え?OFA?何それ……   作:南亭骨帯

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普段から皆様誤字報告ありがとうございます。毎回お礼を言おうと思っていましたが、投稿する時には『出来たー!投稿しよー!』のテンションで頭から抜け落ちてまして……お礼が遅くなり申し訳ありません。
これからも度々やらかすと思うので、よろしくお願いします。






【洗脳】で【超パワー】と戦うにはどうするか

 

『Hey Guys!!Are you ready!!?』

 

『色々やってきましたが!結局これだぜガチンコ勝負!!』

 

『頼れるものは己のみ!心・技・体に知恵知識!第六感でも何でも総動員しやがれ!』

 

 

 セメントス先生によって誂えられた無骨なステージには一切の障害物が無く、真っ向勝負を求めているのがこれ以上なくわかりやすい。

 こういうところを見る度に思うけど、やっぱり雄英高校ってのは全体的に脳筋……というよりは戦闘能力重視って感じなのかもな。搦手が主体の生徒は厳しいだろうなこれ。

 

 ついに始まった最終種目。生徒同士の一対一での戦闘力を競い合うシンプルなもの。

 相手をステージから落とす、或いは戦闘不能状態へと持っていく。もしくは『まいった』等の降参を示す言葉を言わせる事でも勝利となる。

 

 ……これどう見ても天下一武道会だよね?

 

 

『1回戦!平凡な見た目ながら平凡じゃねえ成績の男!緑谷出久!!』

 

(バーサス)!間飛達上位に隠れてイマイチ地味な普通科!心操人使!!』

 

 

 さて、俺にとっちゃどっちも仲のいい友人だ。どっちが勝っても嬉しいし、どっちが負けても悲しい。フラットな視点で見させて貰おうか。

 

 なんてカッコつけていると不意に肩を叩かれた。はいどちら様で。

 

「間飛さあシンソー?って奴と組んでたよね。何の個性か知ってる?」

「耳郎さんか。トーナメント参加の奴に教えないなら教えられるけど」

「あ、そっか。バラしちゃうの良くないよね。じゃあ秘密にしとくから教えて」

 

 理解が早くて助かる。

 

 心操の個性は【洗脳】。声をかけてそれに返事を返した時点で発動し、返事を返した相手を意のままに言うことを聞かせられる様になるものだ。

 本人曰く『ヴィランっぽい個性』だが、むしろ犯罪なんかよりも活躍出来る場面の心当たりが多すぎて『どの辺が?』と返してしまった。

 

 洗脳自体は軽い衝撃を受けただけで解ける上に、洗脳中は思考力を持たせられないので単純な行動しかさせられないという。

 発動条件が簡単なら解除条件も簡単ってのは結構よくある事だし、妥当と言えばそうだと思う。

 

「じゃあ緑谷の勝負は……」

「返事した時点で負け、って感じかな?」

「ヤッッバ」

「それだけじゃないけどな」

「え?」

 

 ごめんな緑谷。多分お前には滅茶苦茶キツい相手だと思う。

 

 

『レディィィィ!!START!!』

 

 

「……どうした?来いよ」

「…………ッ!」

 

 開始と同時に個性を仕掛けるかと思われた心操は、軽く膝を曲げて踵を浮かせ、いつでも来いとばかりにニヒルな笑みを浮かべていた。

 

 完全に予想外。間飛達の会話を盗み聞きしてしまった尾白の話を聞いていた緑谷は、心理戦を仕掛けられるどころか真っ向勝負の構えを取られて硬直してしまっている。

 これまでさほど見せていなかったとはいえ、騎馬戦では少なからず【超パワー】の片鱗を見せていたのにも関わらず、心操は臆する事無く肉弾戦を選んだ。

 

(嘘だろ……!?完全に想定が外れた!)

(自壊する程の超パワーだ。切り札をこんな序盤では早々に切れないだろ?それに……今更超パワー程度にビビるかよ)

 

 緑谷の困惑が手に取るようにわかる。見せ札の意味もあっただろう騎馬戦の高威力攻撃は、こういう真っ向勝負を避けたいが為のものだと当たりを付けていた。

 ならば初戦から乱発はしない、仮に使用しても初手から使う程の度胸はないと判断した。

 

「来ないならこっちから行くぞ!」

「!!」

 

 待ちの姿勢に拘る必要は無い。緑谷が来ないのならば心操が向かうだけだ。

 

 普通科の生徒でありながら、ヒーロー科のクラスメイトにも決して引けを取らない速度で心操が距離を詰める。

 

 だが緑谷にはまだほんの少しだけ余裕があった。

 

(落ち着け……!相手は普通科だ……!)

 

 普段ならまず存在していない、相手を下に見る意識が緑谷に心の安寧を保たせていた。

 どれほど彼に自信があっても、自分はヒーロー科で普通科に無い授業を受けてきたのだから。なんて根拠にするには弱すぎる自信で奮い立たせていた。

 

 落ち着いて対処すればどうにか──

 

「──ふっ!」

「うぎっ……!?」

 

 ──甘い考えごと、鋭い拳が頬を打ち抜いた。

 

 速い!想像していたよりもずっと……!

 

 それもそのはず、彼の友人は間飛だ。何となくで出来た縁が彼を鍛え、偶然ではなく必然として緑谷の前に立っているのだ。

 ただの普通科の生徒という認識でいれば、まず勝ち目は無い。

 

 でも、やられっぱなしじゃいられない。

 

 まだ使い所じゃない。思考を回して判断しながら、緑谷は個性を使うことなく心操を殴り返す。彼と違ってクリーンヒットはせずとも、ガードの上から無理やりに叩きつけた。

 

 未だ両者共に個性を使用していない、僅か数秒の殴り合い。しかしそこに普通科生徒によるヒーロー科生徒への下克上というスパイスが加えられた事で、会場は大盛り上がりの様相となっている。

 

『うっはー!いいの入れたな普通科ボーイ!』

『ありゃ鍛えてない奴の動きじゃねえな。番狂わせもあるかもな』

 

「(個性はまだ仕掛けて来ない……?)いてて……」

「(この感じ……マジで使わなさそうだなコイツ)やるじゃん。でも……使わねぇのか?」

 

 何を、とは聞くまでもない。個性だ。

 それは彼にも同じ質問が出来るが、使わない理由がまるっきり違う。まだ“使えない”緑谷とまだ“使わない”は決して同じでは無いのだ。

 

 再び仕掛けるのは心操。使い回しのように踏み込んで近づき、もう一度拳を握る。

 また同じ攻撃を、と緑谷が上半身にガードを固めた瞬間、バシン!と小気味よい音が響いた。それと同時に緑谷の視界がグラりと揺れる。

 

「足払い……ッ!?」

()った…………ッ!!」

 

 上に意識を逸らしてからの足元。固くなった身体を崩された一瞬、してやられた悔しさと同時に目の前の男への脅威を感じ取った。

 このままではいけない。仕留められる。頭が理解するよりも早く、負けてはならないという意思が反射的に身体を動かす。

 

 

SMASH!!

 

 

「……ッぶねえな(マジで間飛より威力が高ぇ!?)」

「な……!?避けられた!?」

 

 倒れ込む寸前、破れかぶれでろくな狙いもなく放たれた左腕一本を犠牲に打った一撃。轟音を響かせるNo.1の個性は何者も打ち据える事無く通り過ぎて行った。

 緑谷の一撃の威力は確かに強い。しかしそれも当たりさえすれば、という話だ。どんなに強い攻撃も、誰かに届かなければ何の意味もない。

 

 対する心操はというと、表情に出さないだけで緑谷の攻撃の威力には(・・・・)驚いていた。攻撃そのものへの驚きは無い。

 その威力への驚きも『想像以上だ』程度のもの。表情が変わるほどの驚きは無い。

 

「……お前さ、一撃入れればどうにかなるとか思ってたか?」

「…………!」

「俺が普段誰と訓練してきた(・・・・・・・・)と思ってんの?」

「!!それって……あ」

 

 何とかして立ち上がった緑谷に放たれた言葉。思わず言葉を返した時には詰んでいた。

 瞳から生気を失い、その場に立ち尽くす。心操の【洗脳】が発動した証拠だ。

 

 しかし心操は指示を出さなかった。代わりに緑谷に背を向け、少し距離を取り───

 

「俺のッ……勝ちだァッ!」

「───ガッッ!!?」

 

 助走をつけて勢いよく飛び蹴り。後先など考えない、とにかく全力を乗せた一撃。鉄を砕くことも岩にヒビを入れることも出来ない、それでも緑谷に勝つ一撃。

 

 飛び蹴りを受けて【洗脳】が解けたところで、緑谷に出来ることは無かった。

 

 

『オイオイオイマジかよ!?面白いことにマジだぜ!?普通科ボーイ心操人使!!2回戦進出ー!!!』

 

『……普通なら騎馬戦で見た【超パワー】に少しくらいビビるんだろうが、欠片も臆することなく突っ込んだ。見事な胆力だな』

 

 

「……そっか、言うこと聞かせなくても『行動停止』には出来るもんね」

「いくら緑谷のパワーがヤバくても、使わせなきゃどうってこと無い。俺で慣れてるだけあるな……」

「……ん?慣れてる?」

「放課後に訓練場借りて一緒にトレーニングとかしてたから」

「マジか。もう他の科の奴と仲良くなるとか、コミュ強か?」

「わざと言ってる?」

「えっなに急に……」

 

 





心操「やったぜ」
普通科A「すげー!普通科の星じゃん!」
普通科B「ヒーロー科に勝っちゃった!すげー!」

間飛「やるやん」
心操「お前に比べりゃイージーモードだわ」
間飛「俺は?」
心操「ハードコアかナイトメア」

【悲報】OFA後継者が1回戦で脱落
【悲報】轟戦どうしよう

_人人人人人人人_
>轟戦どうしよう<
 ̄^Y^Y^Y^Y^Y^Y ̄
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