生存報告(い つ も の)。
くっだらないネタばっか浮かべる頭のリセット兼ねた頭からっぽ短編(いつもの)なのです。
……あと興味本位で手を出してみたホロキュアが楽し過ぎて無限に時間を吸われ(ry
それは、とある王国に存在する学園の出来事
今日を境に成人となる学生達にとっての晴れの日、卒業パーティでのことでした。
「「「今日を以て"僕 私 俺"は、"君 其方 お前"との婚約を破棄させてもらう!!!」」」
───別々にやれや。
…………思わず声が漏れてしまいました。
まあ、誰もが心の内で思ったことでしょうし大丈夫でしょう。たぶん。
「…………それは、どういう意図の発言でしょうか、タロー様」
「決まってるだろう! 今日限りで君との縁を切らせてもらうと言っているんだ!」
「……これは御父君様もご存じのことなのでしょうか、ジロー様」
「ふん、父上など関係あるまい。これは私と其方の問題なのだからな」
「このような事をされて、ただで済むとお思いですか、アレックス様?」
「お得意の脅迫か? 相変わらずさもしい奴だな!」
───サブローじゃないんだ?
いえ、そんなことより同時進行させるんですね。御三方とも律儀なことで。
「今宵こそ貴様の化けの皮を剥がしてやる。言い逃れなど許さぬからな、ガーネット嬢!」
「澄ました顔の下で何を考えていたか、白日の下に晒してやるぞ、アクアマリン嬢!」
「その醜き馬脚を皆にしかと確認してもらうがいい、エメラルドアクアマリンエメラルド嬢!」
───長いな三人目。なんでエメラルド二回言ったよ。しかもアクアマリン被っちゃったよ。
他に幾らでも宝石あったじゃないですか。……いえ、そういう問題じゃないですね。
「……化けの皮、ですか」
「白日の下に……?」
「はて、馬脚と言われましても何れのことやら」
「「「"全く白々し面の皮の反省の謝る素振りの一つも正直に厚い頭しおらしく奴一つも見せれば情の一つも見せて考えてかけてやらんものを"!!!」」」
───同時に喋るなよ男三人。重なってぐっちゃぐちゃなんですよ。あと『一つも』多いな。
何故か言いたいことは何となく分かっちゃいますけども。なんででしょうね?
「……ごめんなさい、ガーネット様! でも、わたしとタロー様は愛し合っているんです!」
「アクアマリン様、ごめんなさい……でも、わたしとジロー様は愛し合っているんです!」
「わたしとアレックス様は愛し合っているんです。ごめんなさい、EAE様!!」
───台詞ほぼ一緒じゃないですか。もうちょっと独自性出しましょうよ、男性三人それぞれにしなだれかかった推定ヒロインズ。
あと
……えっ、知らない? ほら、中枢神経系の炎症性脱髄疾患モデルで実験動物の脳……コホン。
「…………その方々は、どちら様ですの?」
「「「どちら様、だと? 何を言っている! "君 其方 お前"が散々虐げてきた"泡沫の大吟醸ナナ花子芳美御厨厨五郎"嬢だろうが!!」」」
───だから同時に喋るなっての。令嬢側はちゃんと合図送り合って代表者が……いや待って?
今の重なってた部分ってヒロインたちの名前ですよね? 明らかに名前っぽくない響きが大量に混じってたような……誰の誰が誰て?
「……では、私達が彼女達に何をしたというのかご教授願えますでしょうか?」
「「「いいだろう。皆にも聞こえるように教えてやれ、"花子 芳美 ナナ"!」」」
「はいっ!」
「はいっ!」
「はいっ!」
───それぞれ愛称だとそうなるんですね。そして虐げられてた割には元気なお返事。
ともかく男達みたいに一斉に喋らないでくださいよ。聞き取り辛くなるだけですから。
「わたし……ガーネット様に、二階の階段から突き落とされたんです!」
「アクアマリン様の手で、二階の階段から突き落とされました!」
「突然近寄ってきたEAE様が、二階の階段を降りようとする私を突き落としたんです!」
───同じじゃねーか。一度に言えや。
「……せーの、「「心当たりがありませんわ。誰かとお間違えではなくて?」」」
「「「な、なんだと!? このっ、"悪姦婦邪冷血悪女"めが!!」」」
「そんな、ひどいです……」
「そんな、ひどいです……」
「そんな、ひどいです……」
───遂に「せーの」で合わせちゃったよ。良い連帯感です三令嬢。
別々に喋るか台詞合わせなさい男達。無駄に行数割くなヒロインズ。
「……この期に及んでその態度か。
「ええ、『淑女の鑑』が聞いて呆れますね。事後報告になりますが、この場での事を知れば
「
「神託がどうのと変に拘ってた
「やはり
「
「汚い囀りに耳が腐りそうです。
「……
「
「これを知れば
「あー……
「えっと、
───多い多い多い。逆ハー要員も三組分なもんだから多い。壇上ぎっちぎちじゃないですか。
そしてだんだんしょっぱくなる父親の肩書。まあ要職だってそんな沢山はないですよね。
あと用意してた台詞が他と被りまくったからって色々適当過ぎますよ後半数名。諦めんなや。
「……はあ、それで? 私達をどうなさるおつもりですの?」
「「「決まっている! 貴様のような"悪冷姦婦邪血悪女"などに我が国の土を踏ませてはおけん! 直ちに貴族籍剥奪、のち国外追放の刑に処してくれるわ!!」」」
「───おやおや、それは大変だ」
「───我が見初めた魂の持ち主に随分なことを言ってくれる」
「───そいつは聞き捨てならねえなあ」
───今度は令嬢サイドの擁護メンバーでしょうか。外でタイミング見計らってたんですかね。
というか三人とも同じ扉から入ってきませんでした? 絶対お互い顔合ってたでしょ。
……しかしもう面倒というか、似たような流ればかりでマンネリ化してきた気がします。
そういうわけですので言いたい事は一度にまとめてください一度に。
「そんなお粗末な嫌疑を『精霊王の愛し子』たるガーネット嬢に被せるなんて、彼女を認める僕ら精霊全てへの侮辱だ。たっぷりと賠償金を請求させてもらうよ、タロー第二王子様? ……まあ、その女の『魅了の魔眼』にやられた影響と思えば情状酌量の余地はあるけどさ」
「国境を隔てた我が国にまで轟く『淑女の鑑』と名高きアクアマリン嬢に冷血女の汚名を着せんとする蛮行、仮令そこな娘の『魅了の邪眼』に依るものとて捨て置けぬ。貴様が要らぬと言うならば我が彼女を王太子妃として迎えようではないか。……文句はなかろうな、ジロー第一王子よ?」
「屠った厄災級魔物の首で骨塚を築いた護国の英雄『塵滅灼堰の翠蒼翠』殿を国外追放だなんて、自殺行為もいいとこだ。ギルドマスターとしては断固抗議させていただきましょう。しかしまあ、その嬢ちゃんの『魅了
───前言撤回です。ひとネタずつお出ししてください追い付けません。
……まず一人目と二人目は口調か役割交換しません? 何故に魂云々言い出すのが隣国の王子で現世利益追求しだすのが精霊なんですか。そして
あと全員王子なんかい男ども。ジローが第一でタローが第二とは、またそこはかとなく面倒な。
さらに揃って『眼』依存なヒロインズよ。なんでそんなとこまで逐一コンパチなの貴女たち。
そんで『魅了アイズ』って何だ。せめて
三人合わせて
「……なんの騒ぎだ、これは」
「「「っ、国王陛下!?」」」
───あれ? おひとりですか?
……いえ、王様はそりゃ一人ですよね。ぞろぞろ三人出てこられたら困りますよね。ええ。
「「「ち、父上。何故このような"粗末な些少席会な粗雑場催し"に……」」」
「……相変わらず揃わんな、其方らは。まあ良い、其方たちは後だ。疾く壇上を空けよ」
───あら、強制終了ですか。まあ、それはそうですよね。
見世物として面白くはありましたが……ほっとした様子で下がる令嬢に悔しそうな視線を向けて捌けていく
さて。
「…………此度、古に屠られし魔王の復活が明らかとなった」
「だが案ずるな。遥かな昔、その手で魔王を討ち、世界に平和をもたらせし偉大なる勇者」
「その末裔が今日、成人を迎え、この場に居るのだ」
「とはいえその力、祖先と比べれば決して絶大とは言えぬ。故に───」
───
初めまして、私の愛する人の子たちよ。
私はこの世界を作りし女神、私の名は
……地の文さん? ツッコミ担当? 違いますよ?
魔王を討つべく旅立つ勇者と、その従者をすることになる若者たちにですね。加護を与えに……
ええ、そうです。裏でスタンバって良い感じに降臨するつもりで待ってたんです。
ちょっと覗いたら超気になる光景が見えて思わず不本意な登場になりましたが。なりましたが!
……誰ですか今『ツッコミの女神様』言ったのは。
やめなさい逸話として聖典に書き加えようとするんじゃありません神罰落としますよ?
…………こほん。話を戻しましょう。
さあこちらにおいでなさい、勇者の子孫よ。……そう、貴方です。
……驚いていますね。無理もありません。
それでも思い当たるところはあるでしょう? 貴方の才能はまさに先祖返りの
…………EAE嬢じゃないのかって? 違います。私もちょっと疑いましたけど違うんです。
さっき急遽確かめましたが、彼女に過去の勇者や英雄の血は一滴も入ってませんでした。
ナチュラルボーンパーフェクトヒューマンです彼女。どういうことなの……?
ええ、まあ、ですから……従者! 従者を選びましょう勇者よ! オススメは勿論EAE様です!
私の加護は貴方を入れて四人まで。ちょっと気合入れて頑張れば八人まではいけそうですかね!
丁度ここには将来有望……有望な、若者が、揃ってますから! 戦力バランスとか気が合いそうとか諸々考えてじっくりと選出を───
…………その面子で良いんですか? いえまあ、貴方が良いと言うならいいんですが……。
成程、友達だから、と。分かりました、他ならぬ貴方の意思だというならそれも良いでしょう。
それでは、今代の勇者と選ばれし三人の従者達よ。
貴方達の道行きに武勇と幸運があらんことを───
…………おい勇者。「ありがとうございますツッコミの女神様」じゃないんですよ。
その呼び名で定着させようとすんな
・勇者の従者A タロー第二王子
魅了は女神様の加護によりついでに解いてもらえた。が、各方面にやらかしてたのは事実なので挽回すべく背水の陣な勢いで勇者に同行。幸い才能はあったため苦労はあれどちゃんと活躍した。
ちなみに女神様は「別に従者に選ばなくても魅了は解きますよ?」とは言っていた。
彼らを選んだのは当代勇者君の意思。友達は、助けなきゃ。
・勇者の従者B ジロー第一王子
一方ハシゴを外されたら困る彼ら。魅了が解けて真面になった頭で必死に噛り付いた模様。
旅の間も弟たちとは微妙に噛み合わない日々が続いたが、これまでの人生では考えられない程の非日常がカンフル剤となったか、旅の終わり頃にはちゃんと台詞が揃うようになっていた。
ちがうそうじゃない。
・勇者の従者C アレックス第三王子
実は息子達が尽く魅了にやられたことを知って内心ハゲそうだった国王様。
万が一のときは帰ってきた勇者に末姫を縁付かせて隠居かなー、とか考えてた。
なお
・ヒロインA 泡沫の花子
魅了の魔眼持ちコンパチヒロインその一。「泡沫の」まで含めて本名。
王子含む高位令息数名を『魅了』した罪で投獄、極刑にあたるとして執行の日を待つ身だったがある日いつのまにか王城内に侵入していた魔王軍四天王の一人を『魅了』するという大殊勲を挙げぎりぎり死罪は免れた。
本人は「隠しキャラゲット!」とご満悦。
・ヒロインB 大吟醸芳美
魅了の邪眼持ちコンパチヒロインその二。「大吟醸」まで含めて本名。お酒は嫌い。
王子含む高位令息数名を『魅了』した罪で投獄、極刑にあたるとして執行の日を待つ身だったが御用商人に成りすまして王城内に侵入していた魔王軍四天王の一人を『魅了』するという大殊勲を挙げ、ぎりぎり死罪は免れた。
本人は「隠しキャラゲット!」とご満悦。
・ヒロインC ナナ
魅了アイズ持ちコンパチヒロインその三。「兼良」まで含めて本名だが響きが嫌いらしい。
王子含む高位令息数名を『魅了』した罪で投獄、極刑にあたるとして執行の日を待つ身だったが何故か暫く執行が延び延びになっていた。なんでやろなあ。
勇者達の旅路が佳境に入った頃、突如国境付近に魔王軍四天王の一人が率いる軍勢が出現。
対処に国中が混乱する中、いつのまにか脱獄&指揮官を『魅了』するという大殊勲(?)を挙げぎりぎりもぎりぎりで死罪は免れた。
本人は「隠しキャラゲット!」とご満悦。仲良いなこいつら。
・当代勇者
古の勇者の子孫。仲間達と共に数々の冒険を重ね、旅路の果てに魔王城へと辿り着く。
城門を守っていた魔王軍四天王最後の一人と死闘を繰り広げるも、戦いの途中で同僚が三人とも寝返った(寝取られた)報せを聞いて膝から崩れ落ちた相手に追撃はできない系の勇者だった。
膝を抱いてすんすん泣いてる彼女を慰めてたら城が崩れて空が黒く染まった。
宇宙猫を背負った。
・末姫
本編未登場の末っ子姫様。
父親にも言われて結婚する気満々で帰りを待ってた勇者が傷心の美少女抱いて凱旋してきた。
宇宙猫を背負った。
・
女神公認のナチュラルボーンパーフェクトヒューマン。
サファイアターコイズダイヤモンド辺境伯家の一人娘。
勇者一行が門前で四天王と戦っている間に城内に潜入。魔王の首級を挙げる。
……が、命尽きる瞬間に己が身を生贄にした魔王によって次元の果てより邪神降臨。城は倒壊。
直後、空の彼方から翔けつけた神鳥の背を駆り、暗黒渦巻く空に佇む邪神の懐へと飛び立った。
三日後、暗雲晴れた青空の下に彼女は帰還する。
そして 伝説が はじまった
・神鳥
「えっ、彼女勇者じゃなかったんですか?」
・ツッコミの女神様
「あれ、ひょっとして私要らなか…………勝ったからヨシ!」
HD-2D版ドラクエをプレイする父。
父のプレイに横からやいやい言う母。
後方腕組み状態で助言する兄。
ン十年前にも全く同じ光景を、全く同じ音楽を聴きながら眺めた日があったなあ、
なんてわりと真剣に泣きそうになったりしながら書き上げました作者なのでした。
ドラクエは、人生。