文才とボロボロと息抜き   作:夜かな

4 / 4
4日目 増えるときは増える

 

 私たち学生にとって、いやすべての女学生に取って恐るべき日がある。あらゆる物が数値という物によって示され、否応もなく知ることになる。

 

 時に歓喜し、時に絶望する、それは......

 

 

「今日が健康診断って、嘘でしょ、ううん、嘘って言って、ねえ...」

 

「一華~、いまさら現実逃避したってもう遅いよ」

 

「やだあ、知りたくない! 帰りたいー」

 

「もうみんな着替え始めてるし、いくら叫んだって変わらないよ。もう」

 

「でも二葉ぁ、っていうか!貴様だって昨日パファ三杯ぐらい食ってたのになんで余裕なんだよぉ」

 

「そりゃ、別に気にしてないし、体重とか」

 

「貴様嗚アア、女か、同じ女なのかああ、気にするだろう普通」

 

 周囲から見れば私のそれは、癇癪起こして二葉にむかって無意味に叫んでいる変な女だろう。しかしこれには訳がある。昨日に私と二葉は巷で有名な喫茶店に二人で食事に行っていた。その時の私はまさか健康診断が前日に控えているということをすっかり忘れていて、あろうことか、今までの貯金を使い潰すかの如く高カロリーの塊とも言えるスペシャルなパフェを何杯も食べてしまっていたのだ。

 

 そのカロリー実に、2500カロリー、大体成人男性の1日に消費する量と同じ。

 

 もし過去にタイムスリップ出来るなら馬鹿な自分を殴ってでも止めたいぐらい。しかし現実はあまりにも無情だ。叫んだところでどうしようない。

 

「......うぅ、はぁ、諦めて普通に受けよ」

 

「うわ、急に真顔になった」

 

 いくら足掻いたところで時すでに遅く、これ以上騒いで醜態を晒すより諦めた方がマシだと考えたので、諦めて切り替えていこうと、すでに手遅れかもしれないが。

 

 それからは検査項目を順当に終えていった。

 

 

 すべてが終わり色々とダメージを負った健康診断だが、何よりも......

 

 

「ところで、二葉、またデカくなってない?」

 

「うん、かも、ブラジャーの紐キツくなってるし、一華はいいよね、変化無くて」

 

「.........嫌みか」

 

「一華?」

 

 無言で二つの物体を掴む。

 

「ひゃあ!?何っどうしたの急に!?」

 

「ふふふ、ふざけてるのはどっちかねえ、そのたわわなものを人様に散々見せびらかしといて、カロリー全部が凝縮されてんのかゴラァ!?」

 

 兎に角デカい手のひらに収まりきらない、ふわふわっでマシュマロのような感触、私の普段触れているものとまるで比較にならない。

 

「べ、別にこんな、の、ただの脂肪、ひゃう」

 

「あぁん?ただの、何だってエええ」

 

「一華が壊れた!?」

 

 その日は私の負ったダメージが回復するまで二葉のものをとにかく揉み続けたのだった。

 

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。

評価する
※参考:評価数の上限
評価する前に 評価する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。