ガンダムSEEDFREEDOM~混沌の黒銀海神が駆ける 作:カオスサイン
Sideショーヤ
俺達が戦闘区域に着くと既に周囲は火の海に包まれていた。
「デストロイ!?わざわざ修復してあんなMAまで持ち出して来るとは…パイロットの読心は出来るか?」
「『駄目…!ノイズが酷くて全然読み取れない…!』」
「『あっちの方も駄目みたい…』」
「やはりエクステンデッドか!…二人はデストロイの相手を!俺は周りのウィンダム達を抑えるから!デストロイは頭さえ落とせば大体行動不能に陥る!お前達の機体の特殊装甲ならデストロイの武装は完封出来るからパイロットは極力傷付けずに倒せる!」
「『わ、分かった!』」
「『お姉ちゃん早く行こう!』」
「頼んだぞ!…」
フィリン達にデストロイの相手は任せ、俺は無駄な愚かな戦火を拡大しているウィンダム、ストライクダガーの軍勢へと突撃する。
「下らねえ争いなんかしてるんじゃねえよ!」
カオティックアビスの二振りのビームトライデントでウィンダムとストライクダガーを斬りつけた。
「『何!?あのMSは確か…アビスだと!?』」
「『あれは傭兵のMS!?何故こんな所に!?』」
「呆けている場合か!」
「『う、うわあああー!?……』」
驚くブルコス軍共を次々と斬り捨てていく。
「俺はな、己で考える事をやめて下らねえ嫉妬に駆り立てられてるだけの上に言われるがままにこんな虐殺行為を行うような輩に優しくないぞ!」
「『よ、傭兵如きが何を!?』」
「『各機、あのアビスへかかれ!青き清浄なる世界の為にィー!』」
聞く耳持たない連中はビームサーベルを構えて突撃してくる。
「他人の血で染めるしかしなくて何が青き世界を望むだ…無駄だという事を教えてやる!」
が俺は腰部の兵装ポッドを射出しビームを発射する。
「『な、何!?これはカオスの!?…』」
「『ひ、ひいいいいー!?……』」
誘導兵器に対応出来るパイロットなどブルコスにはほとんど居る訳もなく逆に次々と撃墜されていく。
「『同志の仇ィー!』」
「チィッ!?…ダークダガーLはちと厄介だな…ほんと数だけは無駄に湧いてきやがるか…」
ヒュン!
「『なっ!?…』」
次から次へと湧いて来るダークダガーLの軍勢は突如として飛来してきた大剣に下半身を丸毎斬り裂かれた。
今のはタクティカルアームズ!という事は!
「『黒銀海、この場は俺に任せてザフト部隊が抑え切れていないMAの方へいけ!』」
「劾!すまない」
劾の駆るブルーフレームDが周辺の敵を片付けて此方へ援護に駆け付けてきてくれた。
おかげで俺もフィリン達がまだ対応出来ていないデストロイの方へ行く事が出来た。
Sideフィリン
「『う、ぐうううう!?…』」
「今助けるから!…」
あの巨大なMSに搭乗しているパイロットはほとんどが薬漬けにされて無理矢理乗せられて戦わされている人達なのだとシューヤ兄様から聞かされていた私達は助ける為に仕掛けた。
「まずは危険な物を捨てさせる!」
私はヴァイスエイジのブレードを振るいデストロイの腕を斬り落とす。
「『う、うああああー!?』」
「!受け止めてあげるから…!」
腕を斬り落とされた事で混乱したパイロットが呻き声の様な叫び声を上げながら胸のスキュラ砲を放ってくる。
だがそれは私達の機体の主な特徴であるFT装甲の持つ特性によって受け止める事が出来た。
「『!?』」
「今!…」
スキュラまでもが防がれるとは予想外だったデストロイの動きが一瞬止まり私はそのチャンスを逃さずデストロイの顔を斬り飛ばした。
「これで大丈夫…」
行動不能に陥ったデストロイのコックピットを抉じ開けてパイロットを自分のコックピットに保護した。
Sideスフィー
「『謎のMS、其処を退け!ブルーコスモスや連合軍にやられた仲間達の仇を取らせろ!』」
「駄目!…これに乗ってる人達は無理矢理戦わされていただけなの!
だから攻撃するべきはこっちじゃないの!」
デストロイを行動不能にしてパイロットを保護しようとした矢先に横からライフルのビームが飛んできたのでシールドで受け止める。
撃ってきたのはジンだった。
「『何を訳が分からない事を!…』」
「そっちこそ!」
私は仕方無くジンに接近して反撃する。
「『邪魔だ!』」
「効かないよ!」
「『び、ビームが効いていないだと!?だったらコイツをブチ込んでやる!』」
「させないよ!」
FT装甲によってビームが防がれたのを目にしたジンはアサルトライフルを取り出して撃ってこようとしたが私は素早くアクエリアンエイジスコードのニードル弾を放った。
「『何!?駆動系を全てやられたのか!?…』」
「降参して!」
私は腕部や脚部に狙いを定めて撃ち込み行動不能に追い込んで投降を呼びかけた。
「『誰がそんな事聞くかよ!』」
「ッ!?今外に出ちゃ駄目!…」
ジンのパイロットはそれでも此方の呼びかけに答えてはくれず緊急脱出装置を使って外に出ようとした。
私は読心能力で別の声が聞こえてきて不味いと感じて機体を急いで動かす。
「よし、脱出出来…うわあっ!?…」
私の警告虚しく動けなくなったジンから脱出したパイロットはパラシュートに揺られながらふと横を見て絶望の表情を浮かべた。
何故なら其処には何時の間にか接近してきていたスローターダガーが丸腰状態となっている自分に無慈悲にもライフルの銃口を向けていたからだ。
「ひっ!?…」
「駄目ェー!」
「!?」
「『そんな馬鹿なっ!?ビームが効かな…』」
「隙有りだよ!」
「『しまっ!?…ぐおおおおー!?…』」
何とか間一髪の所でアクエリアンエイジスコードの防御が間に合いスローターダガーに反撃を仕掛けて機能停止に追い込んだ。
「早くこっちのコックピットに!安全な場所に送ってあげるから!」
「お、俺を助けてくれるっていうのか?…そっちの言い分を聞かずにデストロイのパイロットを殺ろうとしていたというのに…」
「貴方は復讐に囚われてて周囲が見えなくなっていただけ…果たしたい事が有るんでしょう?」
「…分かった」
助け出したジンのパイロットは今度こそ素直に私の提案に応じてくれた。
「…真逆まだこんなガキに負けてたなんてな…」
「スフィー、ガキじゃないもん…」
「悪ィ悪ィ!…」
「?何?」
助けたジンのパイロットにそんな事を言われて私はむっとなる。
だけど何か私の事を彼はじっと覗き込んできた。
「あ…悪ィ、俺の仲間に似てる様な気がしてな…///」
「もしかして仇を討ちたいって…」
「ああ、俺が愛した人と仲間だよ…でも第一次ヤキンの時に連合の奴等が使いやがったサイクロプスに巻き込まれて皆…」
「辛かったんだね…」
「ちょ!?///~…」
ジンのパイロットの話を聞いて私は彼を引き寄せて抱き締めた。
「私やお姉ちゃんもシューヤお兄ちゃんと出会う前は生みの親に捨てられてずっと暗い所に閉じ込められていたから…」
「アンタ…」
「アンタじゃないよスフィーはスフィーだよ。
貴方は?」
「お、俺はザフトグリーンのアキラ・アズィーだ…なあ一つお願いしたい事があるんだが…」
「?」
「君は傭兵部隊の所属なのだろう?」
「そうだけど?」
「それならなんとか俺を部隊に加入させてもらえるように頼めないか?」
「えっと…それはお兄ちゃん達に聞いてみないと…」
「それはそうだよな…」
アキラ君はそんな事を言ってきたので私はそう答えるしかない。
「でも良いの?ザフトに帰らなくても」
「ああ、良いんだよ。
俺は別にナチュラルが!とかの拗れに興味はないしな。
只仇を討つ為の力が欲しかっただけだ…このままザフトに戻ったとしてもそれが果たせるなんて思えなくなったからな…」
「そうなんだ…じゃあお兄ちゃんに聞いてみるから一緒に帰ろう!」
「ああ…///」
私はすぐにデストロイのパイロットも回収しアキラ君も連れて戦場を離脱した。
何か書いてたらモブがネームドに昇格してた…