フロンタルに憑依した苦労人転生者のガンダムSEED   作:鉄血

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第七十五話 シナンジュ

フロンタルが乗るシナンジュが青白い軌跡を描きながら三隻の〈ナスカ級高速戦艦〉を視界に捉えた。

そしてシナンジュのコクピット内でフロンタルは呟く。

 

「この雰囲気・・・話し合いが出来るような相手ではないな」

 

こちらへと向けられる殺気のような感情が嫌と言うほど伝わってくる。中にはそれ以外のものもあったがそれは極々小さなものであり、話し合いでどうこう出来る相手ではないのは確かだ。

 

「まあいい。それはそれで相手に遠慮をする必要はない。パトリックにも少し煽りを入れておこうか」

 

司法局の艦隊を全滅させる。もしくは戦艦を一隻わざと残して追撃をしても無駄と分からせるか。

 

「その時の状況次第だな」

 

フロンタルはそう呟いた後、シナンジュをその場で停止させてビームライフルを構える。

シナンジュのセンサー範囲外からの超長距離狙撃。

距離、約24から50Km以上先を巡航する〈ナスカ級〉の狙撃を開始した。

ビームライフルの銃口から一瞬の収束と同時に山吹色の熱線が放たれる。

数秒後、遥か遠方で小さな爆発の光が見えた。

フロンタルの化け物染みた狙撃により頭部を撃ち抜かれたジンが中破し、戦闘不能になる。

そして続け様にビームライフルの熱線が艦橋の真横を通り過ぎ、更にもう一発が指揮官機として搭載された最新鋭のゲイツのコクピットを撃ち抜き、爆発する。

その光景に艦橋では被害報告が次々と上がっていく。

 

「ジンが一機中破!戦闘不能の模様!更に指揮官機であるゲイツが大破!」

 

「何が起きている!!」

 

艦橋で怒鳴り声を上げる艦長にオペレーターは言う。

 

「敵モビルスーツによる超長距離射撃かと思われます!」

 

「アンチビーム爆雷及びNジャマーを展開しろ!あの狙撃は危険だ!」

 

そう叫ぶ艦長にオペレーターや砲術長はすぐに行動に入る。

 

「アンチビーム爆雷散布!Nジャマー起動!」

 

そしてばら撒かれた爆雷にシナンジュのビームライフルは弾かれるが、フロンタルはすぐに狙撃から切り替え、シナンジュ・スタインの頃は未完成であった四基のフレキシブル・スラスターを全開に展開させながら三隻のナスカ級に接近を始めた。

 

「敵モビルスーツ、急速に接近中!」

 

モビルスーツとは思えない速度で急速接近するシナンジュに艦長は叫ぶ。

 

「全艦及び、展開中のモビルスーツ攻撃用意!目標、接近するモビルスーツ!」

 

そして三隻のナスカ級に展開していた十九機のモビルスーツがそれぞれの武器をシナンジュへと向けた。

そして────

 

「撃てえええ!!」

 

放たれるビームとミサイル。そして実弾の嵐。

その中をフロンタルは恐れることなく、速度を維持したまま船へと接近する。

 

「狙いは正確だ。だが、私には当たらんよ」

 

背後から放たれるM69バルルス改 特火重粒子砲の熱線を見向きもせず、近くにあったデブリを盾にして爆散したデブリの中から機体加速に使えそうなデブリをすぐさま見極め、それを蹴り飛ばしながらスラスターを吹かす事によって更に加速力を上げる。

上下左右、急加速、急旋回。普通の人間では出来ない機動を描きながらフロンタルは針の穴を通すが如くモビルスーツのメインカメラがある頭部や宇宙での姿勢安定制御を担っている手足、そしてコクピットを容赦無くビームライフルで潰す。

 

『速すぎる・・・!?』

 

『こっちの機動力じゃ追いつけない!』

 

センサーのロック機能ですら振り切るシナンジュのその機動力に戦場にいるパイロット達は驚愕を隠せない。

 

『あんな無茶苦茶な機動をしてパイロットは本当に人間なのか!?』

 

そんな通信の中、フロンタルは内心半分人間辞めてるけどなと思いながら腕部に装備されたビームサーベルを抜いた。

そして振り向こうとジンの両腕をすれ違いざまに切り落とし、近くにいたもう一機の両足をビームライフルを薙ぎ払うように撃つ事で焼き落とす。

 

「それで言い訳がつくだろう」

 

阿鼻叫喚のこの戦場の中、その原因を作り出しているフロンタルは最後の一機である指揮官機を見る。

 

「ゲイツ?なるほど。もう完成されていたか」

 

ならこのゲイツは鹵獲しよう。

トリトマへの良い手土産になる。

自分を見るなりビームライフルを連射するゲイツにフロンタルはスッと近づきながらゲイツの持つビームライフルを狙撃した。

 

『うわあああああッ!?』

 

撃たれた事で気が動転しているゲイツのパイロットはシナンジュから逃げるように背を向ける。

だが、そのパイロットは逃げ出す事は出来なかった。

何故なら背を向けた先────後ろにいた筈の赤いモビルスーツが目と鼻の先にいたのだから。

 

『────カヒュ』

 

その光景を見たパイロットは息が止まりそうになった。

それと同時に強い衝撃がコクピットを大きく揺らし、そのパイロットの意識は闇の中へと落ちていった。

 

「さて────」

 

ゲイツに蹴りを入れ、無力化させたフロンタルは残っているナスカ級に視線を向ける。

正直な話、彼等についてはどうでもいい。

殺すメリットもなければ殺さないで得るメリットもないからだ。

だが、これ以上追っ手を差し向けられるのは少々面倒臭い。

だからこそフロンタルはナスカ級三隻を無力化させる事にした。

盾裏にマウントされたロケットバズーカを切り離し、回転するロケットバズーカに合わせるようにビームライフルを連結させる。

確かにカッコいいんだけど正直やる意味がない動作だなぁと思いつつ、フロンタルはバズーカの砲身を三隻のナスカ級へと向け、六発入った砲弾のうち四発は左右のナスカ級のエンジン部に。そしてもう二発は主砲である120cm単装高エネルギー収束火線砲へと向けて引き金を引いた。

 

 

【挿絵表示】

 

 

発射された砲弾は目標であるエンジン部と主砲へ吸い込まれるようにとんでいき爆発する。

火を上げるナスカ級を後にフロンタルは無力化したゲイツを一機持ち帰るのだった。

 

後で鬼の形相をした彼女に怒られる三十分前の事である。




もしもキラがキラちゃんだったらの世界線

フロンタル「ご苦労だったトリトマ。ストライクのパイロットはどんな人間だった?(まあ、知ってるけど)」

トリトマ「ただの一般的な女性でしたよ」

フロンタル「そうか・・・ん?女性?」

トリトマ「はい女性でしたよ?私と同い年くらいの」

フロンタル(・・・・詰んだ)

トリトマ「?」


なお、キラちゃん√はガチで詰みかねないです

主にアコードのせいで

しかもこの作品通りのストーリーだとフロンタル側に寝返り返りないのでフロンタルさんの胃痛の元に・・・
なお、優秀な部下は手に入る。
それに追加されてトリトマとの修羅場になるけど。
ついでにアスラン達が脳破壊されるけど

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