リィン・シュバルツァー、貴様にクレア姉さん(語弊)は渡さないからなぁッ!?   作:発光米

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お待たせしました。お待たせしすぎて空2ndの情報が出ましたが、レグラム編、開幕でございます。

お察しの通り、わたくしは青髪のキャラクターをこよなく愛しております。


そうですね、クレア・リーヴェルト大女神さまですね。


そして再びめぐり逢う1

 

 

「あ゛っ……」

 

 

 

ルーレでのやることを粗方終えて、次の目的地……レグラムへそろそろ向かおう、と言う時に、俺は重大なミスに気がついてしまった。

 

すっとんきょうな声をあげる俺を、白い目で見るシアンは、先日のザクゼン鉄鉱山の一件の後処理で、本当に眠そうだ。俺のボケすらもう拾ってくれなくなった。

 

 

少しいたたまれない気持ちになりながらも、一人列車へ積み込む分の荷物を用意する。そこまで量は多くはないのだが、いかんせん立場上、落とし物や忘れ物が許されないから、大分気を使う。

 

半分寝ぼけたシアンを引きずって、列車に乗り込んだ。今回は、軍用のものではなく、一般の旅客用車両だ。レグラムは本当に遊撃士……というか、軍としては某子爵が怖すぎる。正直、あの人の機嫌を損ねたくがないために、俺たちは今回軍服を脱いで私服に着替えてるわけであって……断じて軍服は暑いとか、肩が凝るとか、そもそもデザインが好みじゃないとか、そんなデザインでもやはりその美しさは妨げようもないほどクレア姉さんは美しいのであってあのシンプルな色彩がかえってあの鮮やかな瞳の色と可憐な髪を引き立てていてもう衣装デザインをされた方には拍手と勲章と思いつく限りの栄誉を与えたいのですが______

 

 

 

prrrrr……

 

 

 

「なんッだよ今ちょうどクレア姉さんについて思いを馳せていた良いところだったのにさァ!!!」

 

 

思わず、電車の中なのに、ARCUSに入ってきた鬱陶しい着信音に声を荒らげてしまった。

乗車して早々に眠りこけていたシアンが、ギロリとこちらを睨む。車内の視線に耐えかねて、俺はデッキに出て通話を取った。

 

 

 

「はい、こちら、アルマ・カントゥータ!今の俺はそこそこ機嫌が悪いです!要件は手短に、ドーゾ!!!」

 

 

 

半分ヤケクソで、叫ぶように名乗ると、渋い声が、押し殺すようにクククっと笑った。

 

......待て、待てよ、考えたくない。

この声。浮かぶあのヒゲっ面......!!!

 

 

 

『やあ、“硝子の仮面”。ルーレは、どうだったかね?』

 

「今アンタとだけは喋りたくなかったわ!!!」

 

『君の手腕だが、つい先日の通信で、毒舌なRFの社長殿がベタ褒めだったのだよ。随分と、ハデにやっているようじゃあないか?』

 

「人の話を聞けェ!!!」

 

 

 

マイペースなのはまぁ〜〜ったく変わってねェの、ほんとにさぁ(呆れ)(嫌悪)(蔑み)(精一杯の抵抗)!!!

 

 

『酷い怪我を負ったと聞いた時は、肝が冷えたが、その調子だと、心配は要らぬようだな?』

 

「ええ、ええ、病み上がりだってのを考えてくださるんでしたらァ?と〜っととこの哀れな病人を休ませちゃあくれませんかね、やさしい優しい“鉄血”殿?」

 

『ルーレでは災難だっただろう。次の行き先は、……レグラムのようだな。ルーレでの報告書も併せて、新設クラスの実習先選定、期待しているぞ』

 

「……もう突っ込まねぇからな……」

 

 

 

ククク、と電話の奥で笑うヒゲおじをぶん殴れたら、どれほど、良かったでしょう(憤怒)。未だにあなたの(無茶振りした)ことを夢に見ます。もうこの際、レグラムに行く予定を俺が鉄血宰相に共有してない、ってことはおいておきます。いつも毎回毎回、どのルートから漏れてんだ……

 

 

「あ、そうだオッサン、聞きたいことがあったんだ」

 

 

すると、また受話器の奥でククク、と音がする。なんだこの人、笑い方が「ククク」しかねぇのか。いや「ガハハ!」とあの顔と体格で笑われたら、それはそれで怖いんで辞めてください。つーか普通に考えて、軍人なのに政治できてるのやべーよ。これもトールズパワーかよ。文武両道って?はー……さぞかしスパルタなんだろうなぁ……そんなスパルタ授業にもめげずしょげず、時には挫けながらも無事に立派に卒業して見せたクレア姉さん……はぁ、やはり女m_________

 

 

『ふむ、私に答えられるものであるならば、よかろ』

 

「あア゛ん!?今俺がイマジナリークレア姉さんの輝かしい学生ライフを回想してたんだからそのぐらい察しろよ邪魔するんじゃねぇ!!!切るぞゴルァ!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ー ー ー ー

 

 

 

 

どうも、アルマ・カントゥータです。

 

えー…………つい先ほど、鉄血のクソおじからの電話をプッツン切りしてきました。

 

 

 

 

(俺をブッ刺した謎の銀色の金属の傀儡について)なんの成果もッ得られませんでした……ッ!!!

いやあれ、どう考えたって、シェーマとかその辺とかの同型機だよね……???ってことは、クソおじがアレを自分で製造してたとしても、どっかから仕入れてるとしても、とりあえずあのやべ〜奴に関して何かは知ってるはずだよね???

 

「は〜〜〜おれのバカぁ〜〜〜↑↑〜〜〜〜(ビブラート)〜〜〜」

「アルマーうるさーい」

「おう、黙って俺の美声に酔いしれてろ」

 

 

隣で茶々を入れるシアンを引っ張りながら、下車の準備を進める。

 

…………あー、気が重い……

トヴァルさんかぁ、直接会うのは、何気に久々……?通信じゃあホイホイ頼ってるけど、というか、むしろ気軽に頼りすぎて逆に申し訳なくなってきている。

 

 

『次は、レグラム。レグラム。お降りの方は______』

 

 

 

 

 

 

 

ー ー ー ー

 

 

 

 

 

「失礼いたします、お茶をお持ちしましたわ」

 

 

控えめなノックの音と共に、メイドがドアを開ける。書類から目を離すことなく、RF社の会長であるイリーナは「そこに置いておいて」と指示した。承知したメイド……シャロンは、静かにポットからお茶を注ぎ、そっとソーサーに載せて、作業の邪魔にならない位置に置いた。

 

いつもなら、すぐにそのまま「失礼いたしました」と去ってしまうはずのシャロンだったが、今日はイリーナの少し後ろに控えて動かない。

 

 

「……どうしたのかしら。今、貴女に任せる仕事は無いわ」

「いえ、今日は一段とご機嫌だと思いまして」

「ご機嫌?」

 

 

ふ、と鼻で笑い飛ばしそうになったイリーナだったが、自分の手中にある書面を見返す。嘲笑が、だんだんと期待と渇望を秘めた笑みになっていたのは、側から見ていたシャロンでなくとも明白だ。

 

 

「現在、ARCUSの突起能力としては、ツーマンセルの“戦術リンク”。これを、エニグマとの差別化点にしようと考えていたわ。事実、想定以上の効果を発揮するように仕上がったのだから、ここについては想定内よ」

 

 

そこには既に、試験的に行われた、ARCUSの新機能のテスト結果が記載されている。身体能力の向上はもちろんだが、明らかに戦闘中の連携能力が向上していることが見て取れた。追加でテストを長期的に行うつもりではあるが、こちらについては追い追いで良い。

 

イリーナが興味を示しているのは、もう一枚のレポートだ。

エプスタイン財団と提携し、エニグマを踏襲して得た“マスタークオーツ”のノウハウ。とある少年には、そのマスタークオーツの素体となるデータを集めるため、テスターとして提携していたのだが。

 

 

「この能力は、マスタークオーツそのものか、はたまた彼固有のものか……貴女はどちらと見るかしら」

 

 

その問いに、シャロンは考え込む。

あの時……銀色の戦術殻に胸を貫かれた時、アルマ・カントゥータは、ほぼ確実に死んでいただろう。だが、ARCUSと彼と、そしてその場に居合わせたアリサとを一筋の光が結び、彼の致命傷は塞がった。

 

 

「言っておくけれど、カントゥータ少尉に渡したテスト機には、戦術リンクの機能はハナから入っていないわ。誰かとリンクした可能性はゼロ。代わりに、元々真紅だった彼のクオーツは、戦闘後に金へ変色していた……」

「うふふ、私には、確かなことはなんとも」

 

 

ぼんやりとした回答に、イリーナはため息をつく。が、決して不機嫌ではない。

 

 

「あれ、なにか再現性でもあるのかしら。もしそうだとするなら、一般の治癒アーツを遥かに上回る再生能力を、使い手の意図と関係なしに発動したことになるわね」

「“治癒”、というより“蘇生”に似た現象かと。戦闘不能の範疇を明らかに超えたダメージを回復するのは、至難の技ですし」

 

 

思わず顔からいつもの微笑が消えたシャロンの表情と、手元に残った数種類分のマスタークオーツのデータを見比べる。別に、マスタークオーツの素体となるデータは、アルマ・カントゥータ以外にも、複数名を手配して収集していた。このままのスピードであれば“例のクラス”に卸す個数くらいは余裕を持って仕上げることができる。……が。

 

 

 

(アイアン、フォース……そして、一番新しいデータが“エンゼル”……)

 

 

鉄血の使いである“彼”の用意したものは、他のそれより一段と質が高い……いや、質が違う、と言った方が良いのだろうか。あの騒動があった後に、一度彼のクオーツのデータを複製させてもらったが、コピーデータをそのままARCUSに組み込んだところで、シャロンが目の当たりにしたような、完全な蘇生能力は発動できないだろう。彼の手に長くおいていた自社の製品が、もはや自分の理解の及ばない域にまで達している......

 

 

「まるで、最初と最後だけ残して、途中の過程のデータを全て削除されたようなデータの残り方ね。彼の使っているような段階(Lv.5)にまで、マスタークオーツを成長させるのは、相応の時間がかかるでしょう」

 

 

まあ、とわざとらしく驚いて見せたシャロンを横目に、ようやくイリーナは冷めかけの紅茶に手をつけた。

湯気ももう立たない紅茶からは、控えめにダージリンの風味だけが香る。

 

 

「アルマ・カントゥータ......他の“子供たち”に比べれば、と思っていたけれど。評価を改める必要がありそうね」





会長「あら、なんか蘇生したのね、ぜひともデータを……」

硝子くん「あーなんか蘇生能力コピーガードかかってるみたいっスwwww」

会長「」
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