あるペンギンは、地球防衛ジェンツー隊の隊員になることに憧れていた。コロニー内には人間と同じように数々の職業が存在するが、その中でもジェンツー隊は一際巨大な組織であり、危険な職業であった。しかしそのペンギンは、幼い頃から強い憧れを抱いていた。
「俺、将来はジェンツー隊の隊員になって、地球を守るんだ!」
そしてそのペンギンは成長して入隊できる年齢である、4歳になった。人間で言うと16歳程である。
「じゃあ母さん、行ってくるよ」
「兵衛左衛門、気をつけてね」
兵衛左衛門、と言われたペンギンは今日から地球防衛ジェンツー隊として入隊することになった。
巨大コロニーである「Gentooコロニー」の隣の施設がジェンツー隊の基地となっている。指定された集合場所である基地に入ってすぐの大広場には、兵衛左衛門と同じく4歳に達した多くの入隊希望者が整列していた。
「おい、すごい数だな」
兵衛左衛門は隊員に誘導され列に並ぶと、突然隣のペンギンに小声で話しかけられた。
「ああ、昨年の入隊希望者の倍近い人数みたいだし」
周りは少しピリついた雰囲気だっだので小声で会話していたが、少し和んだ気がした。そういえば名前を聞いていなかった。兵衛左衛門が隣のペンギンに名前を聞こうとすると___
「全員前を向け!!」
「___!!」
前方には台に立ち、グレーがかった色をしたペンギンが立っていた。
「私はジェンツー隊総隊長、アロイシウス・ジェンツーである。よろしく」
「「「よろしくお願いします!」」」
総隊長を名乗ったアロイシウスは周りが気圧されるような気迫を出していた。前情報ではアロイシウスは戦う立場というよりも、隊に司令を下す立場だと聞いた。さらに、名前に「ジェンツー」が付くのは、歴代総隊長に付けられる風習らしい。
「貴様らには早速だが、このスーツを着用してもらい、個々の戦闘能力を測らせてもらう!」
総隊長が見せたのは、手のひらサイズの小さな黒い細長いひし形の形をした物体だった。その部分を胸あたりに押し付けると、突然総隊長を黒い物質が包み込み、変形し、身長180cm程の人型へ変貌した。見た目は我々ペンギンと同じような配色をしているが、八頭身のスリムな体型で目の部分が白く光り、全体的に曲線ではなく少し角張ったような人型ロボットのようなイメージがあった。
「これから別室へ移動し、貴様らにも同じ物を配布し着用してもらう!それでは各2列ごとに前方の隊員に続け!」
続々と列が移動し、兵衛左衛門の列も前方の隊員に続いて行った。幸運にも先程兵衛左衛門に話しかけてきたペンギンの列も同じ隊員に続いて行き、何やら近未来感のある機械が並んでいる部屋へと連れていかれた。
後書き:できれば第八話まで読んでいただきたいので何卒…!