え?OFA?何それ……   作:南亭骨帯

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大☆遅☆刻
本当に申し訳ない。

もしかしたら毎日投稿すら怪しいかもしれませんがよろしくお願いします。






本編(ハッピーエンド)にならなかった世界を知る

 

 

 

「そんじゃあ改めて。ヒーローネーム【IXA】の一般成人男性、間飛移です」

「お前が一般的かはさておき……やはり聞いた事のない名前だ」

 

 失礼な。どっからどう見ても一般人だろ。

 

 

 

 つい先程無力化したレディ・ナガンを抱えての移動中。ぶっちゃけヒシヒシと警戒心が突き刺さってて辛いのでもう少し歩み寄って欲しい所存なんですけども。

 

 やらかして来た事がやらかして来た事だけに警戒されるのも仕方ないのはわかる。それを抜きにしてもホークスさん?羽根でチクチクしてくるのはやめて欲しいな?

 

「君にしてやられた身としてはねえ?このぐらい警戒してもまだ足りないと思うんだよね」

「……一応言っとくとこの状況からも逃げようと思えば逃げられますよ」

「やっぱバケモンでしょ君」

 

 二割は平行世界の貴方のせいでしてよ。

 

 俺のことはいいからまずはこの世界についての情報を教えてくださいな。誰が敵で誰が味方なのか分からな過ぎる。

 

 今のところ確実に同じだと言えるのは緑谷が【ワン・フォー・オール】継承者だってことぐらいか。

 死柄木弔に荼毘に……というかヴィラン連合はそのままヴィランやってるらしいし、となるとトゥワイスとかマグネとかも敵のままか。相手したくねェ……!

 

「……お前の知るヴィラン連合は誰がいた?俺達の知らないメンバーがいたりしたか?」

「ん?多分こっちとそう変わりませんよ?死柄木弔に荼毘、渡我被身子とトゥワイスとコンプレス……後はジャックガムとマグネと──」

「ジャックガム?誰だそれは」

「──はい?」

 

 ……え。もしかしてジャックガムいない?この世界だといないの?マジで?

 

「えっと、マグネと同じ同性愛者のオネエさんでしたね。【メイクラバー】って言ってガムみたいな膜で変装したり防御したりしてました」

「それアレじゃないです?マグネの背後関係調べてたら出てきた公務員の」

「……ああ、あの友人だったという男か」

 

 あ、いないわけじゃないのか。同じ人生を送っていないってだけで存在はしている、と。

 

 ……だとしたら別の人生を歩んでいる俺もいたりすんのかな。ありそうなのはサポート科に、いや知らねえって言ってたから雄英ですらないか。じゃあ何してんだこっちの俺。

 

「そっちにスピナーはいなかったのか?」

「スピナー?誰です?」

「トカゲの異形型の男だ。ステインに影響された元引きこもりなんだが……そうか。こちらとそちらではメンバーにも違いがあるようだな」

 

 もしかしてジャックガムとこの世界のスピナーとやらは役割が被ってたのか?何ならこの世界のジャックガムと違ってスピナーなんて人全く知らないんだが。

 

 じゃあ異能解放軍もだろうな。俺が知る限りだとリ・デストロとスケプティックとトランペット……キュリオス?とかいう奴は脳無の材料だったし分かんねェな。

 

 やっぱりその辺は同じ……うん?それだけじゃない?もっといただろって?いやそんな事言われましても。

 

「俺のいた世界だとトゥワイスとオールマイトのコンボで某ジ〇リの巨神兵みたいなやり方でほぼ壊滅状態まで持っていきましたし」

「それ禁止カードじゃない?」

「……想像するのも躊躇うむさ苦しさだな」

「アンタがそれを言うのか……」

「何か言ったか?」

「何も?」

 

 危ない。思わず本音が漏れてしまった。あとホークス、それは俺も思ったけどあの時疲れてたんや。

 

 で、この世界ではどんな幹部がいたんです?

 

「そうだな……まず君の言うキュリオスとやらは知らん。いたのかもしれんがヴィラン連合との戦いで戦死した可能性もある」

「こっちだとヴィラン連合だけで喧嘩買ったのか……よく勝てたなアイツら」

「うむ……覚醒した【崩壊】はそれだけ強力だったのだろう。それがヒーローに向けられた結果が今とも言える」

 

 それにトゥワイスもいれば人数差はひっくり返せる。即死攻撃を連発する奴と無限に戦力を増やせる奴がいればそりゃあ勝てもするか。

 

「それに【外典】という幹部もいた。リ・デストロに忠実な男だったが先の戦いで捕縛済だ」

「……外典?誰だそれ」

「奴もいなかったのか?“氷を操る個性”の持ち主だったが」

 

 

 ……………………うん?

 

 

 

 

 

 ◇

 

 

 

 

 

 よく分からない男。ホークスもエンデヴァーも同じ印象を抱いていた。

 

 なんというか、良くも悪くも平穏が崩れる前のヒーローとしては一般的な感性を持った人物という感じだ。

 ヒーローへの信頼が崩れ去って尚ヒーローとしてあり続けている者とは覚悟、或いは心構えが少々異なるように見える。

 

 かと思えばこの世界の情報を教える度に険しい顔をしたり悲しそうな顔をしたりと情緒が不安定だ。それもヴィラン側の話をする時にそうした変化をよく見る。

 彼曰く、彼のいた世界はご都合主義もいい所な三流作家が書きそうなハッピーエンドだったらしく、もしかしたら彼の世界では味方になっていたのかもしれないとは思っていた。

 

 ホークスが殺したトゥワイスも、トゥワイスを殺されて憎悪を燃やしている渡我被身子も。最早死ぬ以外の方法で立ち止まれない荼毘も、誰もが恐れる最悪のヴィランとなった死柄木弔も。全てが救われたというのだろうか。

 

「……結局あれからは雄英に着くまで一言も話さなかったな」

「向こうの世界の外典に心当たりでもあったのかもしれません。幾つか尋ねた後に黙ったんで」

 

 そんな余裕はないと分かっているが、一度彼の世界についてじっくりと話を聞いてみたい。興味本位というのもあるが、それ以上に自分達がどこで間違えたのか(・・・・・・・・・)を知りたい。

 

 まあそれもこうなった後では何の意味もないかもしれないが、と二人は自嘲した。

 

 

 雄英についてからも起こされるまでナガンは目覚めず、コイツどんだけ強めに殴ったんだ?と疑いの目を向けてしまったが、本人が特に痛み等を訴えていなかったので加減はしていたのだろう。

 

 当然エンデヴァーとホークス以外の来訪は雄英にとって寝耳に水。『ちょっと待てや』という視線が突き刺さるのを感じながらエンデヴァーがリカバリーガールの元へ連れていき、その間にホークスが間飛を校長の元へと連行した。

 

 念には念を入れて監視のヒーローを増やすべきかとも考えたが、そもそもホークスとエンデヴァーで制圧できるか怪しい人間を相手に人数を増やすだけ無駄かとやめた。

 

 不審人物を連れてくるには明らかに少ない人数のまま、校長室に到着した。

 

 

「やあ、君が今話題の【IXA】だね。それとも間飛君と呼んだ方がいいかい?」

「間飛でお願いします。平行世界ですがここの卒業生なんで」

「分かった。それじゃあ改めて……私がこの雄英高校の校長、根津なのさ!」

 

 警戒自体は忘れていないけれど、ほんの少しの会話で『少なくともヴィランではない』という事だけは分かる。後はこちらの対応次第で彼の立ち位置が変化するだろう。

 

 校長は挨拶もそこそこに終えるとすぐに間飛を質問責めにした。矢継ぎ早に一つ一つ確かめるように質問を重ね、間飛もまた全ての質問にアッサリと答えた。

 十数個の質問が終わると、根津は少し思案した後に間飛に向かって頭を下げた。

 

「間飛君。ダツゴクの捕縛、及びレディ・ナガンの制圧に感謝する」

「よしてくれませんかね。ヒーローとして当たり前のことしかしてませんよ」

「……そう、だね。うん、君は本当に雄英高校を卒業したらしい」

 

 校長は少しだけ平行世界の自分を羨ましく思った。こんな事がなければ今の生徒達もこうして立派にヒーローをやっていたのかと思うと、平和に卒業式を迎えられた平行世界が羨ましい。

 

 だが憧れているだけではダメだ。こうなってしまった以上は戦って平和を勝ち取るしかない。

 

 これ以上を彼に求めるのは酷かもしれないと分かった上で、校長は話を続けた。

 

「間飛君。恥を忍んで頼みたいことがある」

「いいですよ」

「……まだ何も話していないよ?」

 

 続けた、が。頼み事の内容を聞く前に承諾された場合はどうするのが正しいのだろうか。あまりの即答っぷりに思わずネズミの野生的な部分が顔を出しかけた。

 

「どうせ俺のやることは変わりませんから。オール・フォー・ワンをぶっ飛ばす為ならなんでも手伝いますよ」

「……感謝する」

 

 ホークスも根津も彼を見誤っていたようだ。彼はこちらが思っているよりもずっとヒーローの人間で、誰かの為に戦える人間だった。

 

 根津が頼もうとしていた事は大きく分けて二つ。一つは雄英高校周辺のヴィランの討伐、もう一つは雄英高校にいるヒーロー科の生徒達の強化。

 優先度は後者が上だ。ただでさえヒーロー達がコスチュームを脱ぎ捨てていくので戦力はどれだけあっても不足気味。今残っている戦力を少しでも磐石なものにするしかない。

 

 かといって現状で出来る強化は限度がある。彼らに訓練を施せるヒーローは警備やダツゴク相手に回さざるを得ず、ろくに指導も出来ていなかった。

 

 本来ならば緑谷一人で動き回っていたのでより多くのダツゴクが残っていたのだが、間飛が参戦した事でネームドクラスのダツゴクは大半が再び捕縛されている。お陰でヒーロー達にも少し余裕が生まれているのだが、その上で訓練に回す人員が足りていない。

 

「俺が戦うんじゃダメなんです?」

「絶対的な戦力が一人いるよりも人数が多い方が安全だろうしね。それなら一人で生徒達を相手する方がまだいいだろう?」

「あー……人手が欲しいってのは人数が足りてないってことスか」

「残ってるヒーローは強い人が多いからね」

 

 話は決まった。これから間飛には雄英生……特に1-Aを中心に鍛えてもらう事に。

 

 そうと決まれば話が早い。早速間飛には生徒達と顔合わせをしてもらおうと…………

 

 

 

 

「オッス爆発さん太郎」

「ンだテメェゴラァ!!?」

 

 

 ははーん、さてはお前空気読まないタイプだな??

 

 

 






間飛「燈矢の写真見ます?」
エンデ「……ああ」
間飛「んじゃどうぞ」

【壊理ちゃんに抱きつかれてる燈矢の写真】
【壊理ちゃんと遊んでる燈矢の写真】

エンデ「!!!??」
ホークス「エンデヴァーさんが壊れた!?」
間飛「あっやべ。一番ヤバイの見せちった」

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