ネモが孤独を感じない程度に戦うモブ   作:覚め

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そもそもゼロ行く理由なくね?これ。


第28話

「いやー大変大変」

 

「だろうねぃ。ま、ゆっくり休んで行きな、チャンピオン。」

 

「もー!サファルト君のチャンピオン昇格は保留って言ってたでしょ!」

 

「らしいっすよ」

 

「まあ、スグリは今塞ぎ込んでるしなぁ」

 

あれから少しの日が経った。大した時間じゃなくても決まるものは決まる。スグリがまず休学。それに続いてゼイユも休学。僕のチャンピオン関係はそれで凍結…というより、うやむやのまま終わると思う。そんで、とりあえず暫定のチャンピオンはカキツバタとなった。よ〜わからんもんだね。

 

「ネモ〜」

 

「あ、そういえば。カキツバタ、この写真」

 

「うおっ、オイラの写真だ」

 

「人の足に引っ付いてて可愛い!」

 

「僕のおすすめ写真はこれ。観覧車から見えるイッシュ中央。それと…船から撮ったスカイアローブリッジ。」

 

「おー!でっかいなー!」

 

などなど。まるで本当にお遊び部活のように過ごす日々が続いていた。ネモを連れてイッシュに行きたいよなぁ…とも思ったが、正直に言えば帰るタイミングを見失った。ほんとに。僕としては早くイッシュに行ってハネムーンや!とかやってたいんだけど。

 

「…ん?」

 

「やほー!」

 

「うおっ!?」

 

「きゃっ!?」

 

なんとびっくり。ネモがやってきた。やったぜ!というわけでネモに抱きついて不安の解消。ついでに、僕は帰れるようになってたらしい。スグリもいないしゼイユもいない。ほとんど荒らしたようなものだけど、帰るには少し惜しいというか、少し消化不良。さてどうすれば良いものか。

 

「帰ってポケモンバトルしよう!」

 

「おいおい、彼氏さんはイッシュに行こうと思ってたんだぜぃ?」

 

「イッシュでハネムーン!です」

 

「えー!?そうなの!?嬉しいなぁ!!」

 

あ、やばい、多分これあれだ。僕とネモが付き合った時のアレだ。外堀のような場所から埋められて、結果僕もそれを望んでるから誰も断らない。実際Win-Winだからほんとに断らないんだぞ。僕もネモも。

 

「じゃあ行こう!直ぐに!」

 

「…いや。スグリへの贈り物渡していくわ」

 

「何それ?」

 

「エレキブル。僕が持ってる奴とは違うけど、まあまあ強いはずだし、かなり育ててたから。」

 

「私も戦ってみたかったなぁ」

 

意外とポケモン育ててんだねぇぃ、とカキツバタから言われたが、イッシュのボックスに僕のポケモンのほとんどが詰まってるし。一応言っておくけどパルデアのボックスには、パルデアで使ってた六体のポケモンしかいない。そんなわけで、僕のポケモンはイッシュの方が多いのだ。つまり、ほどんどイッシュのボックスから出している。

 

「そんじゃ、イッシュに」

 

「待った!!」

 

「スグリか」

 

「チーム構成を考え直した!もう一回バトルだ!!」

 

「ネモ」

 

「じゃあ私とやろ!!」

 

「誰だお前!?」

 

「私、サファルトの彼女!ネモって言います!」

 

「あ、オレはスグリって」

 

「じゃあ自己紹介も済んだしやろ!」

 

自宅にいた期間はポケモン関係だったのかと思うような詰め方を、人生のほぼ全てがポケモン関係であろう奴がもっと激しく詰めて行く。こういう時にはネモがいてくれて助かるよな。ネモに勝っても僕に勝てるわけじゃないし、何より本人が一番楽しそうだし。イッシュの行き先でも決めてるか。

 

「圧勝してましたね」

 

「サファルトよりもボロボロにされてら」

 

「僕は負けないこと八割、勝つの二割ですからね。ネモは楽しむの十割ですから。楽しむ奴は強いんですって」

 

「サファルトー!また一体だけでバトルしよ!!」

 

「おっしゃ来た!」

 

「わ、わやじゃ…?」

 

相手はパーモット。対するこっちは久しぶりにゴルダック。まあ言うほど久しぶりではないけどもね。

 

「パーモット!冷凍パンチ!」

 

「ゴルダック、瓦割り」

 

初手で冷凍パンチとは、凍らせることが目的かな?それとも何か警戒でもしてんのかな?この後何が来るかな。まあ電気技の決め手で来るだろうな。

 

「パーモット、インファイト!」

 

「ゴルダック!サイコキネシス!」

 

「まだまだ!パーモット!でんこうそうげき!!」

 

「ゴルダック、冷凍ビーム!」

 

やっぱ電気技で決めに来た。でも大丈夫、ソクノの実を持たせてあるからね。このあとはもうサイコキネシスで一捻り。僕の勝ちである。やったぜ〜。

 

「負けたー!」

 

「タイプ相性は有利なのにねぇ」

 

「タイプ相性じゃ勝てないものもあるんですよ」

 

「オイラとタロみたいに?」

 

「黙って」

 

「スグリ。」

 

「っ」ビクッ

 

「ネモみたいに楽しめば僕にも勝てたかもよ。少なくとも、ネモよりは手応えあったし」

 

「ほ、ほんと?」

 

「ホントホント」

 

「最初の頃のサファルトより強かったよね」

 

「構成変えてないはずなんだけど」

 

「知らなーい」

 

スグリはそれを聞いてなんか決意したっぽい。立ち上がって僕に言った言葉からすれば、多分、拗れた部分は治ったんだと思う。ゼイユから聞いた話だとずっと寝ずに食べずにでやってたっぽいし。まあ、そんなんじゃ調子は常に崩れてるようなものだし、負けるのも仕方ないよねーって。

 

「オレ、イッシュから戻ってきた二人にまた挑む!」

 

「じゃあ十日間くらいあっち行くか?」

 

「行くー!」

 

「よし。じゃあ皆さん。僕らはイッシュに行くんで、カキツバタとタロさんは会うかもしれんけどね」

 

「さよならー!」

 

「…嵐のような奴らだったねぃ」

 

「互いにゾッコンなのは羨ましいことですね」




おわり!!以上!!
ゼロには行かないし行く理由がない!ペパーは泣き叫ぶ!
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