ガンダムSEEDFREEDOM~混沌の黒銀海神が駆ける 作:カオスサイン
EPⅠ「生まれ変わる少女達」
Sideショーヤ
「ショーヤお兄ちゃん~」
「はいはい今いくぞ~!」
「…」
俺があの研究施設に放置されていたアコードの出来損無いだと呼ばれていた双子の少女達をアジトへと連れ帰った。
劾にだけ彼女達の抱えている事情について明かすと彼は彼女達を生み出したアウラに対してかなり強い不快感を露わにしていた。
そして水色ツインテールの子にはスフィーと、白髪の子にはフィリンと名付けた。
だが姉であるフィリンはかつての生みの親による罵詈雑言の嵐があの状態でも聞こえていたらしく数日が経った今でも俺達の事もかなり酷く警戒していた。
「大丈夫だぞフィリン…スフィーの事も俺は絶対に捨てたりなんかしねえよ!」
「…ホントに?…」
「ああ!
俺がミッションで不在の時は劾の事を頼ってくれても良いんだぞ」
「わ、分かった」
「なぬ?!…」
俺が優しくフィリンを抱きしめながらそう言うと彼女は安心した表情を見せてくる。
劾は何やら不服そうな顔をしていたが同じ女性ならまだしも事情知らない他の男共に任せられる訳ないだろと言ったら納得してくれた。
「それで今後はどうする気だ?」
「戦えるだけの力ぐらいはつけさせるつもりさ…その為のMSの開発は既にさせているからな」
「そうか…」
劾が今後のフィリン達の行末について聞いてきたので俺はそう答える。
他にあの馬鹿親がいう真なるアコードが既に存在しているなら彼女達の存在が知られれば消しにかかってくる可能性が高い。
そう感じた俺はMS操縦技術を高めさせる必要性が有ると判断して劾にも協力を仰いで彼女達にみっちりとシュミレーション修練を施した。
~数日後~
「うあああ!?…」
「心を読み取ってそのまま行動しているだけじゃ駄目だぞ。
ウィンダムの方がスペックは上なんだ、それも上手く扱うんだ」
俺がエールストライカーを装備したストライクダガーでフィリンのジェットストライカーウィンダムを相手取りアコードの力のデメリットを克服させていた。
「うう…ま、まだやれる!…そこぉ、えい!」
「…上出来だよフィリン」
助言を受けてフィリンのウィンダムのビームサーベルは俺が回避しようとしていた方向とは逆の方に振るわれダガーのエールストライカーの右半分が物の見事に斬り裂かれた。
一方…
「んー?こっちかなー?!」
「ほう!…」
スフィーのM1アストレイが劾の駆るアストレイブルーフレームと互角に渡り合っていた。
え、ちょっと待って…素のABFとはいえ劾が駆っているMSの動きに量産型でなんでこの子普通についていけてるの!?
「だがまだまだ動きはぎこちないな!そこだ!」
しかし劾も負けじとビームライフルとバズーカを同時に構えてビームライフルを牽制に使った。
「あぁ!?…腕吹き飛んじゃった…」
牽制で撃ち放たれたビームに注意がつい逸れてしまいシールド防御するが、直後に放たれたバズーカ弾でM1の右腕を吹き飛ばされた。
「彼女はどうやら読心能力だけではなく直感力がかなり高いようだ。
俺のフェイントをことごとくあれだけ掻い潜ってこれるとは正直予想外ではあったな」
「マジかよ!…」
驚きもあったがシュミレーションで順調にフィリン達のMSを駆る腕は着実に伸びていった。
~それから数日が経ち~
「完成したか!」
「ええ、持ち込まれたMS「ブラックナイトスコード」のデータにあったFT装甲を造るのには結構難儀しましたけどなんとか!」
俺があの施設から持ち帰ったMSのデータを用いてフィリン達に扱わせる機体の開発が完了したと連絡が入り格納庫に向かう。
確かに其処には二機のそれぞれ水色と白銀に塗装されてあるブラックナイトスコードが佇んでいた。
名前は変えさせよう。
「緊急ミッション入電だ!ブルーコスモスとザフトのMS部隊が付近の街近くで衝突が発生している!
我々も急ぎ介入し非戦闘民が避難出来る迄時間稼ぎをする!」
「!」
MSを眺めていると劾がそう告げてくる。
「フィリン、スフィー!ぶっつけ本番になるけどいけるかい?」
「うん!街の人達を守る!」 「な、なんとかやってみる…!」
「そうか、なら出撃するぞ!」
フィリン達の返答を聞いて俺も出撃準備に入る。
「俺は一足先に出撃るからな」
「ああ!」
劾が一足先に出撃していくのを見届けてフィリン達の準備が終わるのを待つ。
「お待たせ!」
「よし、シューヤ・アハートはカオティックアビスガンダムブラックシルバリオオーシャンで出撃る!」
「スフィー、ぶら…じゃなかったアクエリアンエイジスコードで出るよ!」
「ふぃ、フィリン、ヴァイスエイジスコードで、出ます!」
俺達は出撃し戦闘区域へと向かうのだった。