毎日投稿がとうとう怪しくなってきました。
シンプルに年末が近くなって忙しくなり始めたのと、ゲームのイベントが重なり過ぎてそちらを優先気味にしてました。楽しみに待っていただいてる方には申し訳ありません。
ちょっと1000箱分の周回をしたり拡張パックに備えたりで忙しくなりそうなので更新ペースが落ちると思います。何卒ご了承ください。
あと今回短めです。
社会ってのは金払いが良けりゃ大抵の事はどうにかなるものだ。逆に言えば何も出来ない奴は最低限の金すら払えねえ奴らで、社会は金を出さない人間には何も与えないし何なら毟りとっていく。
誰もが個性を使わない前提で生きているのだから、俺みたいにコソコソと個性を使っていれば割と金というものに不自由することはなかった。
他人の懐を漁るなんて結構簡単で、条件次第では家の中にしまい込んだ現金だって奪うことが出来た。
しかしだ。表にしろ裏にしろ、社会の中で妙に余裕のある奴は目をつけられる。良くも悪くもな。
ヤバい奴に目をつけられているのは分かっていた。地面の下で何か巨大な物が動いていることもあれば、脳みそを剥き出しにした化け物が壁一枚の向こう側にいるのを感じ取る事もあった。
幸い俺の個性は逃走に向いていた。壁も床も天井も関係なく距離や過程をすっ飛ばして移動できたから。
個性を【テレポート】と【アポート】の両方で使えるようにしたのは数少ない誇れる点だったが、まさかヒーローや警察じゃなくて同業者相手に使う羽目になるとは。
ただ、思ったよりもお相手さんはしつこくて。時折聞こえてくる『いいものを見つけた』ってのがなんなのかだけ気になっていた。
数十日にも及ぶ逃走劇は超人社会の崩壊から数日後に終わりを迎えた。
追手が消えた……なんてことはなく、ただ俺が捕まったから鬼ごっこが終わったってだけの話。ダツゴク?とやらはさすがに想定外だ。何で【血狂い】が追っかけてくるんだよ。
どうも連中は俺の個性を欲しがっていたらしい。コレを寄越せば別の個性をやるから譲ってくれないか、だと。
……まあこんなクソッタレな社会ならもっと強い個性を持っておいた方がいいんだろうけどさ。
──だが断る……!
こんなんでも母ちゃんから貰ったものだから、終わらせ方くらい自分で決めさせてもらうわ。
あーあ。俺の死に際がこんなギャンブルみてえになるとは思わなかったよ。
くたばりやがれオール・フォー・ワン。
◇
オール・フォー・ワンの討伐を終えた間飛とスターは別行動を取っていた。
二人で別の戦場を一つずつ確実に鎮圧させていく方針でも良かったのだが、黒霧を捕らえているセントラル病院が襲撃されている事を知った二人はどちらかが病院の方へ向かうべきだと判断した。
となれば死柄木弔の相手は任せて欲しいと緑谷に言われていた間飛がセントラル病院へ向かうことに。スターはそのまま死柄木弔討伐に加わりに行った。
セントラル病院の方角を把握してる訳では無いが、【フィジカルギフト】の速度と【瞬間移動】の感知能力ならばすぐに辿り着くはず。そう考えた間飛は全速力で移動を開始した。
彼の速度はオールマイトの全速力に匹敵するどころか【瞬間移動】を挟む事で凌駕すらしている。この分ならあっという間にセントラル病院に着く……かと思われていたのだが。
つけたままにしていた小型無線機からノイズが聞こえた。ザリザリとした不快な砂嵐のような音が次第に人間の声へと戻り、必死な呼び掛けが聞こえてくる。
『──るか!?IXA!聞こえているか!?』
「っ……えーっと、塚内さん!?でしたっけ!?」
『繋がったか!聞いてくれIXA!!』
「一体何が…………っ!?」
この状況で塚内からの連絡。何事かと尋ねるよりも早く答えが姿を現す。
「主……主はどこだ……!!」
「ぎ……ギガントマキア!?何でこんなとこにコイツが!?」
大地を砕き涙を溢れさせながら嘆く野人。オール・フォー・ワンの忠実なる下僕の一人、ギガントマキアが立ちはだかった。
ギガントマキアは先の決戦にて捕縛が済んでおり、今回の戦いでは奴の解放を狙われるだろうという話を間飛は聞いていた。彼を収容している施設にもヒーローや警察を配置しているとも。
それが今目の前にいるということは、その施設が敗れたという事なのか。間飛の脳裏を最悪が過ぎり──
『黒霧だ!』
「……はい!?」
『中途半端に覚醒した黒霧が【ワープゲート】を開いたんだ!マキアともう一人……異能解放軍の幹部が解き放たれてしまった!!』
「異能解放軍の……幹部?」
──想定していた最悪に近い、別の形での最悪の結果を引いていたらしい事を知らされた。
セントラル病院で隔離されていた黒霧の下にスピナーとプレゼントマイクが到達したものの、目覚めた黒霧が取った行動は【ワープゲート】の展開だった。
彼の開いた【ワープゲート】はイレイザーヘッドとプレゼントマイク、そして拘束されていたギガントマキアと幹部を転送させてしまった。
だとすると一つ疑問が残る。
「トガちゃんじゃなくて異能解放軍?何でだ?」
『わからない……!一つ確実に言えるのは、黒霧はIXAと死柄木弔の接触を恐れてい───』
通信はそれっきり途絶えた。
電波の問題ではない。向こうに何かがあった、という推測も必要ない。
放たれた
「……つまりコイツらは足止めってわけか」
「そういう事だ。イマイチ事情は把握しきれていないが……死柄木弔はリ・デストロ様の意志を託されている。お前を行かせるわけにはいかない」
「主の匂い……!?何故、何故貴様から主の血の匂いがする……!!?」
「(……クソ。知った顔がどいつもこいつもヴィランになってやがる。俺のいた世界の方がおかしいのか?)気に食わねえ面だ。こっちは急いでンだよ……!!」
「そうか。僕も急いでいるんだ。一刻も早くリ・デストロ様をお助けしなければならない」
「貴様主に何をしたァ!?」
悪の頂点に仕える二人が牙を剥く。
黒霧「オープン」
マイク「は?」
イレイザー「は?」
マキア「ここどこ……?」
外典「いきなり何何何!?」
マキア「……主はどこ!?」
外典「え、ちょ待っ」
マキア「主よォオオオ!!」
外典「ああもう!」