フロンタルに憑依した苦労人転生者のガンダムSEED   作:鉄血

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後半、シリアルなります


第九十四話

「さて・・・後は奴が釣れるかどうかと言った所か」

 

クルーゼはイザークを連れ、住む者とてない赤茶けた不毛の人工大地のコロニー内部をモビルスーツで駆っていた。

 

『クルーゼ隊長。数的不利なこの状況で奴等に攻撃を仕掛けたのですか?俺には意味が分かりません』

 

「なに、奴に知ってもらうだけだよ。人の本質とはどれだけ愚かなものかをな」

 

イザークの問いは最もだ。が、クルーゼはフロンタルが乗っているであろう艦に牽制とはいえ、攻撃を仕掛けたのには理由があった。

それは”自身の出生について”知ってもらうことだ。

あの男とは彼これ四年近い付き合いにはなる。だが、今まで極一部のことしか自分の事について話してこなかった。

だからこそ奴にこの場に全てを打ち明ける。

人の妬み、憎しみ、人の本質というものを。

それを知ってもなお人の可能性というものを信じ続けると言うのならば───

 

その時は奴に手を貸しても良いかもしれん。

 

この人生の中で自身がクローンだと知り、絶望した事もあった。

だが、奴と知り得たこの四年で確かに自身は存在したと誇れるものも確かにあった。

だからこそ、あの男には知る必要がある。

なぜ、私が世界を人を憎み、恨むのかを。

ヤツの事だ。デュランダルから何もかも聞いているとは思うが、それでもいつかは自分の口から話さなければならない事なのは違いない。

 

だからこそ、モニターにフル・フロンタルが駆るシナンジュを見た時、クルーゼは笑みを浮かべた。

 

「───来るぞ!」

 

これで全てが決まると。

 

 

◇◇◇◇◇

 

 

ディアッカは迷っていた。

人類の滅亡という危機を回避する為にキラ達やフル・フロンタルと歩む事になった今、いずれは直面することだった。

ザフトと───ひいてはイザーク達と敵対することになりうる道。始めから分かっていたはずなのに、いざ”デュエル”と向かい合ったら引き金に指をかけることも出来ない。

あの機体の中にはイザークがいる。これまでずっと共に戦ってきた仲間を撃てるはずが無い。

だからこそディアッカは通信回線を開き、呼びかけた。

 

「イザーク!」

 

その言葉に鋭く息を呑む音の後、なじみ深い声がスピーカーから飛び込んでくる。

 

『───ディアッカ!?』

 

随分長く、その声を聞いていなかったような気がした。

 

『ディアッカ・・・?本当にキサマなのか?』

 

「ああ・・・そうさ」

 

その言葉と同時にディアッカはモニターとカメラをONにして答える。

自分の顔を見てかイザークは唖然と目を見開き、モニターに映るディアッカをまじまじと見つめていた。信じがたい、というような表情が徐々にこわばり、ついで彼はディアッカを睨みつける。

 

『───それがなぜ、“ストライク“とともにいるっ!?どういうことだ!キサマァ!?』

 

その言葉にディアッカはバスターのハッチを開けた。それを見たイザークはハッと息をのむ。

 

「───銃を向けずに話をしよう。色々と・・・話し合いたい事がある。イザーク」

 

殺し合いをしたくないのなら話し合うことしか、出来ないのだ。

 

 

◇◇◇◇◇

 

 

「全く奴の意図が読めんな」

 

恐らくクルーゼがいるであろう巨大な円筒形の建造物にフロンタルはシナンジュのコクピットから降り、入り口へと立つ。

ここは確かBL4。クルーゼやキラ君達の実質生まれ故郷のようなものだ。

 

原作通りに物語を続けるつもりか?アイツは?

 

フラグになりそうな物はある程度潰した筈だけどなぁ・・・と内心でそう思いながらも、フロンタルはキラ達を見る。

 

「ここは一体・・・?」

 

「メンデル。俺の知ってる範囲だとここは遺伝子研究施設で有名な場所だ」

 

「ここが・・・」

 

正確には人工子宮によってコーディネイターを作る場所なんだけどな。まあ、キラのパパとムウの親父さんがちょっとヤバイことに手を出していただけで。

とはいえ、だ。

 

「くそっ!瓦礫が邪魔で先に行けねえ!」

 

「遠回りするしかない、みたいですね」

 

元々が研究施設だから機能していない自動ドアが多い多い。

制御室も見当たらねえし、面倒くせえから扉をぶち壊していくか。

 

「二人とも離れたまえ」

 

「ん?」

 

「フロンタルさん?」

 

突然離れろと言ったフロンタルに二人は困惑の声を上げる。が、フロンタルはそれを無視し、瓦礫の前に立つ。

そして右腕を前に突き出し左手を腰のあたりまで落とすと、小さく息を吐く。

 

そして───

 

「流派東方不敗が最終奥義ィィィィ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「───石破ァ!!天驚ケェェェェェンッ!!!

 

 

 

 

 

突き出された左手と共に衝撃波が拳の形を形成し、瓦礫は吹き飛び、壁を突き破った。

天に轟くような轟音が研究所内に響き渡る。

そんなアホみたいな光景に二人は唖然としたまま、呆然と立ち尽くしていた。

そんな中、アホは───

 

「邪魔な瓦礫や壁は撤去した。行くぞ二人とも。・・・どうかしたのかね?」

 

アンタの非常識っぷりに二人共唖然してんだよバカ野郎。




フル・フロンタル(オリ主)の石破天驚拳

一応出来る。ただ、肉体スペックに引っ張られるので東方不敗やドモンのように威力はないけれど

だからコイツに護衛の意味があんまりない


【挿絵表示】


久しぶりのトリトマちゃん
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