ドラゴン統一パだったのもあるけど、タロの方が強かった。
チャンピオン戦である。が。僕の手持ちはマルマイン、ガブリアス、ユキメノコ、ムクホークの四体。これでどうやって圧倒すんだ馬鹿と聞こえてきそうだが、ネモを信じる。だってネモのくれたポケモンなんだもん、使いたいでしょ。
「は?四体?それで勝つ気?俺のこと舐めてる?」
「ちゃんとやる。舐めてないよ」
「そういうのが舐めてるって言うんだよ!!」
初めはカイリューとニョロトノ。それを受けてこっちはマルマインとユキメノコ。しかしまあ、結構育ってるもんだね。でも、初手からこっちが全部いただくけど。
「カイリュー!ワイドブレイカー!ニョロトノ、てだすけ!」
「マルマイン、充電。ユキメノコ、吹雪」
吹雪は命中、ワイドブレイカーも命中。双方共に倒れる奴はいない。でも…スグリ、絶対今までのやつ見てるからマルマイン放置すると踏んでたのに、ユキメノコだけを狙わなかったな。なんだ、読まれてたか?
「マルマイン、ニョロトノにエレキボール。ユキメノコ、カイリューに冷凍ビーム」
「はぁっ!?」
相手がなんか驚いている間にニョロトノは倒れた。カイリューが残ってることに驚いたが、そのカイリューはユキメノコに雷降らすだけだった。ニョロトノの代わりにオーロンゲが出てきた。こちらもマルマインの代わりにムクホークを出す。ムクホーク無双の始まりや。
「ムクホーク、カイリューに燕返し。ユキメノコ、オーロンゲにドレインキッス」
「カイリュー!ムクホークに暴風!オーロンゲ!ユキメノコに不意打ち!」
怯まず体力を回復。カイリューは倒れた。これで頭数は同じ。さてではどうやって頭数を有利にしていこうか。カイリューの代わりに出てきたのはポリゴンZ。え、まじで?
「怯まねえよバカ。ユキメノコ、もう一回ドレインキッス。ムクホークはポリゴンZにインファイト!」
「ポリゴンZ、ムクホークに破壊光線!オーロンゲはムクホークに不意打ち!」
が、怯まず。このターンで結局ポリゴンZもオーロンゲも倒れた。スゲー…僕の彼女が育てたポケモンスゲェ…!やっぱネモ大好きだわ。帰ったら伝えとこ。ポリゴンZとオーロンゲの次は、ガオガエンとカミツオロチ。なんか余裕だな、本当に。というわけでこちらも本丸、ムクホークの代わりにガブリアスを出す。
「ここで俺はサファルトを倒す!」
テラスタルをされた。タイプは…格闘!?やば、ミスした!ガブリアスに帰るのはユキメノコが良かったか!…とは言え、なんでカミツオロチに格闘テラスタルを…?
「ユキメノコ、カミツオロチに冷凍ビーム。ガブリアス、岩雪崩!」
「カミツオロチ、ガブリアスに気まぐレーザー!ガオガエン、ユキメノコにフレアドライブ!」
ユキメノコは沈んだが、ガブリアスは立っている。その上、ガオガエンにも大ダメージが入ってるはずだ。よし、ムクホークで倒すか。カミツオロチの体力は期待できるほど減っては無いだろうが、仕方ない。
「ムクホーク、カミツオロチにブレイブバード。ガブリアス、地震」
「ガオガエン、ムクホークにDDラリアット!!カミツオロチ、ガブリアスに大地の力!!!」
ガオガエンは沈めた。けども。なんだろうか。どこかスグリがおかしく見える。笑えるとかじゃない、なんだろうか…そうだな、チグハグな感じがする。タイプ相性ほぼほぼ無視してるような気もするし…
「ガブリアス、ドラゴンクロー。ムクホーク、燕返し」
「カミツオロチ!ムクホークにテラバースト!!」
こうしてチャンピオンは倒れた。負けた瞬間、何が起きたのかわからない、と言ったような顔をしていた。が、知らない。これでようやく帰りやすくなった、か?イッシュにはネモも連れて観覧車に乗ろうかね。まだやってんのかな、あれ。
「…スグリ。お前が吐くほど努力したとか言ってたけど。僕はポケモンを育てたことは両の手で数えれるくらいだよ。スグリがどれだけ頑張って時間かけてそのポケモン育てたかは知らないけどね。本当に強い奴はポケモン選ばないんだよ」
ネモが特にそう。育てて、また次。育てて、また次。使い捨てじゃない、多様な戦術があるから相手の戦術を見極めることができる。その応用自体も得意だからネモは強い。まあそれ以上に一芸に長けた僕の方が強いんだけどね。世の中には結論パーティとかいうのもあるし、僕よりも色々模索してるネモの方が本当は強いはずなんだけどね。
「ぁ…〜…ぁああ!」
スグリが襲いかかってきた。え、怖。と思っていたらカキツバタが間に入って止めてくれた。助かるぜ先輩。僕はといえば、尻餅ついて尻さすってる。いてぇよぉ…って。
「よぉ元チャンピオン。流石に負けたからってそれはないと思うぜぃ?」
「退け!!カキツバタ!!!」
「退いたらまた襲いかかるだろ。流石に見逃せないぜ」
四天王の面々が駆けつけて事態の収集を図る。そんなことしなくても、スグリは何をしでかすかわからないっていうのに。僕はポケモンをボックスから入れ替え、マルマインとカビゴンの編成にした。流石に襲われたくないからね。カビゴン横に置いて自衛だよ。
「…」
「あー、悪ぃ、サファルト。ちょっと部屋に行っててくれくれるか?ここはオイラ達がなんとかするからよ」
「わかりました〜」
部屋に戻る途中で変な噂が出来ていた。スグリはサファルトのせいでおかしくなって、その元凶に突き放されたとか、サファルトの彼女をスグリも好きだった、とか。根も葉も茎もない噂だな、ほんと。
「…何?」
「サファルト…その、ごめんなさい。あたしの弟が…」
「良いよ、別に。それじゃ」
スグリ君、なんか拗らせ度高くなったなぁ…