地球防衛ジェンツー隊   作:南極遭難組

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第八話:規格外

副隊長のガンナーに第35期生が着いて行くと、一番の激戦区である隣の宇宙船へと移った。周りを見渡すとジェンツー隊の方がかなり優勢でほとんど一方的に見え、兵衛左衛門は隊長の出る幕は無さそうな程勝ち筋が見えていた。しかし___

 

「奥の方で、他の敵兵とは比べ物にならないほど強い奴がいるな...」

 

スーツの能力の1つとして、相手の総戦闘能力を数値化して見ることが出来る能力がある。それは単純なパワーだけでなく、戦闘のセンスなど総合的に評価し数値化することが出来る。今回の防衛戦で第35期生と当たった敵兵の総戦闘能力は5000、強くても1万程であり、激戦区で戦っている敵兵は強くても2、3万程だった。しかし、敵大将と見られる敵の総戦闘能力は__20万を超えていた。

 

「激戦区で戦っている隊員の総戦闘能力は平均で5万くらい?一般の敵兵なら戦場を見た通りなんともないけど、あいつはGentoo Risingを使ってもかなり厳しいぞ...」

 

Gentoo Risingは一時的に総戦闘能力を2倍に上げるスーツの能力の1つだが、その負荷にどれだけ耐えられるかによって持続時間が変わる。第35期生は現在使っても1日2、3分程しか使えない。

 

「それを悠々と超えてくるのが隊長だ。」

 

「副隊長...」

 

副隊長がそう言うなら間違いない、と思っていたその時、ついに戦場で隊長が動き出した。

 

「ついに隊長のお出ましか!こいつぁ楽しみだな!」

 

隊長の登場に興奮するアイザックだったが、兵衛左衛門は隊長の総戦闘能力を測った。

 

「よ...40万!?」

 

敵大将の倍ある数値に、兵衛左衛門を含み周りの隊員は驚愕した。流石歴代最強の隊長と言われるだけのことはあった。

 

「...?よく見たら隊長、何も武器を持っていないじゃない。まさか素手で戦うわけ?」

 

「正確には隊長にも武器はある。あのグローブだ。」

 

手に何も持っていない隊長を見て疑問に思ったエルダだったが、副隊長は隊長が両腕に身につけている、肘近くまである少し淡い赤色に光っているグローブを指した。

 

「隊長は拳で戦うのか?すごいな!」

 

「これから始まる戦いをよく見てみろ。隊長の武器は拳だけでは無い。」

 

「...?」

 

副隊長の発言に疑問に思ったエイダンだったが、副隊長の指示通りに戦場に目を向けた。隊長と敵大将は目の前で対峙しており、睨み合っていた。敵大将はどの敵兵よりもかなり大きい体格をしていたが、隊長もそれに負けぬ程の絶大な気迫を放っていた。

 

「へぇー、お前が敵の大将ねぇ...」

 

「フン、オレの敵ではないナ。すぐに勝負をつけてやル。」

 

「それはこっちのセリフかな___ッ!」

 

その瞬間お互いの立っていた地面が爆せ、敵大将の拳が届く前に隊長の拳が相手の溝落ちに深く入り、衝撃波と共に宇宙船の壁へと吹っ飛んで叩きつけられた。

 

「ガッ...この程度で俺を倒せるとでモ__ッ!?」

 

「何言ってんのかわかんねぇなぁ!」

 

まるで敵大将の発言を妨げるように寸前で隊長は顎を拳で突き上げ、一瞬にして宇宙船の上空まで吹っ飛んだ。しかし敵大将はすぐに下を向き、咆哮を上げながら口を開きエネルギー砲を放出した。が、隊長もすぐさま右手からエネルギー砲を放出し、そのまま敵大将は押し込まれて隊長のエネルギー砲に飲み込まれた。

 

「やっぱり、大したことは無かったみたいだな」

 

「誰ガ...大したことないだト...」

 

煙から姿を現したのは深手を負い、全身から血を吹き出した敵大将の姿だった。

 

「そんなボロボロの姿で言われても、なんの説得力も無いな。いい加減諦めろ」

 

すると隊長の体が赤色の無数の線が浮き出し、赤色スパークを纏った。

 

「Gentoo Rising」

 

「...!?」

 

「あれが隊長のGentoo Rising...総戦闘能力80万!?」

 

あまりにも規格外の数値と同時に、さらに数値を大きく超えたような実力を見せられ第35期生の隊員は言葉が出なかった。

 

「格の違いってのを見せてやる」

 

「その程度の変化で何ガ__ッ!?」

 

一瞬の内に無数の打撃が叩き込まれ、敵大将は一瞬何をされたのか理解出来ず、血反吐を吐いた時にようやく自分が殴られたのだと気付いた。

 

「さっきの威勢はどうした!!」

 

「ガッ...」

 

為す術なく殴られ続ける敵大将は反撃をする隙さえも与えられなかった。そのままさらに打ち上げられ、隊長が手のひらを同じ面に向かって斜めに突き出し、宇宙船を丸々包み込むほどの巨大なエネルギー砲を放ち、跡形もなく敵大将を消し去った。

 

「まるで...アニメを見てるみたいだな...」

 

「ああ...あまりにも規格外すぎる...」

 

兵衛左衛門とエイダンを含め、第35期生の隊員はあまりの規格外っぷりに絶句するしか無かった。

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