え?OFA?何それ……   作:南亭骨帯

3 / 243

USJ後〜体育祭前辺りの話です。別に本編に絡むようなアレはほとんど無いので気楽にお楽しみください。






本編中番外編
番外編①布教活動やっちゃったZE☆


 

 

 

 

「間飛さあ、前ドラゴ○ボール?とか言ってたじゃん」

「……お、おう」

「それってどんな作品なんだ?俺漫画とかあんまり読んでこなかったからさ、ちょっと教えてくれよ」

 

 昼休みの食堂にて。カツ丼に舌鼓を打っていると、不意に切島が声をかけてきた。内容が内容だけに喉に詰まらせるかと思ったぞ。急にぶっ込んで来るんじゃねえ。

 

 しかしドラゴ○ボールに興味が出てきたか。確かにコイツにはピッタリの作品だが、どう説明したものか。

 

 読者の方々は知ってるだろうが*1ドラゴ○ボールはそれなりにシリーズが沢山ある。漫画版だけでも『無印』と『超』と『GT(ヒロアカ世界限定)』が存在しており、アニメに至ってはそこに『DAIMA』とか『改』とかもある。

 加えて『少年編』から『魔人ブウ編』に『宇宙サバイバル編』など、それぞれ人気のストーリーもキャラも多い。

 

 ……どれから勧めようか。

 

「……よし、切島スマホ出せ」

「お?」

「流行の最新作からレトロの人気作品まで読めるマンガアプリ教えてやる」

「おっ、サンキュー!」

 

 ついでにオススメマンガリストも送ってやる。月々1000円くらいかかるけどそれぐらいは大丈夫らしいし、布教していくぜ。

 

「これがリストか?どれどれ…………多くね?」

「外せないマンガが多いんだよ」

 

 当たり前だろうが。今と違って昔の作品は生存競争が苛烈だったんだよ。個性が普及するまでは現実じゃ有り得ない表現とかが評価されてたんだから、個性の発現がなけりゃ今頃日本の覇権産業だったよ。

 

 どうしても多いって言うなら『ジョジ○の奇妙な冒険』と『ワ○ピース』だけでもいいから読んでくれ。何かしら個性のヒントになるかもしれんぞ。

 

「切島何してんの?」

「ん?ああ瀬呂、実は……」

「……あー、もしかして前の『半径なんちゃらメートル!』ってのも?」

「マンガのネタ引っ張ってきた」

 

 教室に戻ってからもマンガの布教をしていると、瀬呂を始めとして他の同級生達もワラワラと寄ってきた。ええいゾンビ映画のゾンビかお前らは。グループL○NEで共有してやるから少し離れろ。

 

 

 

 

 今日もマスゴミ共はいなかった。さすがにこの前の件で懲りたか?出来ればこのまま何事もなく三年間を過ごせたらいいんだが。

 

 我らがA組の教室に到着……っと。ちょいと眠気が残っててダルいけど、今日も一日頑張るかね。

 

「おはよー……死屍累々やんけ!?」

 

 何事何事!?俺結構ギリギリに着いたけど、お前ら何でそんなに眠そうなの!?あ、切島。お前何か知らねえ?

 

「お、お前のせいだろ……」

「は?俺?」

「昨日の夜にちょっとだけ読むつもりだったのに……気がついたら4時半くらいになってて……zzz」

 

 ……えっ?

 

 え?つまりコイツらマンガに夢中になって夜更かししてたって事か?昨日俺が勧めたマンガを読んで?

 

「ドラゴ○ボール……昔のマンガでこんなに熱いやつがあるとは…………zzz」

「……斬魄刀、卍解。素晴らしきかな」

「あれヤベーよ……東京○種……あんな鬱い作品中々ねえよ」

「ぎ、銀○匙読んでたら涙が出ちゃって……」

「この主人公のゴムになる能力の応用は凄い……!ただリーチを伸ばすだけじゃ無くて反動を利用して威力を高めたり、打撃や銃撃が無効という前提で多少の無茶が出来る。でも斬撃や刺突なんかの分かりやすい弱点があるから克服するにはブツブツ……」

 

 ………………。

 

 えーっと……どうしようか。

 

 

 

「おはよう。今日も一日…………?」

「相澤先生……」

「何でどいつもこいつも眠そうなんだ……?」

「すいません、多分俺のせいです」

「……何があった」

 

 

 

 

 

 ◇◇◇◇◇

 

 

 

 

 雄英高校の教師達はプロヒーローの兼業がほとんどであり、職員室を覗けば指名手配されているヴィランも真っ青なオールスターの光景が広がっているわけだが。

 普段からプレゼントマイクを筆頭に騒がしさの絶えない職員室に、通常とはベクトルの異なるざわめきが起こっている。

 

(……なあ、誰かツッコめよ)

(私は嫌よ!?他の人に任せた!)

(出来レバ私モ触レタクナイ)

(え?何事なの?相澤君どうかしたの?)

 

 教師達の視線の先にあるのは相澤消太。誰もが頼りにしている1年A組の担任なのだが、何やら様子がおかしい。

 というのも、日頃からドライアイを謳っていることもあってスマホやパソコン等は業務外で触れることが少ないのだが、この日に限っては昼休みになった途端にスマホと睨めっこだ。

 

 時折眉を顰めたかと思えば、今度は口の端をニヤリと上げてみたりと風貌も相まって完全に不審者そのものだ。

 ただでさえボサボサヘアーに目付きが悪くて寝袋移動という不審者要素のお子様ランチなのに、妙な百面相を加えたせいでフルコースになってしまった。色んな意味でおなかいっぱいである。

 

「あのー……先輩、さっきから何してるんですか?」

 

(((行ったー!!?)))

 

 誰もが踏み込むことを諦めていたそこへ、素顔は意外と可愛らしいと評判の13号が切り込んだ。他の教師達は勇気ある生贄に合掌を送った。見捨ててやるなよ。

 しかし相澤の様子のおかしさが気になっていたのも事実。興味が無い振りをしつつ、耳だけはここぞとばかりに聞き逃すまいとすまされている。

 

「ん……ウチのクラスのほとんどが寝不足気味で登校してきてな」

「えっ、大丈夫なんですか?」

「それが原因は『夜遅くまでマンガを読んでいたから』だった」

「えっ……えっ?いや、ええ……?」

 

 何やら深刻そうだなと思った瞬間、深刻さが明後日の方向にすっ飛んで行った。一瞬でも医療機関や個性による事件を疑った時間を返して欲しい。

 

 まだ相澤の話は続く。

 

「何でいきなりそんな事になったのか聞いてみたんだが、間飛……ウチの生徒の一人が昔の作品が好きで布教してたんだと」

「ああ間飛君ですね。僕もその手の話題で盛り上がったことがありますよ。その時は確か『亜○ちゃんは語りたい』の話で……」

「俺にも勧めてきたからアプリで読んでいた」

 

 アプリで読んでいた。……何を?マンガを?

 マンガを!!?

 

 

「「「えええええええええ!!!??!」」」

 

「うるさいぞ、何だ急に」

 

 

 あのイレイザーヘッドが本を読んでいる、と言うだけでも驚きだと言うのに。選りにもよって一番縁が無さそうなマンガを読んでいる?驚くなという方が無理だと言う話だ。

 

 相澤といえば公私共にミニマリスト……というか効率を求めて最適化し続けているという印象が強い。食事の大半をナントカゼリーやカロリーナンチャラで済ませる程なのだから、筋金入りだ。

 だというのにマンガ?効率とは程遠い娯楽の極みのような代物だぞ。いくら生徒に勧められたとはいえ、素直に聞き入れて読むような性格でも無いだろうに。一体どうしたというのか。

 

「それで先輩にしては珍しくずっとスマホ見てたんですね〜……ちなみに何読んでたんです?」

「間飛に勧められた『マッ○ュル』というマンガだ。魔法……現実で言うところの【個性】が当たり前の世界で魔法が使えない主人公のストーリーだな」

「『マッ○ュル』!渋いの読んでますね!ああいや、間飛君のオススメでしたっけ?あの子凄く色んなマンガ読んでるのかあ……」

 

 他にもいくつか勧められたが、相澤が一番気に入ったのはこれらしい。理由は『魔法が使えないなら鍛えればいいの精神が気に入った』との事。相澤らしい。

 

 有り得ねー!と声を上げていた他の教師達だったが、相澤の『うるさい』の一睨みで押し黙った。どうやらA組生同様によく躾られているらしい。

 

「マジでびっくりしたー……お前そういうの読まねえと思ってたんだけど」

「……今までなら読む気も無かった」

「今は違うってか?」

「いや、間飛に言われて少し発想を変えた」

「は?」

 

 教室でほぼ全員が寝不足気味と聞いた時、ぶっちゃけ相澤は普通に怒っていた。娯楽にうつつを抜かして成長の機会を逃すとは何事か、と。

 酷いやつは除籍してやろうかとも思っていたところに、マンガを勧めていた責任からか間飛が割り込んできた。

 

『先生!マンガを読むのは単なる娯楽じゃ無いですよ!?』

『……何を言ってる。マンガはどこまで行っても娯楽だろ』

『いやいやいや!マンガの中、特に昔の作品は色んな能力の使い方が出てくるんですよ!?』

 

 超常黎明期、現実に【個性】という異能が普及してからというものの、アメコミやマンガの類は急激に廃れつつあった。

 何せ本の世界に目を落とさずとも、顔をあげれば窓の外でコミックもビックリのドンパチが日常的に行われているのだ。わざわざ本の世界に異能を求める必要がどこにも無い。

 

 逆に昔の作品にはそう言った考えが全くない為、これでもかと異能が登場する。チャ○ラだの念○力だの、中にはプロヒーローの誕生の予言でもしていたのかと言いたくなるものまで。

 

 つまり間飛が言いたいのは、ただ娯楽としてマンガを読んでいるだけではない。自分や他者の異能……即ち【個性】の可能性を知る為の学習にもなりうるのだと。

 

「苦し紛れの言い訳かもしれんが、正直少し納得出来た。特に間飛自身は『ドラゴ○ボール』や『ジョ○ョの奇妙な冒険』から構想を得た使い方もあったらしいしな」

「……マジかよ」

 

 言われてみればそう……なの、か?プレゼントマイクは首を傾げた。

 まあ、本人がいいと言うなら良いのかもしれない。そう思った山田ひざしは考えるのをやめた。

 

 

 

 

「……お前ならこれ出来るんじゃないか?」

「『ボイスミサイル』はともかく『サウンドバズーカ』ならワンチャンあるか?」

「あとこのウ○ォーギンとか」

「イレイザーそれ殺してる奴の技だからダメだって」

 

 

 

*1
オオ、メタイメタイ





【A組がマンガ読んだらしてそうな反応】
男子達の場合
緑谷…キャラの能力分析でいつもブツブツ
轟…カッコイイヤツが出てくるのが好き
飯田…変な深読みして的はずれな考察をする
常闇…BL○ACHは聖書
峰田…( ゚∀゚)o彡°オッパイ!オッパイ!
瀬呂…キャラの作戦を「頭いいー」と理解してる
尾白…格闘技系の技を参考にしてそう
砂藤…料理系マンガでお菓子のレシピ漁り
上鳴…カッコイイと思ったセリフを現実で使おうとする
口田…動物学出てくるとホンワカする
切島…ラスボス戦とかで叫ぶ
障子…差別や対立系を読んで思うところがある
青山…追放系を読んで……的な感じ
爆豪…どーでもいいし読まない

女子達の場合
麗日…グルメ系でヨダレ垂らしてる
蛙吹…ケ○ロ軍曹がお気に入り
芦戸…マンガに出てくる酸能力のグロさに辟易
葉隠…スケスケの実の能力者にガッカリ
八百万…鋼の錬○術師を見てから様子が変
耳郎…ト○コのゼ○ラを真似出来ないか試した


間飛…『遠藤サ○』と『マンハッタン○フェ』と『四宮か○や』に惚れて性癖を貧乳派にねじ曲げられた
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。