吾輩はセクレタリアトである。スキルはまだない。   作:わさビーフ過激派

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ホープフルステークス

実況:『誰をも魅了し、心を奪う希望の星が誕生する!ホープフルステークス!』

 

 

いよいよ吾輩もG1デビュー。

実に感慨深いものである。

 

 

実況:『虎視眈々と上位を狙っています。3番人気は7番ナリタタイシン』

 

 

世界一のウマ娘、最初のG1というわけだな。

 

 

実況:『この評価は少し不満か?

2番人気はこの娘、1番アドマイヤベガ』

 

 

やはり最初が肝心だからな。

 

みっともないレースを見せるわけにはいかんので、トレーナーの言っていたスキルとやらで不様を晒さないように注意せねば。

 

 

実況:『さあ、今日の主役はこのウマ娘をおいて他にいない、本日の1番人気!16番セクレタリアト!』

 

解説:『私が一番期待しているウマ娘。気合いを入れてほしいですね!』

 

 

確か、リスタート?とかいうスキルで序盤にハナを取ると加速が落ちるんだったか。

 

 

実況:『ゲートイン完了、出走の準備が整いました』 

 

 

加速が落ちると言われても正直なんだかよくわからないが、ようはハナでいられるようにいつもより気合を入れれば良いということだな!

 

うむ、完璧な作戦である。

 

 

実況:『今スタートが切られました』

 

 

ぬお、完璧な作戦に自画自賛しておったら危うく出遅れるところであった。

 

 

実況:『各ウマ娘揃ってキレイなスタートを切りました!』

 

解説:『これは位置取りが熾烈になりそうですね!』

 

 

ぐぬぬ、飛び出していく予定だったのに、このヤカマシンドウというウマ娘、意外とやりおる。

 

 

実況:『16番セクレタリアトと14番ヤカマシンドウ、このふたりが競り合っているぞ』

 

 

「うひゃ?!」 

 

何だ?急に吾輩の体が重くなったぞ?

なるほど、これがトレーナーの言っていたスキルというやつか…

 

 

実況:『16番セクレタリアト快調に飛ばしていきます』

 

 

「ワハハハハー!」

スキルなにするものぞ!

 

初めてで驚いたが、心持ち体が重くなるくらいで余程の競り合いでなければそこまで影響は無さそうである。

 

実況:『さあハナに立ったのは16番セクレタリアト、このままリードすることができるのか?』

 

 

しかし、トレーナーの懸念してた通り、スキルとやらを早速使ってきおったな。

 

前もって聞いていたお陰で混乱せずに済んだが、知らなかったら暫く尾を引いたやもしれん。

 

流石吾輩のトレーナー、頼りになるのである!

 

 

実況:『2番手の位置で先頭をうかがうのは14番ヤカマシンドウ』

 

 

頼りになるのであるが…

 

 

実況:『第1コーナーをまわって第2コーナー』

 

 

トレーナーは吾輩以外に手助けしすぎではないだろうか?

 

 

実況:『先頭は16番セクレタリアト、単身で飛ばしていきます』

 

 

この前なんぞ、ちょっと目を離したら、たづなから弁当で餌付けされて、買い物の手伝いなんぞしておった。

 

 

実況:『続きました14番ヤカマシンドウ』

 

 

たづなはいつもトレーナーに怒っていたので問題ないと放置していたが、全く油断大敵であったわ!

 

 

実況:『2番リボンマドリガル、3番手』

 

実況:『少しうしろから17番サルサステップ』

 

 

確かに最初は賞金が入っても吾輩への投資に全部注ぎ込んで、吾輩がいくら注意しても気が付けばもやしを食べていることもあったが、

だからといってたづなの部屋にあがって手作り料理を腹にいれるなぞ、吾輩へのとんだ裏切り行為ではないだろうか?

 

 

実況:『内から内から!1番アドマイヤベガ』

 

実況:『5番ブリーズエアシップ並んできた』

 

 

吾輩こんなに稼いでるのに…

 

 

実況:『その内並んで3番メジロブライト』

 

 

吾輩こんなに頑張ってるのに…

 

 

実況:『1バ身差4番アクアガイザー』

 

実況:『6番ステンツ並んできた』

 

 

やはりマイ・マザーの言う通り、男は胃袋を掴むべきなのであろうか…

 

 

実況:『そして12番キングヘイロー』

 

実況:『すぐに続いて7番ナリタタイシン』

 

実況:『少し離れて9番リボンヴィルレー』

 

実況:『13番ショーマンズアクト並んでくる』

 

 

とりあえずトレーナーは吾輩の栄養管理の一環で一緒にお弁当を作って食べることにして、たづなと引き離すことには成功したが、如何せん吾輩料理とか食べる専門だったゆえ、殆どトレーナーのお手伝いくらいしかできておらん。

 

 

実況:『さらには10番ミョンミョン』

 

実況:『内8番ミコノスチョーク』

 

 

料理を習うにしても実家が遠いのでマイ・マザーには頼れないし、トレーニングも考えると料理教室に通うのは難しい。

 

 

実況:『外には18番カイゼルパレス』

 

実況:『その外並んで15番ロングキャラバン』

 

うーむ、やはりここは、吾輩が稼いでトレーナーが家でご飯を作って待っている形がベストではなかろうか。

 

 

実況:『第2コーナーを抜け、向こう正面に入った』

 

 

はっ!?

 

 

実況:『順位を振り返っていきます』

 

実況:『先頭は相変わらず16番セクレタリアト』

 

実況:『先頭から大きく離されて2番手は、14番ヤカマシンドウ』

 

 

つまりレースで稼ぐ=花嫁修業なのでは???

 

 

実況:『3番手、2番リボンマドリガル、その後から1番アドマイヤベガ』

 

実況:『17番サルサステップ続いている』

 

 

世界一のウマ娘を目指していたはずが、いつの間にやら花嫁修業もこなしていたとは…

 

 

実況:『1バ身離れて3番メジロブライト』

 

実況:『そしてその外をまわって5番ブリーズエアシップ』

 

 

「やれやれ…」

吾輩は加速した。

 

 

 

実況:『内のほうから7番ナリタタイシン』

 

実況:『そのうしろに12番キングヘイロー』

 

実況:『そのあと4番アクアガイザー、差がなく6番ステンツ』

 

 

これはあれだろうか。

 

 

実況:『内の方から9番リボンヴィルレー』

 

実況:『外目をついて10番ミョンミョン』

 

 

三女神が吾輩にその道を進めと祝福しているのであろうか。

 

 

実況:『すぐに続いて8番ミコノスチョーク』

 

実況:『その外ならんで13番ショーマンズアクト』

 

世界一のウマ娘と花嫁の両方を目指せと、

 

 

実況:『第4コーナーカーブ』

 

解説:『ここからスパート!一気にレースが動きます!』

 

 

そういう運命だったと、

 

 

実況:『さあいよいよ直線だ!どのタイミングで誰が仕掛けるのか!』

 

 

背中を押してくれているのであろうか!

 

 

実況:『最終コーナーを曲がって、最初に立ち上がったのは16番セクレタリアト』

 

 

「ワハハハハハハ!!!」

 

 

実況:『14番ヤカマシンドウ追いすがる』

 

実況:『16番セクレタリアト強い!強すぎる!完全に抜け出した!』

 

 

素晴らしい!

眼の前が桜でいっぱいである!

 

 

実況:『200を通過!』

 

実況:『16番セクレタリアト、脚色は衰えない!』

 

 

吾輩が気付いたことで三女神が祝福してくれているのであろう!

 

 

実況:『16番セクレタリアト、リードは4バ身、強すぎる!』

 

 

あいわかったぞ三女神!

世界一のウマ娘も花嫁も!

 

 

実況:『後ろを突き放してゴールイン!圧巻の走りでレースを制した!』

 

 

どちらの夢もこの手で掴んでくれよう!

 

 

実況:『16番セクレタリアト、一等星の輝きを見せ、クラシックへと繋がる道へ第一歩を踏み出した!』

 

実況:『2着14番ヤカマシンドウ、3着に入ったのは3番メジロブライトです』

 

 

とりあえずトレーナーの両親に挨拶せねばな。

 

 




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