DIOは教室の自分の机を見て思わず呆れる事となる。
学校内は校門の前に並ぶ救急車とパトカーで大騒ぎだ。
詩織と大輔は其々、救急隊員と警察に連れて行かれる所である。
まぁ因果応報だ。
あいつらは彩菜を虐めていたのだ。
逆襲される覚悟くらいしなくてはならない。
「む?」
歌でも歌いたい気分で笑いながら自分の机につこうとしたら花瓶が置かれて、『死ね』、『消えろ』、『クズ』等と彫られ、机の中にはゴミが入れられていた。
思わず「何と幼稚で低俗な輩なのだ」とDIOは声に出した。
「ちょっと?。何ゴミ風情が喋ってるのよ」
―――――何だこの髪を金髪に染めたお下げ髪の馬鹿みたいな女は……あぁ。三輪楓とか言うカスか。菅原千鶴とか言うのと仲が良いんだったな。
「何、固まってんのよ。何とか言えよ!彩菜のクセに!。ねぇ!皆もそう思わない!?」
「あぁ!。事故ったからって何調子こいてんだ!」
「このクラスにオメェの席はねぇんだよ彩菜!」
楓につられクラスの大半の連中がDIOを罵るがDIOがこの程度で動じる筈もなく。
寧ろDIOに『反撃』の大義名分を与えてるものだ。
100年以上生きた吸血鬼は薄っすらと笑う。
不気味であるが妖しくもあり美しい。
「
「……は?」
それは奇怪で恐ろしい光景だった。
楓や罵った者達の机が一人でに浮き上がり外に放り投げられたのである。
「な、何よ…これ……?。グッ……!」
またも信じられない光景がクラスに広がる。
中身がDIOと気づいていないので当然だがぱっと見ればあの彩菜が楓の襟元を掴んで宙に持ち上げているのだから……。
「は、離せ!」
「今何と言ったのだ?。離せ?。お前がそんなに偉そうに私に言える立場か?」
「ウグッ……!」
DIOは襟元ではなく楓の首を圧迫して直接宙に持ち上げた。
「や、やめろ!」
たまらず千鶴はDIOに突進するがDIOは微動だにしない。
「貴様も怪我したいのか?」
「ひっ!」
明らかに彩菜の目ではあるが悍ましい目つき。
まるで何人もの大量の人間を殺し食いその血を吸って来たような凄味を千鶴は感じた。
「千鶴……。私の元に付け。お前はこの
「い…や……千鶴……た、す……」
DIOは千鶴の耳元で囁いた。
「パパ活スレスレの小遣い稼ぎなんて将来性のない行為はやめろ。それにこんな女どうせいずれはお前を裏切るぞ」
「な、ん……であんたがその事……」
楓は泡を吹きながら驚いている。
千鶴も目を点にさせていた。
「何この私はやられたらやり返すのでな。昔の私とは違うのだ」
「わ、分かった。彩菜の元に付く!。だから楓は助けて!」
「だ、そうだ。良い友人を持ったなぁ楓」
「………つぅ!」
骨折しない程度に考えうる最大の痛みを楓を地面に叩きつけDIOは与えた。
二人がパパ活し、部屋に入る前で楓が写真に納め甘言に騙された男達から金を巻き上げてたのをDIOは彩菜の日記を見て知っていた。
「あ、あんたなんか……!私が本気出せば……!」
「ほーう。お前が本気を出せば私を殺れるのか?。その覚悟があるならやってみろ。ただし!。今までのようにサンドバッグにはならないぞ!この
「ひっ……!。ごめんなさい!ごめんなさい!ごめんなさい!ごめんなさい!ごめんなさい!ごめんなさい!ごめんなさい!」
そのまま泣きながら楓は土下座してDIOに謝った。
「見ろこの程度の奴だ……お前の友人は。私の元に付き働けばお前の将来を約束しよう千鶴……」
「……分かった。だけどせっかくのお誘いに私の負債をチャラに出来てない。今迄ごめんなさい彩菜……私達調子に乗りすぎた」
千鶴も楓と同じく土下座で謝った。
―――――ふっ、ジャパニーズ精神とやらか。菅原千鶴……こいつはいざとなれば信頼した者の為に身を投げ出せそうだな。欲しい逸材だ。
「許すよ♪。これからはWinWinの関係にしようね。宜しく千鶴……貴様には興味ないがな楓」
彼女の性格の変わりようにクラスは凍りついた。