ぶっちゃけR18-Gでしょ
暴君の目覚め
最初からバーサーカーなど、そんな人物は存在しない
先祖代々、進化の過程などでDNAに深く刻まれない限り、桁外れの戦闘本能はないはずだ
…これは、とある女性に起きた転機と目覚めてしまった凶暴性の物語
俺は殺し屋の子だった
父は【知能的な暗殺者】の異名を持ち、母は恐怖のスナイパーだ
名のある殺し屋として稼いでいた両親の元で産まれた俺だが、愛情を注がれてすくすく育っていく…はずだった
あるとき、両親は殺される
因縁を抱きし者、憎しみを抱きし者
そんな人間たちが当日7歳だった俺の目の前で両親の尊い命を奪った
しかし両親だけにとどまらず、俺にも殺意が向けられる
奴らに無数の銃口や刃物を向けられた瞬間、俺は奴らに襲われた
俺は必死に逃げた
逃げて逃げて逃げ続けた
脚を撃たれようが斬りつけられようが構わない、止まることなく走る
そんな道中で思った
『産まれる子に罪はないはずだ』
『それなのに襲う理由はなんだ』
『俺が殺し屋の両親の子だからなんだ』
『そもそも俺がお前らに何をしたんだ』
逃げ続けるうちに心の中で人間に対する憎しみと怒りが込み上げてくる
そして気がつくと…俺は倒れていた
死に物狂いで逃げてきたんだろう…
敵は見えなかったものの、身体はとっくに限界を超えていて動くことはできなかった
このまま死ぬのか?復讐できずに命を失うのかそう思って目を閉じかけたとき
「諦めるな」
知らない声が俺に語りかける
どうやらその声は女性のもののようだ
ボロボロになりながら顔をあげるとそこには声の主が俺をじっと見つめている
「ここで死んでは何も残らない。キミに何があったか私は知らないが、瀕死の女の子を見捨てるほど私、タリス・ラクレスは愚かではない」
「…!!!」
その一言で俺は残った力を振り絞って彼女の手をとった
なんで手を取ったかは分からない
だがその女からあたたかい温もりを感じたから…だと俺は思う
そこからは早かった
俺をすぐに病院まで連れて行き、治療をしてもらったのだ
酷い怪我だったが、腕利の医者のおかげで身体は治った
病院の屋上で、俺を助けた女性と話した
「改めて礼をいう」
「そんな必要はない、私はキミを助けたい。そう思っただけさ」
「ふーん…そういや名乗ってなかったな。俺はキロン・ホワイトスノー」
「タリス・ラクレス。改めてよろしく。ところでキミはこれからどうするんだい?」
「アテはねぇんだよな…親父もお袋も死んだし、爺婆共もすでに殺されてるだろうし」
「ならば、私と暮らさないか?孤児院の部屋は空いているんだ。人1人増えるだけでもみんな喜ぶだろう」
「…いいのか?俺みたいな女らしくない奴を…」
「それもひとつの個性だろう?問題ないではないか」
「…そうかよ」
タリスに誘われてアテのない俺は孤児院の世話になることにした
色々なガキンチョと絡むのはとても面白かったし、心が落ち着く
いつしかここが大好きになっていた
そしてここを守れるように強くなるべくタリスと勝負をした
戦績は互角で気付けば互いに100勝100敗となった
そんな暮らしから4年が経ち、俺が11歳になった年、18歳になったタリスはこの孤児院を飛び出し、円卓の騎士になって孤児院を気にかけながら戦うようになった
…だがタリスが円卓の騎士となってから全てが変わったとでもいうのだろうか
いやそれは関係ないな
原因はとある事件だ
彼女が円卓入りして5年
16歳になった今では俺がこの孤児院のリーダー的存在となった
俺も金を稼ぐべくたまたま見かけた解体屋のバイトを始めた
鍛えてた腕っぷしがまさかこんなところで役立つとは思わず、まさに天職だった
バイトを始めてしばらく経ったある日、仕事を終えて孤児院に帰るとそこであるものを目にする
「おっと、あん時の小娘じゃねーか」
「ずっと探したぜぇ?」
俺は目を疑った
そこにいたのはかつて俺の両親を殺し、俺をも襲ったあの時の連中だった
そして…ものすごく血生臭い匂いが漂った
「お前らまさか…」
「お察しのとおり、ここのガキンチョ共は俺たちが殺しました〜」
「!!!」
予感のとおりだった
俺のかけがえのない友は皆、見るも無惨な状態になっていたのだ
一体何をすればこうなるのか
「それは本当か?」
「!タリス…」
衝撃を受けて怒りが爆発しそうなそのとき、側でいつのまにかタリスが帰ってきた
だがいつもの優しい雰囲気はどこへ行ったのかものすごい殺意を連中に向けていた
俺は察する
コイツも本気で怒っているということに
「お前ら…なぜ子供達を殺した?」
怒りを抑えつつタリスは問いかける
「なぜ?俺たちは執り損ねた獲物を始末するためだよ」
「つまりお前だよホワイトスノー夫妻の一人娘、キロン・ホワイトスノー!」
なんとなく察してたがあいつらは俺をずっと追っていたのだろう
たしかに俺の両親は奴らの大切なものの命を奪った
両親を復讐するのは分かる話だが、わからないのは罪のない俺にも矛を向けることだ
そうまでしないと怒りが収まらないのだろうか?
「なるほど、キロンのご両親を殺したのは貴様らか。貴様ら!キロンは何もしていないだろう!なぜ子供達を殺してまでキロンを狙う!?」
「…簡単な話、コイツをほっとけば2次被害が生まれる。そして俺たちの怒りはそんなヤワじゃないのさ。あの2人の目の前でお前を殺して全て奪って復讐は終わるはずだった。なのにあの憎き2人は娘を庇い自ら死んだ!俺たちの計画は狂った。だからこそ、取りこぼした標的を仕留めて俺たちの復讐劇を終わらせる!そのために死にやがれ!!!」
なるほど…あの日も元より俺が目当てで襲ったと
だが実にアホらしい
俺を未来の危険因子みたいに言いやがって…
というか支離滅裂じゃねぇかよ
…この時俺は気づかなかった
いつの間にか俺の中の怒りが大きくなり始めるのを
「なるほどな。だがそのために他人を殺すのはいただけない。円卓の騎士として、キロンの友達として貴様らを止めよう!手を貸してくれ、キロン!」
「…おうよ!」
その一言で俺たちは臨戦体制を構える
「キミの力も貸してくれリターン!」
タリスは懐からメダルを取り出すとそれを投げる
投げられたメダルは光を放ちながら姿を変えた
現れたのは鋭いツノを頭に生やし、スラッとした細い身体のリバイバーだ
「なんだこのリバイバー?」
「キロンは知らなかったっけ?こいつは私の相棒、円卓イダテンの【リターン】だ」
タリスが繰り出したのは通常とは異なる特別なイダテンである
これは心強いな
「貴様…よく見りゃ円卓のタリスじゃねぇか!?何故ここにいやがる!?」
「この孤児院は私の大切な場所だ!それなのによくもみんなを殺しやがって!絶対に許さんぞ!」
「さぁ俺を殺したいんだろ?!とっととこいやぁ!!!」
そして戦いが始まった
…だが正直言って死ぬほど一方的だった
向こうもリバイバーを繰り出したり凶器を持って応戦してきたが、力の差は歴然だ
パンチも緩い、キックはへなちょこ、リバイバーもまだ育ちきっていなくて弱く、武器の扱いもヘタクソだ
それでもなぜか体力は有り余っていたようだったからボロボロになりながらも突っかかってきた
…なら…やっちまっていいよなぁ…?
俺の中の闇が急速に染まり出した
俺の決意はもう揺るがない
「なんて弱い…これが君のご両親を殺した奴らなのか?」
「正直拍子抜けだな。こんなやつらにやられてたと思うと情けなくて笑っちまうよ」
戦いは5分もしないうちに終わった
「くそ…ここまでとは…」
「それじゃあこいつらを警察に引き渡そうk「いやまだだ」
「…なに…?」
連中を警察に連行しようとするタリスを引き止める
…正直もう限界だったのだ
「俺をここまで怒らせたんだ…生かしはしねぇよ…」
「き、キロン…?」
「さぁ血祭りの時間だぜ…」
そう言った瞬間、俺は連中の1人に馬乗りになって殴り始める
「グフッ」
「オラァ血ぃ流せよ…?」
タリスは唖然としていた
そりゃあそうか、俺がここまで豹変してんだからなぁ
殴れば殴るほどだんだんと相手の顔面と自分の手は真っ赤に染まった
しばらくすると相手はいつの間にか息絶えてたようだ
「チッ…死にやがったか…」
「…はっ!?やめるんだキロン!」
「まだまだダァ!!!」
俺の一言に我を取り戻したタリスが俺を止めようとする
だが俺は奴の制止を無視して血祭りを続ける
血まみれになりながらもタリスは必死で俺を抑えるが、非力すぎて笑っちまう
「邪魔をするなクソボケェ!!!」
そう言って俺は素早くタリスの左腕を取るとタリスの左腕をへし折った
「グアあああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!」
折れた瞬間にタリスの悲鳴が響く
そりゃそうか、曲がらない方向まで曲げちまえばな
痛さに腕を抑えて悶えるタリス
可愛そうだなぁ…
…あ、いいこと思いついた
「お〜お〜痛かったよなぁ、今楽にしてやるよぉ!!!」
「な、何を…!?」
次の瞬間ブチブチと聞いたことないような音が響き渡った
一瞬のことすぎてタリスは理解できなかったがすぐに理解した
「あ…あ…あ…あああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
タリスの視界に移ったのは一本の腕
それもただの腕ではない
こいつの左腕だ…
そう、俺はへし折ったタリスの左腕を引き千切ったのだ
「楽になったなぁ…」
もうこいつは動けまい
生きていようが俺に対する恐怖でも動けねぇだろうな
俺はこいつを投げ捨て、千切ったこいつの腕を食いながら残ったやつを血祭りにあげた
…正直ゲロ不味かったな
「じゃあなタリス、今までありがとうよ」
血祭りを終えると俺はその場を去る
それ以降俺とタリスが出会うことはなかった
その後金を稼ぐためにフリーの解体屋をやりながら生活費を稼いだ
そしてグランドロンとかいう組織に加入するのはまた違う話だ
…え、俺こんなヤベェもん作ったのか???
てことで明らかになりましたヤベェ奴の過去
蒼龍の物語に出せるか怪しいなぁ()