地球防衛ジェンツー隊   作:南極遭難組

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第十三話:新たなる侵略者

ジェンツー隊が使用している警備システムは隕石が地球に飛来してくる時や、太陽系に何者かの宇宙船が侵入してきたと同時にその宇宙船が敵意を持って侵入してきた事まで自動的に探知することが出来る。そのシステムの管理は主に飛行部隊が担っている。

エルダの父親であり、飛行部隊隊長であるイーサンは警備システムを管理するフロアの様子を見に来ていた。

 

「イーサン隊長、お疲れ様です」

 

「ああ、お疲れ。どうだ、今日の太陽系の様子は」

 

「はい。今日も特に目立った様子は...いえ、1つ妙な事が」

 

「妙なことだと?」

 

隊員の報告に疑問を抱きながらその隊員の持ち場へと着いていき、一通りの操作が行われると、前方の巨大スクリーンに映し出された。

 

「これは...隕石か?いや、何かおかしい気が___」

 

「私達も最初は隕石だと思いました。しかし、明らかに隕石にしては光沢があり、解析を行いました」

 

「結果は?」

 

「人工物ということが判明しました。さらに解析を進めていくと、地球の事を監視しているということも判明しました」

 

「地球を監視している...?今まで侵略してきた宇宙人共はわざわざ太陽系内に監視をするための人工衛星なんて発見された事例は無い...。今人工衛星がある場所を映せるか?」

 

「了解しました」

 

隊員は操作を行ってリアルタイムで目的の人工衛星を映した。

 

「これが先程の...」

 

星を侵略する際、侵略する星の偵察の為にわざわざ人工衛星など送らない。大体の事は自陣の星で事が済むことであり、それなりの文明であれば人工衛星などすぐにバレてしまうからである。もし侵略をするつもりであるのなら、なぜすぐにバレてしまう人工衛星が存在するのかにイーサンは猛烈な違和感を抱いていた。

 

「____ッ!?」

 

突然警報が鳴り響き、敵意をもった宇宙船が太陽系内に侵入したとの報告が入った。

 

「先程の人工衛星と何か関係があるのでしょうか...?」

 

「わからん!戦闘機に搭乗予定の者は早急に出動の準備をせよ!」

 

「了解!」

 

* * *

 

時は事が起きる数時間前へと遡る___

 

「これが今回侵略する地球という星ですか、ボス」

 

ボス、と呼ばれた人物は地球の映った画像スクリーンから声のする後方へと振り向く。

 

「ああ、そうだ。ここまで美しく見える星は中々ない。さらに調査の結果、地球人は70億を超える人数が暮らしている様だし、征服すればかなりの労働力を得られる」

 

笑みを浮かべながら話した「ボス」と呼ばれる人物を含めた種族は全身が白く、さらには頭髪までも真っ白な種族であった。また、「ボス」と呼ばれる人物やその部下と思われる長髪の人物は白を基調とした戦闘用のスーツを身につけていた。

 

「しかしボス、地球には厄介な相手がいるとのことですが」

 

「知っている。なんでも、地球に暮らす『ペンギン』と呼ばれる種族が地球を守っているみたいだな。さらにその中のボスと思われる人物が規格外の強さを持っているらしいじゃないか」

 

「そのようですね。しかしボスの顔を見ると、何やら策がありそうに見えますが」

 

「気が付いたか。実は部下にこんなものを作らせていてね」

 

「___?」

 

「ボス」と呼ばれる人物は部下にあるものを渡した。

 

「これは一体...」

 

それは黄緑色をし、金属のような光沢のある「玉」だった。

 

「どうやら奴らは専用のスーツを着用して戦うらしい。だがその機能をシャットダウンさせてしまう程の強力なプラズマを発生させる装置を作らせたんだ。完全が直前になってしまったから1個しかないがね」

 

「つまり、これを使って奴らのボスの力を封じるという訳ですか...!」

 

「その通りだ。1個だけだがそれでも奴らの最高戦力を封じられてしまったら奴らの勝機は完全に絶たれると言っていいだろう。何せお前がいるんだからね」

 

「ありがたきお言葉」

 

「奴らの最高戦力を封印するのもお前に任せるよ。ゼージル」

 

「御意」

 

ゼージル、と呼ばれた人物は「ボス」に向かい、片膝をついて頭を垂れた。

 

* * *

 

場所は変わり、舞台は対人戦闘部隊へと移る。

兵衛左衛門達はすぐに出動準備にかかり、スーツを装着してジェンツー隊の母船が格納されている第1格納庫へと向かった。全員が揃うと隊長であるルイスは隊員に今回の件について説明を行った。

 

「今回の防衛戦は地球を監視している人工衛星が発見されたとの情報が入った。もしかしたら我々の手の内が漏れているかもしれない。いつもの防衛戦よりも油断せずに討伐にかかれ!」

 

「「「了解!」」」

 

「それでは各分隊長に続いて母船に乗り込み、母船に格納された指定された戦闘機に乗り込め!」

 

隊長の指示に従って町1つが入りそうな程の巨大な母船へと兵衛左衛門達は乗り込んだ。

 

「前回の時は俺達だけ別の場所で集合したから実感湧かなかったけど、対人戦闘部隊総員含めると数千人を超えるし、このサイズの母船を使うのも納得がいくな...」

 

対人戦闘部隊や飛行部隊、隊員のサポートを務める専用部隊が母船に乗り込み、総隊長の指示で出動を開始した。

地球と火星の軌道の中間の位置で停止し、対人戦闘部隊を載せた数々の大型戦闘機が出動、敵陣の母船と思われる宇宙船の上空で対人戦闘部隊の隊員達は一斉に飛び降りた。

瞬時に陣形を組み、同時に敵船から対人戦闘部隊よりも見た限り多くの敵が現れた。

ルイスは自陣の陣形が整った事を確認し、出陣の合図を下した。

 

「総員___突撃ーッ!」

 

雄叫びを上げながら両陣がぶつかり合い、第35期生達の初陣とは比べ物にならない程規模の大きい防衛戦が始まった。

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