今日は二葉の家に遊びに来ているのだが、二葉の妹を膝座らせていた。
「ねえ、四葉ちゃん…うちの子にならない?」
「一華さんがいいなら……」
「じゃあ、今日から私のことお姉ちゃんって呼んで良いからね」
「…お、おねえちゃん」
きゃあー可愛い、妹欲しかったんだよね。抱き心地も良いし、これは手放せんね。
「いやいや、四葉はうちの妹だしあげないからね」
元姉が何か言っているようだ。
「え~四葉ちゃん的にはどう?」
「妹離れ出来ないお姉ちゃんよりいいかな」
「そ、そんなぁ」
日頃の行いは大事なようだ。
「っていうか、二葉はさっさと宿題を終わらせないと」
「馬鹿姉、せっかく一華お姉ちゃんが遊びに来てるのに、宿題終わらせなよ」
「うるさいやい!二次方程式が解けるようになってからいいなよお!」
「高校生になって解けないのはお姉ちゃんぐらいでは……」
「ぐ、中坊が言い寄る」
ちなみに二次方程式は簡単な物から難しいものまであるので、高校生だからって絶対に解ける訳ではない。
「い、一華ぁノート見せてくれたりは……」
「嫌です、丸写しは二葉の為にならないからね」
「そんな~」
「大体、そんなことしても先生にばれて、さらに宿題増やされるよ?」
「うぐぐ……」
すでに二葉はそれで前科持ちなので、ほぼ確実にばれること間違いなし。私も散々な目にあったし、先生から釘を刺されてしまっている。なので今回は自力で頑張って貰うしかない。
まあ、適度にアドバイスぐらいはしても良いかもしれない。
「う~一華ぁあ」
「………はぁ、そこは別の公式を使うの、あとそこ符号ミス」
「うぎゃん、どれ使えば良いのか分からん!」
「お姉ちゃん……」
結構良いところまで出来てはいたのだが、一度頭の整理をさせた方が良さそうだ。せっかく四葉ちゃんがお菓子を用意してくれていることだし、少し休憩にしよう。
「ほら、一旦休憩にしよう。その口開けて」
「んぅ?あーん」
ひな鳥の如く口を開けて餌を待つ、二葉にひょい、とチョコレートを放り込む。すると可愛らしく咀嚼するもんだから、ついつい続けてあげたくなる。
「は~い、どうぞ」
「はむ、もぐもぐ」
これはなかなか癖になるなぁ、というか二葉はまるで慣れているように見える。……まさか普段から妹にこうやって貰っているのだろうか……。何というか姉としての威厳が殆ど感じられん。世の中の姉という存在はもう少しこう、頼れる存在という印象があったのだが、二葉を見ているとその印象は瞬く間に壊れていくようだ。
「これは、妹からの自立が先かもしれない」
「あはは、お姉ちゃん……」