え?OFA?何それ……   作:南亭骨帯

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あたまこわれりゅ〜(ガチ)

 

 

 

 閉口?併合??Hey call……???

 

 この人何て言いました?

 

「…………えっ……と?」

「平行世界。まだ確証は持てないけど……俺の知ってる出来事と違う。少なくとも超常解放戦線なんて俺の世界では出来てなかったし」

「う、嘘……ですよね……?」

「……嘘だったら良かったんだけどね」

 

 頭がおかしくなってるとかじゃなくて?本当にこことは違う世界から?というか私の想像する平行世界と貴方の想像してる平行世界って同じようなヤツですよね?パラレルワールド的な。

 

 ああいうのって超常社会でも鼻で笑われるレベルのオカルトだったと思うんですが……え?ガチです?

 

 いや試しに何かヴィラン連合の活動記録を話してみてと言われましても。

 

「……雄英高校の合宿を襲撃して、爆豪勝己って人を誘拐しました。その後は神野区でオール・フォー・ワンとオールマイトが戦ってました」

「俺の方だと誘拐されたのが俺で、誘拐先でヴィラン連合と意気投合して一緒にオール・フォー・ワンぶちのめしたぞ」

「誘拐の被害者なのに???」

 

 

「じゃ、じゃあ死穢八斎會と手を組んで個性消失弾を奪いました!」

「死穢八斎會ン時は荼毘と遭遇したな。壊理ちゃんっていうちっちゃい子を連合が保護したって言ってた」

「ヴィランが幼女を保護するとかあります?」

「してたよ?」

「してたの……?」

 

 

「泥花市で異能解放軍と戦って覚醒した【崩壊】で何人も死にました!」

「トゥワイスとオールマイトが手を組んで横一列に並んだオールマイトが全部ぶっ飛ばしたぞ」

「……一番やっちゃいけない組み合わせでは?」

「うん、ダメだった」

 

 

「じゃ、蛇腔病院……」

「苦肉の策でギガントマキアに乗り移ったオール・フォー・ワンを全員でボコボコにした。異能解放軍を脳無に改造してたりしてたけど、転孤……味方になった死柄木弔とかがいたからめっちゃ楽だった」

「」

「アレ?トガちゃーん?」

 

 

 

 ……っは!?い、意識がフェードアウトしてました。あまりにも信じられないことばっかり言うからつい。

 

 ま、まあまだそれが本当のことかどうかは分かりませんし?即興で作り上げた嘘の話かもしれませんし!?というか証拠がないんですから動揺する必要なんてどこにも───

 

 

「あ、スマホに写真あるけど見る?転孤とオールマイトがス○バのフラペチーノ啜ってるやつ」

「もうちょっとまともな証拠ってないんです!?」

 

 いや超見てみたいですけども!?弔くんもオールマイトもフラペチーノとか飲むんですね!?

 

 

 

 

 

 ◇

 

 

 

 

 

 スマホをトガちゃんに渡してから十分後。元連合の奴らが写ってる写真や動画は数十枚はあるから見れば見るほど信じざるを得なくなると思うが……全部合成写真だと切り捨てられたらどうしようもなかった。

 

 皆が写ってる写真だけをまとめたフォルダを作っていたから合間に無関係な画像やら写真やらが挟まる余地はない。スワイプする度に目を丸くして驚いたり目を細めて眉間に皺を寄せたり、時々笑いを堪えるような顔にもなってた。

 で、とりあえずまとめてた分は全部見終えたのか、スマホを俺に返却すると『……少し一人にさせてください』と言って隣の部屋に行ってしまった。

 

 ……無理もないか。この写真は言わば”この世界では叶うことがなかった願いの塊“だ。そうなる可能性もあったと知る事が必ずしもポジティブな方へ繋がるとは限らない。むしろ人によっては酷く落ち込んでしまうことだってある。

 

「……卑屈になってたつもりはなかったが、俺が思ってるよりもずっと影響があったのか」

 

 その差を作ったのは誰かと言うと……まあ、俺だろうな。トガちゃん曰くこっちの世界の雄英に間飛移なんて生徒はいなかったらしいし。

 

 なんなら普通に考えてもヴィラン連合やオール・フォー・ワンとのイザコザがある中、オールマイトクラスのパワー持ちが一人増えたかどうかで結果も大きく変わるだろうよ。そりゃここまでの違いも生まれるわな。

 

 ……別にこっちの世界が悪いとかそんな事を思ってるわけではない。そんなこと考え出したらFG○二部みたいに『俺の世界の方が優れてるからこの世界イラネー!』みたいになりそうだ。

 俺がいたから全部がプラスに働いた、なんて底抜けにポジティブな思考は出来ない。むしろ俺の知らないところで帳尻合わせが起きていたんじゃないかとすら思う。

 

 トガちゃんは『何でこうならなかったんだろう』と呟いていたけれど、俺からすれば『こうなる可能性もあったのか』と戦々恐々としている。対応を間違えればこの世界のようになっていたかもしれないと思うとゾッとする。

 

「……戻りました」

「おう、おかえり。考えは纏まったか?」

「まあ……はい。少しだけ、ですが」

 

 そうこうしているとトガちゃんが戻ってきた。結構早かったな。

 

 で、質問されたのは平行世界のトガちについて。気になるよなやっぱり。

 

「そっちの私にも血を吸いたいって欲求はあったんです?」

「あるよ。今でも時々血を吸いたがる」

「……その、それが理由でそっちの私が周りから遠巻きにされてた、とか虐められてたとかありませんでした?」

「あったのかもしれないけど……俺は知らないかな。一応、こっちのトガちゃんはそれらの事で悩んでいるようには見えなかった」

 

 そんな質問をするってことは、この世界のトガちゃんは吸血欲求で遠巻きにされたり虐められたりしてたのか。反吐が出るな。

 

「貴方は……気味悪がったりしなかったんですか?」

「……ん?どれを?」

「いえ、その……血を吸いたがる、事を」

 

 ………………。

 

 あー……これ言った方がいいんだろうけど、トガちゃん羞恥心やらなんやらで爆発しないだろうか。下手すると俺に八つ当たりが飛んできそうなんだけど。

 

 まず俺の感覚的には『そういう人もいるだろ』以上の感想は出てこない。無数の個性が跋扈する超常社会なんだからそういう嗜好の人間が出てきてもおかしくないだろ、としか言えない。

 何なら日本人のちょっとマイナーな性癖の方がヤバい気がする。リアルで手首に発情する変態を見かけた時はマジでビビったし。

 

 そんでトガちゃんの分岐点が何処だったのかも分かっちまった。ほぼ間違いなくあの卒業式の日だな。

 

「トガちゃんさ、中学の卒業式の日に誰かの血を吸ったりした?」

「……はい。斉藤っていう人の血を吸う為に、持ってたカッターナイフで刺しました」

 

 ……ん?カッターナイフで?

 

 もしかしてあの時対応間違えたら刺されてたの俺だったりする?*1

 

 ま、まあ大体分かった。俺の予想は間違ってなかった。やっぱりあの日がトガちゃんの運命を分けたんだ。

 

「俺の世界のトガちゃんはその斉藤って人に会う前に俺の方にも会いに来たんだ。多分、当時の俺は諸事情で血の匂いがしてたっぽいからそれを嗅ぎつけたんだろうな」

「中学生が血の匂いをさせてるって……どんな事情ですか(それを嗅ぎつけてもおかしくない私も私ですが)」

「んで、トガちゃんから『血を吸わせてください』って言われたからいいよって言った」

「…………へ?」

「血、吸わせてあげたんだよ。指を軽く切って指ごと咥えさせて」

 

 今でも思い出す。卒業式が終わった後の昼過ぎぐらいの教室でトガちに声をかけられた時のことを。

 

 当時の俺は【フィジカルギフト】の継承が佳境に入ってたから結構ズタボロだったし、真っ当な判断ができていたかと言うとちょっと怪しかった。

 まあ素面の時に頼まれても普通に血をあげたとは思うけど……何も聞かずにノータイムで許可出したからな。トガちからすれば普通に(・・・)受け入れられて滅茶苦茶嬉しかったんだろうな。

 

 あと下品かもしれんが血を吸う為に俺の指をちうちうしてるのが普通にドエッチ過ぎて忘れられるわけなかったんだよね。性癖が歪まないわけないだろいい加減にしろ。

 

「……気持ち悪いって、思わないの?」

「別に?個性社会ならそんな人だっているでしょ。個性に影響されてちょっと変わった趣味嗜好になるなんて珍しくもない。普通だよ普通」

「普通……」

「俺的には変態の性癖のがヤバいと思ってるし。【自主規制】で興奮する奴とか【検閲済】【放送禁止用語】でしか興奮しない奴のがよっぽどバケモンだろ?」

「比較対象がカスなのやめてもらえません??」

 

 あ、スンッ…ってなっちゃった。ごめんて。

 

 でもまあ、俺にとっての吸血欲求なんてそんなもんなんだよ。個人の趣味嗜好だから口を出そうとも思わねえ。

 

「何なら今吸うか?平行世界のトガちゃんがよく吸いたがる程度には美味いぞ」

「いや味で吸ってるわけじゃないですし……でも…………少しだけいい、ですか……?」

「死なない程度にしてくれりゃいいよ」

 

 後で鉄分補給しとかなきゃ……!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……えー、こちらホークス。例の謎の人物らしき男性を発見しました」

『何?どこで見つけた』

「誰もいない民家の中ですね。元々誰も住んでなかった所みたいですが」

『ならばすぐに接触しろ。出来れば味方になって──』

「いやあ、無理かもしんないッスね」

『──何?』

 

 

 

「その人……渡我被身子の仲間っぽいんですよねえ」

 

 

 

*1
おう、今更気づいたかクソボケ。






原トガ「…………」チウチウ
間飛(いつぞやを思い出す……)
原トガ(お、思ってた数倍恥ずかしい……!?)
間飛「(てかなんかトガちゃん細い?同じ頃と比べてもおっぱいもお尻もちょっと小さいような───)フゥン!!」←自分にグーパン
原トガ「!?」
間飛「……いやちょっと頬に蚊が来たもんだから」
原トガ(それでもグーでは行きませんよ……?)
間飛(煩悩退散煩悩退散煩悩退散)


※正面から抱き合うような形で首筋に噛み付いてます


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