか」

 

そこにいたのは私服姿のキャプテンとエル・エーデルワイスであった。どうやら二人も朝食を食べにきたらしい。

そんな二人に対し、トリトマは苦笑を溢しながら言った。

 

「まあ、悩み事と言えば悩み事でやがります。五日前に私がヘマをしなければ隊長や皆さんもこうならなかったのではないかと考えてまして」

 

そう言うトリトマにキャプテンは言った。

 

「あまり思い悩んではいけませんよ。隊長に関しては気の毒かもしれませんが、こうでもしないとあの人も休まなかったと思いますので」

 

「そうそう。私達の事は気にしないでいつものように隊長さんのことだけ考えればいいのよ」

 

「いつも・・・?」

 

首を傾げる彼女に二人は苦笑する。

そして二人は目の前に並べられた料理に目を向けた。

 

「今日はバイキング形式ですか。量は沢山作れますが、余ったら余ったで処分が大変なんですよ」

 

「好きなものを食べられるから人気な物がすぐになくなっちゃうんだよねー」

 

そう言う二人は料理を次々皿の上に盛っていく。

 

「いやぁーいっぱい盛った盛った!」

 

「盛り過ぎでは?」

 

「そうですよ。流石に盛り過ぎです」

 

そう言う二人に対し、エルはトリトマの皿を見てジトーッとした目を向ける。

 

「そう言うトリトマちゃんもいっぱい盛っているじゃんかー?しかもハンバーグとか子供だねー」

 

「うッ!?」

 

その言葉に少しショックを受ける彼女に対し、キャプテンは笑いながら言った。

 

「二人共、この席空いていますよ」

 

そう言って席に座るキャプテンに二人は顔を合わせると、無言でその席に腰を下ろす。

 

「そう言えばさ、隊長さんの姿今日見えないね?」

 

「ワーカーホリックだった隊長に仕事が急になくなったんですよ?今、まだ寝ているのでは?」

 

「ああー、ありそう。トリトマちゃんは?寝ている隊長のとこには行ったの?」

 

「行くわけねーじゃねーですか。私の事なんだと思っているんです?」

 

ジトッとした目を向けるトリトマにエルは驚いたような顔を作る。

 

「えっ!?もう夜這いでもしてるのかと思った・・・」

 

「よばっ!?」

 

一気に顔を赤くするトリトマにエルはケラケラと笑う。

 

「トリトマちゃん可愛いー」

 

「からかわねーでください!」

 

食堂でそう叫ぶ彼女達の元に聞き覚えがある声が食堂に響いた。

 

「食堂で叫ぶのは些かマナーがなっていないぞ」

 

「あっ!すみません隊ちょ───」

 

その言葉と同時、トリトマ達は振り返ると三人は固まった。

 

「・・・ん?どうした?何かあったかね?」

 

何故なら───

 

”百式”とデカデカと書かれたタンクトップに真っ黒なサングラスを掛けたフロンタルがそこにいた。

 

「いやなんて格好してやがるんですか!?たいちょおおぉぉぉぉぉッ!?」

 

そう叫ぶトリトマは悪くない。絶対に。

 

 

 

◇◇◇◇◇

 

 

 

「いや、昼までやる事がないのでそれまで楽にしようかと」

 

「だからと言ってその格好はないでしょう!?」

 

「これか?悪くないと思うのだが」

 

威厳もクソも(かなぐりor投げ)捨てたフロンタルにトリトマはそう叫ぶ。

キャプテンとエルは顔をそむけながらプルプルと笑いを堪えている。

 

「というか今まで何していたんですか、隊長・・・ブフッ!」

 

吹き出すエルにフロンタルは言った。

 

「ん?皆の”朝食を作っていた”」

 

「「「え“」」」

 

その言葉に食堂全体が静まり返った。

 

「久しぶりに作ると案外楽しくてな。ついつい作り過ぎてしまった」

 

そう言って席に座るフロンタルに三人は皿に盛られた料理を口にする。

そしてその味に────

 

 

「「・・・・負けた」」

 

そう言って机に突っ伏すトリトマとエルに対し、キャプテンはというと───

 

「美味しいですね。隊長は料理人の道もいけますよ、コレ」

 

そんな三人に対し、フロンタルはトリトマに言う。

 

「トリトマ、昼頃は空いているか?出かけるのだが」

 

「へっ?え、ええ。空いてますよ?何処にいくんです?」

 

そう言う彼女にフロンタルは言った。

 

「ラクス嬢の所だ」

 

「「へっ?」」

 

その言葉にトリトマとエルはそんな情けない声を上げた。




眼鏡なトリトマちゃん

眼鏡をしているのは変装の為。
スーツも少し大きめな物を着ている。何故かって?
わかる人はわかる



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