え?OFA?何それ……   作:南亭骨帯

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今回は短編を四つ纏めて投稿しました。
一話にするには短すぎるけど、日常のあれこれも書きたくなったので強引に纏めての投稿です。





番外編⑦寮生活満喫中

 

 

 

 

 ヴィランの危険性を考慮し、雄英高校は全寮制へと改革がなされた。親元を離れ学友達との共同生活……当然最初から何もかも上手くいくはずがなく。

 

 これは全寮制の中で起こった小さな出来事達。

 

 

 

 

 

 ◇

 

 

 

 

 

【共同スペースでの寝落ち】

 

 

「……え?間飛君寝ちゃってるの?」

「…………zzz」

「どしたん?」

「お風呂前からいたから見に来たら、間飛君寝ちゃってる」

 

 A組には一人性欲魔人がいる事もあり、男子が先に入浴しその後に安心して女子達が入れるようにしている。エロブドウが残り湯を啜る光景など誰も見たくないのだ。

 

 風呂上がりの暑さを冷まそうとしていたのか、ソファで横になっていたところそのまま寝落ちしてしまったらしい。

 頭の下にタオルを敷いてダラりと落ちた腕は起きているようには見えない。

 

 普段騒がしい部類に入る男子が静かに寝そべっているだけで違和感を覚えてしまう。

 

「……何かあれだね。間飛って口閉じてると割りと顔はいいよね」

「確かに。ちょっとだけ幼さはあるけどカッコイイ方かな?」

「起きてるとダメなのかしら。ケロ」

「ダメって言うか……残念なイケメン、的な?」

 

 寝ている間に酷い評価を下されてますよ間飛さん。

 

 とはいえだ。目を隠していることの多い前髪を退かしてみれば、年相応の幼さが残る顔立ちが安らかな寝息を立てている。口を閉じていればイケメン、という評価も妥当なものだ。

 

「でもどうしましょうか……間飛さんは体格もいいので運べる人がいませんわ」

「んー……男子に頼むしか無くない?それか起こすか」

「男子だと……砂藤か緑谷?飯田もいけるかも」

「……ちょっと試しに、あゴメン無理」

 

 このまま放置するのも、と相談する中耳郎が試しに持ち上げようと手を入れて……すぐに諦めた。そりゃそいつ99kgあるからね。

 

 数人で運べば何とかという重さだが、風呂上がりに汗をかくような事はしたくない。どうしようかと皆が悩み出した時、梅雨ちゃんが目を真ん丸にして固まっていた。

 

「……梅雨ちゃん?」

「ケロ、ケロケロ……」

「何かバグってない!?どうしたの?」

「ッス────……なるほど、これは私が悪いわ」

「え?何、が……」

 

 梅雨ちゃんの視線の先は間飛の腹部。厳密には耳郎が持ち上げられるか試そうとして服が捲れて見えてしまった腹筋。

 ヒューっ!見ろよ奴の筋肉を!まるで板チョコみてえだ!な見事なシックスパック。お年頃の異性にはあまりに目の毒な代物。

 

 実際は轟や爆豪よりも少し鍛えられている程度でしかないのだが、間飛以外の比較対象をそこまで知らない彼女達にはそんな事知る由もない。視線がみるみるウチに集まっていく。

 

「……ッハ!?と、とりあえずどうしようか!」

「あ、うん……どうしようか」

「私なら浮かせられるから、それじゃダメかな?」

「「「それだ」」」

 

 その後【無重力】で浮かされたまま運ばれる間飛がいたとか。

 

 

 

 

 

 ◇

 

 

 

 

 

【早すぎた二度目の裁判】

 

 寮生活五日目。共同スペースに集まった(峰田を除く)A組達はつい最近の話し合いの時のように間飛一人とそれ以外で分けられている。

 

 一週間と経たない内に二度も裁判的なアレになるとはさすがに誰も想像しておらず、ほとんどの人は困惑の方が大きい。

 では何故集められたのかというと……。

 

「それじゃあ……【間飛君女子の部屋探知出来ちゃう問題】に対する話し合いをしようと思います」

「「「あっ……」」」

「ちなみに提案は俺な?皆不安なんじゃないか、と思って葉隠さんに話持って行った」

 

 異性のプライバシー透け透け問題。これは思春期の少年少女には死活問題だ。

 

 何故それを疑われる側の間飛から話題に挙げたのかと言うと、例のエロブドウから風評被害を齎される前に……!という理由だったりする。本人には全くその気は無い。

 

 しかしそれを証明する方法など何一つ無く、言ってしまえば悪魔の証明でしかない為に尚更どうしよう?という話になった。それで全員に知恵を借りたいとの事だ。

 

「でもよぉ……分からないんじゃどうしようもなくね?信じるしかねえじゃん」

「その、私としては間飛さんを信頼してますし……そこまで厳密にする必要はないと思うのですが」

「これエロブドウ黙らせる方が早いか?」

「……かもしれない」

 

 尚、開始早々に対処先を変えるべきではという話になったりもした。諸悪の根源は顔金玉じゃなくて頭葡萄だったらしい。

 

 ちなみに間飛はどこまで探知出来ているのかというと……。

 

「そうだな……じゃあ、上鳴カモン」

「え?何?」

「ゴニョゴニョが……に……だと思うんだけど」

「…………え?いや……え?マジで?」

「そこまでは分かるぞ」

「間飛ヤバいってマジで」*1

「「「ええ……?」」」

 

 上鳴を指名して耳元で何かを話すと、段々青ざめていってしまい果てには深刻そうに間飛の探知能力がヤバいと評価した。

 何を話したのかって?なあに、ちょっと思春期男子のグヘヘな欲望が詰まったアイテムの在処を当てただけだ。致命傷で済んでよかったな。

 

 上鳴の部屋の中からソレだけを的確に探し当てる能力。女子の部屋に向ければそれはもう大変素敵な花園を覗く事と何ら変わらないので自重しているのだが。

 肝心の女子からは探知しているのかしてないのか分からないのが問題だろうと言う話なのだ。

 

「……もう相澤先生に聞いた方が早いんじゃねえか?」

「サポート科とかに頼んだら何とかしてくれないかな」

「だったら……」

「いやでも……」

 

 結局未だに「これだ!」という意見は出ておらず、今日も今日とて間飛の頭の中に女子の部屋の情報があるかどうかは分からないままだ。

 

 実際のところはちゃんと自重しているけども。

 

 

 

 

 

 ◇

 

 

 

 

 

【一人ぐらいこういう部屋になる】

 

 間飛の部屋にはマンガとゲーム機とアニメ用モニターがある。そうなるとA組のメンバーは娯楽を求める時は間飛の部屋を尋ねることが多くなる。

 

 その結果……。

 

「…………〜っ!?」

「葉隠さん……ノック、しよう?」

「ふぁい……」*2

 

 もう一々鍵閉め面倒くさいと寝る時といない時以外は部屋の鍵を解放している間飛の部屋。そこをノックもせずに開けてしまった葉隠は着替え途中でパンイチの間飛とご対面してしまった。

 

 この逆ToLOVEるな状況、間飛は完全に被害者なのだが何故だかこちらが悪いことをした気になってくる。

 

 そして間飛は葉隠の体型をバッチリ認識している為、他の人ならば合わないはずの視線もしっかり合っている。いや見えては無いけどね?

 一方的に羞恥心をボコボコに刺激された葉隠は脳内処理が追いつかず、謝罪すべきところを「ぁ……ぇ……」と言葉にならない音が喉から漏れ出るばかり。

 

「ちょっと一回、ちゃんと着るから少し待ってて」

「……うん」

 

 パタン、とドアが閉じられた瞬間、葉隠はガックリと項垂れた。何をやっているのだ自分は、と。

 

 別に男子の身体なら訓練なんかでそれなりに見てきたはずなのに、殺伐とした訓練ではなくこうした日常の一コマで見てしまうと何だか背徳感が出てくる。

 それこそ切島のコスチュームなんかはほぼ上裸なのに、彼を見たところで「いつも通りだね」としか感想は出てこない。

 

 じゃあ切島と間飛の違いは何か?

 

「……!もしかして色気……!?」

「何のことか分からないけどやめようか」

「あ、うん……ゴメンナサイ」

 

 一瞬真理にたどり着いた気がしたがそれ以上はいけない。葉隠の用事は借りていた本の返却。持っていた本を間飛に渡すとそそくさと帰って行った。

 

「……この前はヤオモモがやらかしたしなあ」

 

 葉隠で三人目。一人目は耳郎で二人目が八百万だった事をここに記しておく。もう鍵閉めたら?

 

 

 

 蛇足だが四人目は轟でした。男子じゃねえか。

 

 

 

 

 

 ◇

 

 

 

 

 

【下らない事こそ真剣に】

 

 人にはお小遣い格差というものがある。

 小学生の頃から千円単位でお小遣いを貰っていた者もいれば、学年×100円という者もいただろう。

 

 この超常黎明期、個性によっては幼い時からバイトをする事も可能だったりするのだ。*3

 

 それは雄英生も例に漏れず、間飛はその身体能力の高さから倉庫や運送業者の荷物の積み下ろしをしていた事もあった。

 そうして稼いだお小遣いの使い道は勿論。

 

「ウェーイ!俺の勝ちィ!」

「だあっクソが!スリーカードかよぉ……」

 

 お菓子を買ってギャンブルである。現金は賭けないよ?

 

 

 男女を問わずお菓子を持ち寄り、トランプを用いて勝敗を決める。ババ抜きのような多人数戦では一抜けが二つ、それ以外は好きな物を一つ……そして最下位はゼロ。一位が得をし、最下位が失うだけのエンジョイギャンブルだ。

 

 一対一では勝者が敗者のお菓子を貰えるというシンプルさ。今回は間飛が上鳴からポテチを巻き上げた。ツーペアでは無理だったらしい。

 

「クソォ……俺のサワークリームオニオン……!」

「へっへっへ……いい趣味してるじゃねえか。これ美味いよな」

「美味いのか?俺は食べた事が無いから知らないのだが」

「後で一緒に食うか?」

「俺はいいかな……あっ、負けた」

 

 今回の参加者は間飛、上鳴、飯田、尾白の男子四人。女子からは芦戸、耳郎、麗日の三人。麗日は見学のみなので実質二人だが。

 

 日によって参加者はランダム。何となくで集まって「……やる?」「やるか」的な空気から始まるのだ。

 

 間飛の手には上鳴から巻き上げたポテチとチップ代わりのコンビニドーナツが三個に徳用パックの個包装あられが四つ。女子からは甘味としてドーナツを、男子からは塩味としてあられを狙われていた。

 

「……よし間飛、私はチョコチップクッキーをベットする!」

「むっ、これはちょっといいクッキー……本気だな?」

「私が勝ったら……そっちの硬めのドーナツを貰う!」*4

 

 いざ尋常に勝負。

 

 最初の手札はお互いワンペア。両者共に【3】のペアを手にしており、間飛は【♥8・◆7・♣5】に対して耳郎は【♠2・◆K・◆9】だ。カードパワーは耳郎の方が上。

 

 先に手札を変えたのは耳郎。◆Kとワンペアを残して二枚の交換。手札に来たのは【♠K・♣2】で、ツーペアが成立。それもK(キング)のペア付き。一気に戦況は耳郎に傾く。

 

「これは……!」

「おおー……いけ!耳郎ちゃん!」

 

 勝利を確信した耳郎。対する間飛は五枚(・・)の手札変え。何の躊躇もなく手札全てをポンと手放した。

 

 まさかの手札全交換に押せ押せムードだった耳郎達が凍りつく。

 

「はあ!?し、正気……!?」

「フフフ……ギャンブルとはこうで無くてはなぁ!?」

「まさか……ここから耳郎ちゃんに勝つ手札を……!」

 

 山札から五枚のカードを手に取り、いざオープン!

 

 耳郎:♠◆3・♠◆K・♣2……ツーペア

 間飛:◆A・◆2・◆4・◆5・♣6……ブタ(役無し)

 

「……ダメじゃん」

「惜しいッッ……!?」

「こんなことあるんだ」

 

 ◆3を抑えられた時点でダメでした。

 

 間飛はドーナツを巻き上げられ、耳郎は念願のドーナツにご満悦でしたとさ。

 

 

 

 

「俺飯田にも負けたんだけど!?」

「……わーお、ストレートフラッシュ」

「上鳴は……スリーカード。手はいいのにな」

「では上鳴君、俺はこのチョコ菓子を貰うぞ!」

「ぴえん……」

 

 

 

*1
滅茶苦茶真剣な目

*2
見えてないけど顔真っ赤&涙目

*3
勿論オリジナル設定。ありそうな気がするので

*4
ぶっちゃけオー○ドファッション的な奴の事です。





耳郎「……間飛って結構ムッキリスケベだよね」
葉隠「……うん///」
八百万「想像よりも凄い筋肉量でしたわ……」
轟(アイツどうやってあんなに鍛えたんだろうか)


間飛…甘味は洋菓子、塩味は和菓子
上鳴…基本スナック菓子
飯田…メジャーな菓子類&オレンジジュース
尾白…ひっそりと芦戸にお饅頭を取られてた
耳郎…焼き菓子多め
芦戸…グミやマシュマロ
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