え?OFA?何それ……   作:南亭骨帯

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クリスマス前にやるネタじゃないとは思っている……でも思いついた以上形にせずにはいられなかったんや。






EX③えっ!?今更ハロウィンを!?

 

 

 

 一人一人が超人的な能力を持つ現代。今日に至るまでに数多くのコンテンツが現実未満の烙印を押されては消えていった。

 その代表例とも言えるのがオリンピック。ただの人間が行うスポーツでは異能が飛び交う派手さに敵わずあっという間に衰退していった。

 

 その一方、異能が蔓延ることでより注目を浴びるようになったコンテンツもある。

 

 それまではせいぜい被り物をするか衣装をそれらしい物にするしかなかったのが、角や羽を自前で持っていることでよりリアリティのある仮装が出来るようになったイベント。

 

 

 本日10月31日。人はその日をハロウィンと呼ぶ。

 

 

 

 

 

 ◇

 

 

 

 

 

「念の為確認な。17時までに会場入りで、それぞれ仮装を終えた状態で待機。仮装は各々に任せた……まで伝えたよな?」

「うん、聞いてる」

「コスチュームの上からじゃなくて良かった……さすがに重たい」

「私なんか恨めしい(凍える)未来しか見えないしね……」

「私が一番輝くイベントですネ!」

 

 やあ皆、俺だ。現実ではどうか知らんがこっちはハロウィンの日だ。*1

 

 個性社会になってからは全体的に仮装のクオリティが上がったのはいいんだろうけど、仮装の中に紛れたヴィランとか出てくるからこの日は特に警戒を強める必要があったりする。

 中にはヴィランが仮装した人混みに紛れるのなら、って仮装して対抗するヒーローもいるらしい。俺達もそれを真似させてもらおうということで今日は皆仮装してパトロールに行こうということに。

 

 そのついでにイベントにも顔を出す予定で、会場ってのはハロウィンイベントの会場を指す。何とあのミッドナイト主催のイベントだったり。

 

 会場では仮装したヒーロー達で人気投票をしたりもするんだとか。面白かったり綺麗だったりカッコよかったり……方向性はそれぞれの判断でご自由に、との事。

 

「ちなみにお前らどんな仮装を?」

「僕は日番谷冬〇郎で行こうかなって」

「俺はバー〇ル。DMCはいいぞ」

「腕を増やしてFG〇のカーリーをしまス!」

「私は無難に貞子……てか唯と透は?」

 

 アイツらは後で合流するらしいよ。

 ん?俺は何の仮装をするのかって。そりゃあ勿論。

 

 

 

「これで……よし」

「全身黒タイツにジャックオーランタンを被った……?それ何の仮装?」

「っ……!っ……!!」

「ねえ心操が死にそうなくらい笑ってるんだけど。本当に何それ?」

「それ見えて……あ、感知能力ありましたネ」

 

 

 ヴィランに反省を促すダンスを踊りに行くのさ。

 

 

 

 

 

 ◇

 

 

 

 

 

 イベント会場に着くまでに色んなことがあった。

 

 ひったくりを見つけた間飛が【瞬間移動】で目の前にワープし、ヒーローにビビったひったくり犯がその顔を見て思わず吹き出したり。

 迷子の男の子を見つけたステラが肩車しながら親御さんを探して別れ際にハグをして性癖をあらぬ方向へと捻じ曲げたり。

 零治が男からナンパされて不貞腐れていると今度は普通に女性にナンパされてパニクったところを間飛に助けられたり。

 

 それでも予想よりもずっと早く移動が完了し、イベント開始の二時間前には会場までたどり着いてしまっていた。

 

「もうちょい混むかと思ってたんだが……用心し過ぎたか?」

「あれ以上遅いと寧ろ動けなくなるから早すぎるくらいで丁度いいよ」

「んー……それもそうか」

 

 会場には小大と葉隠の二人が先に到着していたらしく、控え室に行くと仮装の一部を脱いだ状態で寛いでいた。

 

 ちなみに小大は頭にウマ耳カチューシャを着けて白と黒を基調としたディアンドル*2……誰がどう見てもエイ〇ンフラッシュのコスプレですねはい。

 葉隠はぶっちゃけ個性そのものが仮装じみているのもあり、個性対応の透明コスチュームの上に包帯を巻き付けただけの雑なミイラコスプレだった。

 

「そう言えば知ってる?このイベントに轟も来てるんだって!」

「マジ?どこにいるんだろ」

「探してくる?」

 

 ヒラヒラと包帯を揺らしながら間飛をブンブンと揺さぶる葉隠。

 

 先程も述べた通りこのイベントはミッドナイト主催。となれば彼女の世話になった雄英のOBOGほど積極的に参加しようとするのも当然といえば当然だろう。

 葉隠も緑谷と麗日、八百万と芦戸に常闇など……同級生達をそれなりに見かけたそうだ。

 

 しかし来ていると聞かされた轟の姿は見かけておらず、一度控え室に戻って休憩していた所に間飛達が合流したのだ。

 

 

 ある程度休憩もした事だし、と葉隠は間飛の腕を引っ掴んで轟の捜索を再開することに。ドアから顔と手だけを覗かせた小大が『いってらっしゃーい』と緩い見送りをしていた。

 

「どこから探そうか?」

「……轟なら俺らみたいに控え室割り当てられてたりしないか?ほら、エンデヴァーんとこのサイドキックも連れてくるかもしれねェし」

「名案!行ってみよう!」

 

 というわけでまずは控え室のネームプレートチェック。一つずつ確認してこれも違うここも違う……と呟きながら廊下を進む。

 

 そして五つ目の部屋でようやく『ショート』の文字を発見。間飛が最後まで確認する前に葉隠がドアをノックした。

 

「はーい」

「轟くーん!私ー!葉隠だよ!」

「ああ……ちょっと待ってくれ」

「……ん?」

「どしたの?」

「いや……轟ともう一人いる」

「え」

 

 誰?と尋ねるよりも早くドアが開いた。パッと視線をそちらに向けてみると──

 

「とどろ──き?」

「……?ああ、俺だ」

「ブハッ!お前よりにもよって荼毘(・・)のコスプレかよ!?」

「俺のオススメだぞ文句あるか」

「んでお前がショートのコスプレかよ!面白っ!」

 

 ──仮装を通り越して特殊メイクを施された焦凍が顔を出した。その後ろには見慣れたはずの、しかしコレジャナイ感が拭えない紅白ヘアーの燈矢まで。

 

 呼ばれていたのは焦凍だけではなく、今や公安の一員として汚れ仕事をこなしつつそのイケメンフェイスを全面に押し出して活躍している燈矢もこの会場に来ていた。

 公安直属ヒーローとして一応ヒーローネームの登録をしているのだが、それを【荼毘】で出したせいか一度ホークスにチョップを貰っていた。

 

「親父が『俺のコスチュームを貸してやろうか?』って言ってきたんだが……サイズが違いすぎてな」

「エンデヴァー肩幅凄いからねえ……」

「あと加齢臭も凄いぞ」

「あ、アハハ……」

「燈矢兄、葉隠が反応に困ってるからやめてやってくれ」

 

 というか【ヴィラン連合としての荼毘】は表沙汰にはなっていないとはいえ、ヒーローが元ヴィランのコスプレをするのはどうよ?という疑問がある。

 

 そこは燈矢、ちゃんとミッドナイトや公安に確認を取った上で決行している。ちなみに荼毘の格好をするのが焦凍であることは伝えていない模様。

 

「つかお前……ンフッ」

「……ジャックオーランタン?」

「あ、そうそう!それ何の仮装?」

「閃光のハサ〇ェイで調べてみ」

 

 

 この後葉隠達も揃って笑いを堪える羽目になっていた。歩く劇物やんけ。

 

 

 

*1
おっとメタ発言はやめてもらおうか。

*2
ドイツのとある地方の民族衣装。膨らませた袖のブラウスの上から体をコルセットのようなもので絞り、スカートの上にエプロンを着るという服装。ちなみに元ネタのキャラほど胸を出したりはしない。






間飛「てかよく俺ってわかったな?」
焦凍「その状態で普通に動ける葉隠と仲良い奴は一人しかいねえからな」
燈矢「そんなふざけた格好する奴お前以外いるか」
葉隠「っ……!ちょ、お腹痛……!」

間飛(例のダンス)

三人「「「アハハハハハ!?やめろォ!!?」」」


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