地球防衛ジェンツー隊   作:南極遭難組

11 / 14
第十一話:部屋紹介

「おーい!兵衛左衛門!さっき隊長と何してたんだ!?」

 

兵衛左衛門は自分の部屋に戻ろうと寮の廊下を歩いていると、エイダンが向こう側から廊下全体に響き渡るような大きな声で話しかけた。

 

「なんかアドバイスとか直々にいろいろ教えてもらったかなー」

 

「なんかあんまり説明する気無さそうだな...」

 

本当にただアドバイスとエネルギーについて教えてもらっただけなのだが、まだエネルギーの自覚が無いエイダンにはどうやって説明すればいいのかわからなかった。

 

「兵衛左衛門、やっと来たのね。」

 

さらに奥の方からエルダ、アイザック、レオもやってきた。

 

「夕食前だけどこれでB班全員揃ったことだし、みんなの部屋を見て回りましょ!」

 

「めっちゃおもしろそうだなそれ!」

 

「いいですね。みんながどんな趣味か気になりますし」

 

「じゃあまずは兵衛左衛門の部屋から回ろうじゃねえか!」

 

「俺から!?」

 

兵衛左衛門いきなり戻ってくるなり自分の部屋から回ることとなり少々困惑気味だった。

 

「じゃあ兵衛左衛門、早速鍵開けてちょうだい!」

 

「躊躇無さすぎだろ...」

 

実はほとんどの隊員は入隊前に寮への引越しを済ませており、B班のメンバーも例外ではなかった。

 

「それではオープン!」

 

随分と乗り気なエルダの掛け声と同時に兵衛左衛門が扉を開けた。部屋の中は白を基調に一通りの家具、家電が置いてありなんとも普通な感じのように見えたが___

 

「ん?あのポスターとか貼ってあるのは何?」

 

エルダはポスターや服が額縁に飾られている場所を指さした。

 

「ん?ああ、あれは『TWO OF ROCK』っていうバントのグッズだよ。俺大ファンでさぁ、よくライブとかに行ってるんだよね。服はショップで買ったものだけど、あのポスターは抽選で当たったメンバー全員の直筆サイン入りだよ」

 

「直筆サイン入り!?めちゃくちゃすごいじゃねえか!」

 

「TWO OF ROCK」の直筆サイン入りポスターということにエイダンを含めメンバー全員が驚きが止まらなかった。エイダンはファンとまではいかなくとも大人気バンドということは知っていたため、ポスターはかなりの倍率だろうと考えていた。

 

「じゃあ次はエイダンね!」

 

兵衛左衛門の部屋を出てエイダンの部屋へと向かった。エイダンは鍵を開けて扉を開けた。

 

「すげえ漫画多いな...」

 

エイダンの部屋には棚にいっぱいの漫画が入っており、さらに隣の棚にはフィギュアも飾られていた。

 

「特にお気に入りの作品がこの『ゾゾの奇怪な探検』でさあ!3章のボスの『ZEO(ゼオ)』ってキャラがめちゃくちゃ好きなんだよね!ナイフを使った攻撃をするから、いつか再現できるといいなー!」

 

目を輝かせながらそう言うとエイダンは飾られているZEOのフィギュアを手に取った。

エルダは「ゾゾの奇怪な探検」の漫画を1冊手に取り、ページをパラパラとめくった。

 

「へぇー、結構独特な絵のタッチしてるのね。セリフの言い回しも作者の世界が全開って感じするし」

 

「その漫画結構独特な世界観もしてるから結構コアなファンが多いらしいぞ」

 

「この漫画、結構おもしろそうだな!金に余裕がありゃ今度大人買いしてみるか!」

 

「なんなら今ある漫画全部貸してやるよ!」

 

「マジか!」と言ったアイザックに対して、エイダンはお互いに大きく握手をした。

 

「次はアイザックの部屋!」

 

エルダの掛け声でアイザックの部屋へと向かい、アイザックは鍵と扉を開けた。

 

「ここがアイザックの部屋...なにこれハムスター!?かわいい〜〜!!」

 

エルダは視界に入ったハムスターに気付き、すぐさまその場に駆け寄った。

 

「アイザックさん、見た目と声に反して意外ですね」

 

「レオ、なんか言ったか?」

 

アイザックの返答にレオは「いえ、なにも」と返し、目を逸らした。

 

「あとこれは...筋トレの器具か?」

 

兵衛左衛門は部屋の奥にあったダンベルや懸垂をするためと思われる器具に目を付けた。

 

「オレは筋トレも趣味でな。これ以外にもよくジムに通って鍛えてるんだ」

 

アイザックは羽毛に隠れて見えない筋肉を動かして、兵衛左衛門はアイザックの筋肉に触れた。

 

「すげえ、羽毛越しでもカッチカチってわかる!」

 

「アイザックって他にもいろいろあるし、結構多趣味なのね」

 

「そいつぁよく言われるな!オレはいろんなことをするのが好きだからな」

 

エルダの「それ、答えになってる...?」に対してアイザックは豪快に笑った。

アイザックの部屋から出た一同は、レオの部屋へと向かった。

 

「次はレオの部屋ね!」

 

「僕の番ですか...」

 

そう言うとレオは鍵と扉を開け、一同は中へ入っていった。

 

「すごい本の量ね...!」

 

エイダンとは比較にならない本の量にエルダは手を口に当てて驚いた。

 

「元々本を読むのが好きなので実家から持っていけるだけ持ってきました。あと最近買ったのはこれとか...」

 

そう言ってレオは本棚から1冊本を取り出した。

 

「戦術についての本...?真面目だなー」

 

他にも生活に必要な術を身につける本や、いろいろな雑学の本などに兵衛左衛門は関心を寄せた。

 

「あとはこれは弓か?」

 

エイダンは壁に立てかけてある弓に注目した。

 

「はい。元々弓道をやっていたので、それも持ってきました」

 

レオは少し誇らしげに説明をした。一通りレオの部屋の探検も終わり__

 

「じゃあ最後はエルダの部屋なんじゃねえか?」

 

アイザックの発言に「わ、私の部屋!?」とエルダは慌てた様子だった。

 

「人の部屋は率先して見たがっていたのにまさか自分の部屋だけ見せないのか〜??」

 

追い討ちした兵衛左衛門を含め一同がエルダに詰め寄り、エルダは「しょ、しょうがないわね...」と言い、

 

「レディーの部屋なんだから、今回だけよ!」

 

と、少し頬を赤らめた。

鍵と扉を開けて入ると、そこには___

 

「す、すごいお嬢様って感じだな...」

 

視界に映ったのは一つ一つの家具がかなり金額がかかってそうな高級な家具ばかりであった。

 

「実家から持ってきた物もあるけど、お父さんが入隊祝いで結構買ってくれたの」

 

「さすがお父さんが飛行部隊隊長ってことだけはあるなー!」

 

エイダンは中々見ない高級な家具に目を光らせていた。

 

「はい!もう終わり!食堂で夕食にしましょ!」

 

恥ずかしそうに一同を無理やり部屋から出して、食堂へと向かわせた。

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。