吾輩はセクレタリアトである。スキルはまだない。 作:わさビーフ過激派
『晴れ渡る空のもと行われる中山レース場 芝 2000mメイクデビュー。9人のウマ娘達が挑みます』
ゲートインして扉が開かれるのを待つ。
『虎視眈々と上位を狙っています。3番人気は8番サンガリアス』
・・・
『この評価は少し不満か?2番人気はこの娘。2番ジャラジャラ』
早く
『さあ今日の主役はこのウマ娘をおいて他にいない。本日の1番人気、6番セクレタリアト!』
『私が一番期待しているウマ娘。気合い入れてほしいですね。』
早くあけ…
『ゲートイン完了。出走の準備が整いました。』
早く開けろ!
『さあゲートが開いた。』
『各ウマ娘、揃ってキレイなスタートを切りました!』
そこをどけ!吾輩は負けるわけにはいかんのだ!
『これは位置取りが熾烈になりそうですね』
バカめ
『先行争いは6番セクレタリアト』
『1番ハイタイムスーン、2番ジャラジャラ』
あのオオバカ者め!
『さあ激しい先行争いで前にでたのは6番セクレタリアト』
模擬レースで最下位のウマ娘なんぞにのめり込みおって
『2番手の位置で先頭をうかがうのは1番ハイタイムスーン』
『5番ネレイドランデブー外から行く』
偉そうで生意気なウマ娘なんぞにのめり込みおって
『少し離れて2番ジャラジャラ』
・・・吾輩はわかっていなかったのだ
『1コーナーから2コーナーへ向かう』
スカウトされない者の絶望など
『6番セクレタリアト、快調に飛ばしていきます。』
あのスカウトが吾輩にとってどれだけの救いだったのかなど
『先頭集団を見ていきましょう』
そんな吾輩を育成するために周りから奇異な目で見られているなど
『先頭は6番セクレタリアト、単身で飛ばしていきます。』
吾輩は全くわかっていなかったのだ!!!!
『続きました、5番ネレイドランデブー』
『1バ身離れて、1番ハイタイムスーン』
毎日顔をあわせていたから
『そしてその後方には2番ジャラジャラ』
『4番メイデンチャーム、5番手』
痩せていったことにも気づかず
『そのあと7番ブレイブリーコウ』
『内8番サンガリアス』
『外9番パンパグランデ』
『そしてその内をまわって3番カイゼルパレス』
こそこそと隠れて弁当を食べているから
『意気揚々と先頭を行きます、6番セクレタリアト!』
『どうでしょうこの展開』
トレーナーが切り詰めているなど考えず
『掛かってしまっているかもしれません。息を入れるタイミングがあればいいですが』
ジュースがまずいと!カップケーキは飽きたと!!
『向こう正面に入って、先頭は6番セクレタリアト』
それが吾輩のためにどれだけ考えて、どうにか工面した金で買っていたなど
『先頭は相変わらず6番セクレタリアト』
全くわかっていなかったのだ!!!!
『続いて5番ネレイドランデブー』
『3番手、2番ジャラジャラ』
バカめ!
『1番ハイタイムスーン、並んでくる』
『少し後ろから4番メイデンチャーム』
そんなことで!
『そしてその外からいったのは7番ブレイブリーコウ』
『内を周ります8番サンガリアス』
そんなことで出た結果で!!
『1バ身離れて3番カイゼルパレス』
『少し離れて9番パンパグランデ』
吾輩が喜ぶと思っているのか!!!
『6番セクレタリアト、先頭を進みますが、これは正解でしょうか?』
吾輩は勝たねばならん
『6番セクレタリアト、彼女の脚質にはあっていますね』
圧勝せねばならん
『依然先頭は6番セクレタリアト』
トレーナーは凄いのだと
『3バ身、4バ身開いて5番ネレイドランデブー』
『外をとおりまして4番メイデンチャーム』
トレーナーは間違ってないのだと
『第4コーナーを進んで直進へ向かう』
証明せねばならんのだ!!!
『内からくるか、外からくるか!最後の局面です!』
まっていろよトレーナー
『中山の直線は短いぞ!うしろの娘達は間に合うか?』
こんなものではないぞ
『余裕の走りだ!うしろをグングン突き放してこれはセーフティーリード!』
重賞だろうがG1だろうが
『最後のコーナー!先陣を切ったのは6番セクレタリアト』
三冠だろうが凱旋門賞だろうが
『6番セクレタリアト!これは強いっ!まだ余力を残したまま!』
吾輩がくれてやる
『余裕の走りだ!2番手との差は縮まらず、これは圧勝ムード!』
吾輩が証明してやる
『残り200』
だからトレーナー
『強い強い!』
覚悟しろよトレーナー
『6番セクレタリアト脚色は衰えない!』
吾輩をここまで燃やしてくれたのだ
『6番セクレタリアト!これは完璧な勝利です!他の追随をまるで許さなかったぞ』
最期まで一緒だぞトレーナー
『メイクデビューを制しました!6番セクレタリアトの完勝でした』
『2着には8番サンガリアス、3着は4番メイデンチャームです』
その頃トレーナーは純粋に喜んでいた。