【完結】TS〜朝目が覚めたら万能執事長はダメイドになってました〜 作:ラットマンΣ
料理がダメなら次は掃除だ!
流石にコレは失敗のしようがない。
たとえ最初は遅くとも、日々精進してスピードを上げていけば良い。
しかも現代には様々な家電製品が充実している。
コレらを使えば間違いなく掃除を完遂できる!
さぁ、やってみるとしよう!
「こんな筈じゃないのに……」
掃除機は電源を入れた瞬間、
ならばと、掃除機を鎮火した後に箒を使って掃除を試みれば、箒が折れて横っ腹にクリーンヒット。
せめて風呂を洗おうとしたら
おかしい……明らかにおかしい!
今朝の料理の件といい、今の掃除の件といい、
これ、ただのTSじゃないな?
おそらく今の俺は
じゃなくちゃこんな奇妙な連続はあり得ない!
リリスの魔術によって強制TSさせられたが、こんな付随効果があるなんて……
悪意に満ち溢れていやがる!
だぁ、ちくしょう!
こんなんじゃ館の役に立つどころか足引っ張るだけじゃないか!
「へくちッ!」
うぅ……シャワーでずぶ濡れになって寒い……
幸い、今の時間は清掃中の看板を立て掛けてあるし、いっそ全裸で風呂を洗ってしまおう。
……女湯の方だが今は肉体は女性だし、セーフだよな?
そうと決まれば話は早い!
脱衣所でメイド服と下着を脱いで全裸になる。
まだ慣れないが、これからしばらくは向き合う事になる自分の体だ。
それに今回は風呂の掃除もある。
目を見開いて風呂場に向かう……けど、やっぱりちょっと恥ずかしい……
スポンジに水分を染み込ませ、その後洗剤を染み込ませて泡立てる。
木製の風呂釜を丁寧に丁寧に拭く。
そうして全て洗い終わった後にシャワーで念入りに水を流して風呂の掃除はひとまず完了した。
後は自分の洗浄だ。
シャワーを温水に変えてゆっくりと髪を濡らす。
瞬間、不意に更衣室側のドアが開く。
「あ、え? クリス?!」
「は?! アキル?!」
そこには一糸纏わぬ姿のアキルがいた。
瞬時に首を逆方向にスライドさせ、アキルの裸体を見ない様にする。
アキルも驚いた様で手で胸と足の間を隠した。
瞬間、更衣室側のドアが閉まりかちゃりと何かを置く音が聞こえた。
「え、嘘! 開かない! どうしようクリス!」
アキルが問いかけるが今はそれに答える余裕がない!
と言うか、間違いなくやったのケイトさんだろ!
考えろクリス・フォスター。
この状況下で最善の策を考えるんだ!
脳をひたすらに回す、しかしアキルの不意の一言で全てが吹き飛んだ。
「……クリス、そっち行って良い?」