リィン・シュバルツァー、貴様にクレア姉さん(語弊)は渡さないからなぁッ!?   作:発光米

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ミハイル少佐(ショタ)の胃が痛むだけの自己満、はーじまーるよー!!!(絶望)






序章:幼き日の決意
とある男の手記


 

 

 

クレア姉さんはかわいい(確信)

 

いきなりテメェは何を言っているんだ、と思われるかもしれないが、飽き性な自分が日記なんてモンを続けるには、もうこうするしかないと思った。たぶんいつになって見返しても、クレア姉さんは天使だから、思い出に浸りこそすれど、黒歴史になることはないと思って書いてみた。文の練習に、と勧められたが何日持つことやら......

 

とりあえず、今日もいつも通りだった。

 

......さすがにもう少し詳しく書いた方がいいかな。

 

クレア姉さんといっても、血の繋がっている兄弟って訳じゃない。ただ、面倒見がよくて、みんなの憧れの、文字通りの"お姉さん"。家族で楽器を作るお店をやっているらしくて、クレア姉さんも楽器がうまい。

 

俺はヴァイオリンはてんでダメだ。オルガンとか、ピアノは好きなんだけどな。押せば音出るし。それでも、やっぱりクレア姉さんが弾けばまるで違う楽器みたいな音がする。プロの人はもっとすごいらしい。

 

ピアノといえば、ヤバいやつがいた。ミハイルっていって、クレア姉さんのいとこで、たまにしか会わないんだけど、「教会では走るな」だの、「拍がズレてる」だの.....カタいね、固すぎる!ありゃ将来軍人サマにでもなるんじゃないのかなぁ。

 

軍っていえば、さいきん帝都でなんかこう......いろいろあって、平民と貴族のバチバチが酷くなってるらしい。セントアークはさ、正直あんまりこう、「貴族憎し!」みたいなヤツ見たことないし、別に俺の家だって平民をどぶネズミ扱いなんてしてないし、しちゃいけないと俺自身も思っている。姉さんいわく、ハイアームズ候の人徳と親のクントウってやつらしい。ま、いいことらしいし、気にしないでおこう。

 

 

でも、やっぱり住宅街の子とかは顔に出さないだけでそう思ってたりするのかな......

 

はい、おセンチな話題おしまい。俺らしくないや。とにもかくにも、色々気を付けろって言われた。気を付けるもなにも、日曜学校に通ってるくらいの年なのに、何を気を付けろっていうんだか。あーでも、クレア姉ちゃんに会えなくなるのはいやかも。

 

 

......クレア姉さんに始まりクレア姉さんに終わるってね。あーあ、こんなの本人に見せられないんだけど。適当な南京錠でもかけておかなくっちゃな。これはこれで、秘密の日記っぽさが増して、ちょっとうれしいかも。

 

 

 

 

追記:もう日記に南京錠かけんのはやめよう。かけて一日と経たずにキーを無くして家中大捜索だった。

 

 

 

 

 

 


 

 

 

今日、両親が帝都に出張した。

久々に日記を取り出してみたけど、ほとんどページが埋まってなくて笑った。まあ......気持ちの整理には良いかもしれない。

そもそも領地なし貴族なんだから、お役目があるのは仕方がないことだし、別にお手伝いの人がいるから一人って訳じゃない。三年くらいでまたセントアークに戻ってくるそうだ。その頃にはこの日記が埋まっているのか......うーん、いないに100ミラ。

 

正直知り合いが多いセントアークに留まれて、良かったとすら思っている。帝都は最近平民勢力が一番強いから、風当たりも良くないだろうし。それに最近面白い後輩が日曜学校にできた。

 

パトパトっていって、なんだろう、めっちゃ貴族貴族したヤツ。これがなかなかイジリがいがあって面白い。ミシェルも大概苦労してそうだ。年下として面白がる分には良いが、同学年だとたまったもんじゃない。パトパトの上の兄弟はどっちかっていえばクレア姉さん似だったんだけど。

 

そう、クレア姉さん。

今回俺が親の転勤で唯一喜ぶべきところはクレア姉さんに慰めてもらったことです。帝国男児の誇りとか投げ捨ててギャンギャン泣きわめきましたね。後悔はしてないぞ?するわけないじゃないか。ミハイルには白い目で見られたけど。

 

だってさ!あんなきれいな目で「無理に堪えなくても良いんですよ」何て言われたらさ!無理じゃん、誰だって泣くよあんなの!!!

 

あー、空の女神って実在したんだなぁ......そっかぁ、そうだよなぁ......クレア姉さん髪の色も綺麗な空色だし、マジでエイドスの使いでもおかしくないんじゃないかなぁ......

 

 

 

 

 

 


 

 

 

ミシェルが死んだ。クレア姉さんのご両親もだ。

今日ばっかりはみは兄さんとも言い合いする気分にもなれなかった。

気分転換にと、日記を開いてみたけど、何を書いたら良いかすらわからない。

というか、今日ばっかりは堅物なミハイル兄さんがイケメンに見えた。あーもう、そっとクレア姉さんを慰めるポジションにポジションに俺も収まりたかった......いや、不謹慎すぎた。

それにしても、ミハイルの親父さんもずっとしかめ面だったけど......親戚が一気に亡くなったのに手続きに追われてるんだと。不憫って言うか、もう目が濁ってるよ。ちょっと休んだ方が良いんじゃないかな。オルディスとかでピラフ食べてきたらどう?眉間のシワもちょっとはとれるかもしれないし。

死因は自動車事故。他に巻き込まれる人はいなかったそうだけど......

 

だめだ、書きたいこともまとまらない。気が向いたら、またいずれ。

 

 

 

 


 

 

 

俺にしては殊勝なことに一週間も日記なんてものを続けられている。他にやることがないからと言えば、そうなのだけど......

 

ここ数日のものを見ればわかると思うけど、クレア姉さんは、最近変わった気がする。

 

 

 

目の奥が______表情が、冷たいんだ。

 

 

 

以前から上の空だったことはあったけど、返事についてくる笑顔が無理しているような......実の両親と弟を無くして、機会こそ少なくなったが、ふわりとわらうクレア姉さんは、どこか......遠くへ行ってしまったようで......

 

そういえば、このまえ背の高いおじさんがクレア姉さんの家に入っていったのを見かけた。ミハイル兄さんの家族以外に親戚がいたのは驚きだったけど。

 

まあなんにせよ、その人をきっかけにクレア姉さんが立ち直ろうとしているのなら、感謝しなくちゃな。それでも、無理して笑おうとするくらいなら思いっきり泣いてほしいかな。俺としては。

 

俺個人の事としては、最近近所の工房に出入りさせてもらっている。

一からクオーツを作ったりはまだできないけど、元々あるやつを加工して、ちょっとグレードアップできるようになった。初めてのレアクオーツは"月鏡"って名前らしい。"攻撃"系のクオーツは失敗して使い物にならないと困るらしいからってことで"アナライズ"の加工をしてみた。

なんでもコイツなら道具でも替えが効くからわざわざアーツで使う人は少ないんだと。

 

それにしても、失敗したときの予備用に渡されていた分まではしゃいで加工してしまった。Uマテリアルも余った分は自分の物にして良いって言われたにしろ、せめて別の......それこそ次は"治癒"の作り方を教えてもらえるって言ったから、それ用の保険に回せばよかったのに......

実質アナライズ三個って、絶対使わないだろ......

そうだ、こんどミハイル兄さんが来たときに渡してみようか。絶対初めて会った魔獣はアナライズしなかったら気が済まないタチだろ、あの人。

 

 

 

 

 


 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ミハイル兄さんの両親が死んだ。クレア姉さんはトールズに行くらしい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


 

 

 

 

 

「おじさん、ちょっと待ちなよ」

 

 

 

自分よりも30リジュくらい高い、ガタイのいい男に話しかけた。セントアークの白い街並みは夕日ですっかり赤くなっていた。逆光で男の表情は見えない。それでもこちらを確かに、振り返った。

 

 

 

「悪いけど、色々調べさせてもらっててね。鉄血宰相ともあろう方が、リーヴェルト家に何の用だ?」

 

「ふむ、君かね。クレアから話は聞かせてもらったよ。ご両親が不在な中、不幸が続いているとね」

 

「質問の答えになってないぞ、まあ粗方タチの悪い“すかうと”ってヤツなのはとっくのとうに割れてるぜ」

 

 

今までずっと、舐める様に伏せていた目がようやく少し見開かれた。

 

 

「世間話は、嫌いだったかな?」

 

「ああ、生憎な。大事な兄貴分まで居なくなっちまったもので、二の足を踏んでいる暇はないんだ」

 

「さて、就職には面接がつきものだ……場所を移そうじゃないか」

 

「人目につくとだるいので俺の家でいいならどーぞ。ただし15分でケリをつけさせてもらうぞ。使用人が卒倒する」

 

「ああ、構わない」

 

 

 

 

 

やけに鋭い眼光だった。正直手の震えを抑えるだけで精一杯だった。

 

それでも、これで、少しでも姉さんに近づけるなら、そばにいられるなら……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「おめでとう、改めて君を歓迎しよう。

 

 

 

 

____________アルマ・カントゥータ……いや、硝子の仮面(フラジール)

 

 

 

 

 

 

 

 






ギリおじ「望むものはできる限り与えよう」


硝子(クレア姉さんの入ったトールズに入るのは当然として、それまでの二年間どうするべきか…)

硝子「んじゃ、とりあえず(見聞広めと腕っぷし強化の元手の)金、(自由に動いても怒られなさそうなくらいの)権力、(ポッとどっか行っても身分保証ができるくらいの)名声とか?」


ギリおじ「」



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