レイナとマキナは別件での用事があるとの事で護衛にICEY、マイ、セイバーを連れ何処かへ行った中、乃亜はジュリウス、ウリエル、ガブリエルと共に東京の街を散策していた。
「ウリエル、ここの団子気に入ったのか?」
そう言う乃亜が来ていたのは浅草の老舗和菓子店。乃亜がウリエル、イチゴ、カサネと共に以前来た事のある店だ。
「ええ、美味しくてね」
ウリエルはそう言いながらみたらし団子を頬張る。その上皆の分としてビニール袋に大量に買っている。
「だからってそんなに買うのか?」
「皆にも食べてもらいたいじゃない?」
そんなウリエルの言葉に乃亜は小さく笑うが、甘い物ばかりというのも身体に悪い為少しからかう事にした。
「そんなに食べると太るぞ?」
乃亜がそう言うとウリエルはジト目を向ける。
「・・・何よ、女の子にそういう事言う?」
「冗談だよ」
「・・・なら良いけど」
ウリエルはそう言いながら再び団子を頬張る。そんな彼女を見て乃亜は小さく笑った。
ガブリエルの方を向いてみると彼女もあん団子を幸せそうに頬張っている。
「ガブリエル、美味しいか?」
「はい!凄く美味しいです!」
ガブリエルは満面の笑みを浮かべながら答える。
「・・・さて、そろそろ行くか」
乃亜は小さく呟くと歩き出す。そんな彼を見てウリエルが首を傾げた。
「あれ?もう行くの?」
「あぁ、まだ行きたい所もあるしな」
「そう、わかったわ」
ウリエルはそう言うとガブリエルに視線を向ける。彼女も小さく頷くと乃亜の後について行った。その様子を見ていたジュリウスは軽く苦笑いつつし肩をすくめながら呟いた。
「これじゃ、まるで引率の先生だな・・・」
「ん?何か言った?」
ジュリウスの呟きが聞こえたのか、彼の前に立つ乃亜が首を傾げる。
「いや、何でもない」
ジュリウスはそう言うと再び歩き出した。
その頃、レイナ達の姿はコンビナートにあった。
「オーライ、オーライ!」
誘導員の指示に従い運搬船が港に接舷する。運搬船の船籍は乃亜達の活動拠点があるアメリカ。
船が接舷すると後部のランプウェイが掛けられ船から1台の車が出てくる、それも往年の名車だ。
1968年式フォード・マスタング ファストバック
アメリカにて乃亜達が壊滅させたマフィア“ロックフェラー・ファミリー”から手に入れた物で、今日海運で港に到着する予定になっていたのだ。
「やっと来た・・・」
そう呟くレイナの隣にはマキナとマイの姿。マキナはレイナの呟きに答えるように口を開く。
「長かったね~」
「・・・うん」
マイの言葉にレイナは小さく頷く。だが届くのはマスタングだけではなく他に2台、ここで降ろされる予定だ。
ファミリーから手に入れた車は全部で5台だが全てを持ち込む必要は無いと判断し今は貸し倉庫に入っている。それにもし追加で必要になれば日本国内でも車は調達可能だ。
「もうひと頑張りだね」
「うん」
マキナはレイナにそう言いレイナはそれに頷く。
やがて他の3台も船から降ろされ、それらが車載トレーラーに載せられていく。後は必要な手続きを終えるだけだ。
「これでよし・・・」
レイナは手続きを終えて小さく息を吐く。そんな彼女にマイが話しかける。
「お疲れ様、後は帰るだけだね」
「・・・うん」
2人は顔を見合わせると笑みを浮かべる。マキナ達もトレーラーの固定作業が終わったようで手を振っている。
「それじゃレイナ、行こっか?」
「・・・うん」
2人は顔を見合わせると頷き合う。そして彼女達の元へ向かいトレーラーに乗り込むと彼女達はコンビナートを後にした。
その頃、東京を散策中の乃亜達は今度は墨田区に足を運んでいた。
「ノアさん、次は何処へ?」
隣を歩くガブリエルが尋ねる。すると乃亜は歩きながら答えた。
「そうだな・・・とりあえず適当に歩いて、気になる店があればそこに入ろうか」
「わかりました!」
ガブリエルは元気よく返事をすると乃亜の隣を歩く。そして乃亜はそんなガブリエルを見て小さく笑う。
「?」
そんな乃亜の様子を見たガブリエルが首を傾げると、彼は笑いながら言う。
「いや、何でもない」
そう言うと再び歩き出す。ガブリエルも首を傾げながらそれに続いた。
それからしばらく歩いた後、ある店の前で立ち止まると乃亜は言った。
「ここか・・・」
「はい?」
ガブリエルは不思議そうに乃亜の方を見る。そんな視線を気にも留めず、彼はその店の扉を開けた。
「いらっしゃっせー!」
赤い着物を着た店員の元気な声が店内に響く。それを聞くと乃亜は声を上げた女性店員に右手を上げ挨拶する。
「よう、錦木」
「え?ノアさん?」
ガブリエルが驚いた表情を浮かべている所を他所にその女性店員、錦木 千束は乃亜を見ると満面の笑みを浮かべると乃亜の元へ駆け寄ってきた。
そう、2人が入った店は乃亜が先日千束から紹介された店“喫茶リコリコ”だったのだ。
「神無月君!来てくれたんだ!」
「あぁ、ちょっと近くに来たんでな」
乃亜はそう言いながら店内を見渡しつつ乃亜は千束に注文をする。
「とりあえず、コーヒーでも貰おうかな」
「うん、待ってて!」
千束は元気よく返事をするとコーヒーを用意し始める。すると乃亜の隣にいたガブリエルが周囲に聞こえないよう小声で口を開いた。
「ノアさん、どういう事ですか?」
ガブリエルの問いに乃亜は答える。
「錦木 千束さんって昨日話してたDAの赤服ですよね?ノアさんは狙われててもおかしくないんですよ?」
ガブリエルの心配ももっともだが乃亜は首を軽く横に振ると、これまた周囲に聞こえないようガブリエルに耳打ちする。
「レイナの調べだとDAは非公式の組織らしい、そんな組織の人間が一目に付く喫茶店で銃をぶっ放すと思うか?」
乃亜の言葉にガブリエルは小さく唸ると納得したように頷く。その様子を見た乃亜は彼女にだけ聞こえる声で言う。
「それに錦木は悪い奴じゃない、俺はそう思うよ」
「・・・わかりました」
乃亜の言葉にガブリエルは渋々といった感じで納得し頷くと再び店内へ視線を移す。
乃亜の方はというと空いている席を探し、丁度カウンター席に座っているスーツ姿の男性の左側が2席空いていたのでそこに座らせてもらう事に。
「隣、座っても?」
「ああ、構わないよ」
「ありがとうございます」
乃亜は男性に礼を言うと席につき、少しスマホを弄っていると千束がコーヒーを持ってやってきた。
「はい、おまちどうさま!」
「ありがとう」
乃亜はお礼を言うと早速コーヒーを口に含む。
「うん、美味いな」
乃亜が満足そうに言うと千束も嬉しそうに笑う。そして彼女はガブリエルの隣に座り何やらニヤニヤしながら言った。
「神無月君、可愛い女の子連れとは羨ましいですな~」
「は?何言ってんだ?」
乃亜が首を傾げると千束も首を傾げた。そして彼女は再び口を開く。
「だってその子、神無月君の彼女でしょ?」
「・・・は!?」
突然の爆弾発言に乃亜は思わず声を上げる。するとガブリエルが顔を真っ赤にしながら慌てた様子で口を開いた。
「ち、違いますよ!?私は別にそんな・・・」
そんな2人の様子を見て千束はニヤニヤする。そんな彼女の態度に乃亜は小さくため息を吐くとコーヒーを口に含んだ。
(・・・まぁいいか)
すると乃亜が座るカウンター席にケーキが置かれる。
コーヒー以外に注文した記憶の無い乃亜は顔を見上げると、そこには千束が来ている着物に似ている着物を着た壮年の黒人男性がいた。着物はどうやら店の制服らしい。
「あの、注文してないんですけど・・・?」
「私からの気持ちだ、千束が騒がしくてすまないな」
「いえ、お構いなく・・・」
乃亜が苦笑しながら言うと壮年の黒人男性は小さく笑いながら小さく頷く。そしてそのまま千束に話しかけた。
「おい千束、あまりお客様を困らせるんじゃないぞ?」
「はーい・・・」
千束は頭をかきながら返事をすると店の奥に引っ込んだ。
「まったく・・・すまないな」
「いえ、気にしてませんから・・・」
乃亜は苦笑しながら言うと壮年の黒人男性は小さく笑う。そして彼はカウンターに両手をつくと口を開いた。
「私は店長のミカという、君は?」
「・・・神無月 乃亜です」
2人が自己紹介を終えるとコーヒーを飲む乃亜を見ながら口を開く。
「千束から聞いたよ、昨日彼女のスマホを拾ってくれたんだってな?」
「ええ、まぁ・・・」
乃亜は小さく頷く。すると彼は微笑みながら言った。
「ありがとう、あの娘はどうも危なっかしい所があってね」
「・・・みたいですね」
乃亜が苦笑しながら言うと彼も小さく笑う。そして再び口を開いた。
「これからも千束と仲良くしてやってくれると助かるよ」
「・・・善処します」
2人の会話が終わった所でミカは再び作業に戻る。移動の際に右手に杖を持っていた事から下半身に何かしらのハンデを抱えているのだろうか?
乃亜はそんな事を考えながらコーヒーを口に含む。
次は店長のミカから気持ちとして出されたケーキを食べてみようかとフォークを手にした時だ。
「何でイイ男はいつもいつも・・・」
スーツの男性が席を立った事で男性の右側にいた緑色の着物を着た女性が湯呑に酒を注ぎながら涙を流している。
「えっと・・・」
乃亜はそんな彼女を見ながら小さく呟き、流石にいたたまれなくなったのか声を掛ける事に。
「あの、大丈夫ですか・・・?」
「あッ、神無月君今声掛けたら・・・」
「え?」
千束の言葉に乃亜は首を傾げると、緑色の着物を着た女性が突然立ち上がり振り返ると乃亜に飛び掛かりながら涙目で言った。
「慰めるくらいなら私と結婚してぇぇぇッ!!!」
「うおぉッ!?」
乃亜は驚きの声を上げ何とか彼女を避けるが女性は乃亜を追い回し恐怖を感じた乃亜は店の2階席へ逃走、しかし女性はそれをひたすら追い回す。
「待てェェェェェッ!!逃がさぁぁぁぁぁぁんッ!!!」
「待て待て待て待て!?この人おかしいぞ!?」
2階から飛び降りた乃亜を同じように2階から飛び降りて追う女性。1階へ飛び降りてきた所を千束が羽交い絞めする。
「ちょいちょいちょいミズキ!ダメだって神無月君が困ってるでしょ!?」
「放せぇッ!折角のチャンスなのよぉぉぉッ!!」
「いや何のチャンスだよ!?」
千束とミズキが言い争いをしている中、乃亜はガブリエルに支えられながら立ち上がった。そして彼はため息を吐きながら言う。
「・・・とりあえず、コーヒーでも飲むか」
「そ、そうですね・・・」
2人は苦笑いを浮かべると席に戻った。
すると騒ぎを聞きつけたのか、店の奥から千束とは別の少女が現れる。
長い黒髪をサイドで縛ったツインテールに纏めており、色こそ青と千束とは違うがデザインが似ている着物を着ている事からここの従業員である事が伺える。
「ミズキさん、千束さん、何をしてるんですか?」
「たきな!この酔っ払い止めるの手伝って!!」
「酔っ払いじゃありません!私はまだ酔ってません!!」
千束の言葉にミズキは反論する。しかしたきなと呼ばれた少女はため息を吐くと乃亜に視線を向け頭を下げた。
「申し訳ありません、うちの従業員が迷惑を」
「・・・いや、気にしないでくれ」
乃亜は小さく首を横に振るとコーヒーを飲む。
「そこまでにしないかミズキ、お前まで彼を困らせるな」
「だってぇ・・・」
店の厨房から出てきたミカに言われミズキは渋々といった様子で千束から離れる。そして彼女はたきなと何やら会話を始めた。
そんな様子を見ながら乃亜は小さく息を吐くと再びコーヒーを口に含もうとしたが、既にカップは空だった。
「すいません、コーヒーのおかわりお願いできますか?」
「ああ、わかった」
ミカは小さく頷くと再びコーヒーの準備を始める。乃亜はそんな彼を見ながら口を開いた。
「・・・良い店ですね」
「そう言ってもらえると嬉しいよ」
2人の会話に千束が割り込んでくる。彼女はニコニコしながら言った。
「当然でしょ?なんたってこのウルトラスーパーデラックスキューティ看板娘の千束ちゃんが働いてるお店ですから!」
「自分で言ってちゃ世話ないだろ」
乃亜は苦笑しながらツッコミを入れると千束は頬を膨らませる。
「ぶー、いいじゃん別に」
そんなやり取りをしているとミカが乃亜の前にコーヒーを置いた。そして彼は小さく笑うと言った。
「これからも千束をよろしく頼むよ」
「・・・善処します」
乃亜は苦笑しながら言うとコーヒーを一口飲む。そんな彼に立ち直った千束がたきなの両肩に手を置くとたきなを乃亜の正面に立たせる。
「ほら、たきなも神無月君に自己紹介しなきゃ!」
「・・・井ノ上 たきなと申します」
「あ、ああ・・・」
2人は互いに自己紹介をすると千束は乃亜の隣に座り、たきなはそのまま店の奥へ引っ込む。そして乃亜は千束に尋ねた。
「なぁ、あのミズキって人・・・酒飲んでたよな?それも営業時間中に」
「うん、気にしないでいいよ?いつもの事だし」
「・・・そうなのか?」
乃亜は小さく首を傾げるとコーヒーを飲む。そんな2人の会話を微笑まし気に聞きながらミカは再び作業に戻った。
それから乃亜と千束は他愛のない話で盛り上がったり、時折ガブリエルが話に混ざったりとしている内に時間は過ぎていく。
他をぶらついていたジュリウスからメールで野暮用が済んだ為合流しようとの連絡があり乃亜はカップに残ったコーヒーを飲み干すと代金を置き席を立ちあがる。
「神無月君、もう行っちゃうの?」
「・・・ああ」
千束の言葉に乃亜は小さく頷く。すると彼女は少し残念そうな表情を浮かべた。そんな彼女に彼は言う。
「また来るよ・・・友達も誘ってな」
「・・・!約束だよ!?」
千束は満面の笑みを浮かべながら返事をすると、ガブリエルと共に店を出ようとする乃亜に向かって言った。
「待ってるからね!」
千束その言葉に小さく頷くと2人は店を出た。
「な?大丈夫だったろ?」
「・・・そうですね」
2人はそう会話しながら喫茶店リコリコを後にし、ジュリウスとの合流場所である錦糸町駅前の広場へ向かう。
ED:トリカゴ/戸松 遥、市ノ瀬 加那、山下 七海、早見 沙織、石上 静香
Crossover Database
ジュリウス・ヴィスコンティ/【
ミア・カルンシュタイン/【
カサネ・ランドール/【
天翔 優利/【出会って5秒でバトル】
ゼロツー[Code:002]/【ダーリン・イン・ザ・フランキス】
イチゴ[Code:015]/【ダーリン・イン・ザ・フランキス】
マキナ・中島/【マクロス
レイナ・プラウラー/【マクロス
ウリエル/【モンスターストライク】
ガブリエル/【モンスターストライク】
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