翌日、乃亜はジュリウスとウリエルに連れられて世田谷区の玉堤へ来ていた。
「で?ここに何の用が?」
「もう少し待っててくれ、この辺のはずだが・・・」
乃亜の問いにジュリウスはそう答えつつスマホで何かを調べている。
「・・・あった、ここだ」
「ここは?」
ジュリウスの言葉に乃亜が聞く。目の前にあったのはヨーロピアン・モダンテイストの2階建て一軒家だ。
「俺とウリエルで見つけた、新しいセーフハウスだ」
「セーフハウス?」
ジュリウスの言葉に乃亜は首を傾げる。するとウリエルがそれに答えた。
「ええ、今ある隠れ家じゃ東京から離れてるから何かと不便かと思って」
「いや、探してくれたのはありがたいけど・・・今あるアジトじゃ不満か?」
乃亜はそう聞くが、ジュリウスとウリエルは首を横に振って否定する。
「いや、不満がある訳じゃないんだが・・・」
2人の反応に乃亜はさらに首を傾げる。するとジュリウスは言った。
「万一、今俺達が使っている隠れ家がDAに発見された場合は?」
「ああ、確かに」
ジュリウスの言葉に乃亜は納得する。確かに隠れ家がDAに発見された場合、もし自分達がその隠れ家を使えなくなった場合はまた別のセーフハウスを見つけなければならないのだ。
「・・・なるほどな」
「ええ、だから新しい拠点が必要になるかもと思ってね・・・まあまだ使えるかどうかは分からないけど」
ウリエルの言葉に乃亜は小さく頷くと言った。
「分かったよ、とりあえず行ってみよう」
そして3人はその家に足を踏み入れた。
「・・・」
乃亜は家の中を歩きながら周囲を見回した。リビング、キッチン、バスルームにトイレ・・・どこも綺麗に掃除されている。
「中は綺麗だな」
乃亜が言うとジュリウスとウリエルも同意した。
「ああ、これならすぐに使えそうだ」
「そうね、掃除もされてるし・・・」
ウリエルの言葉に乃亜は頷く。そしてリビングに置いてあるソファーに腰掛けた。
「・・・」
ソファーの感触を確かめるように何度も座り直す乃亜を見てジュリウスが笑う。するとそれに気づいた乃亜が言った。
「何だよ?」
その問いにジュリウスは微笑みながら答える。
「いや、まるで新しい玩具を貰った子供のようだなと思ってな」
そんなジュリウスの言葉に乃亜はため息を吐くと言った。
「別にいいだろ?、こんないい家なんて初めてだし」
乃亜がそう言うのも無理はない。今彼がいるのは東京都の世田谷区玉堤にある2階建ての一軒家である。リビングにキッチン、バスルームとトイレはもちろんの事、2階には寝室が4つにバルコニーまである。
「でもこのセーフハウス、本当に使っていいのか?」
乃亜の言葉にジュリウスとウリエルは頷く。
「ああ、構わないぞ」
「ええ、遠慮しないで自由に使ってね」
2人の言葉に乃亜は小さく頭を下げると言った。
「ありがとう・・・じゃあお言葉に甘えさせてもらうよ」
3人はそう言うとリビングを出て玄関へ向かう。そしてそのまま外へ出ると乃亜が言った。
「それじゃ戻ろうか」
「ああ、そうだな」
「そうね」
ジュリウスが答えるとウリエルも同意し、3人は隠れ家に戻る事にした。
それから1週間程経った日の事、乃亜は今日も隠れ家にて皆の小腹を満たせる菓子作りを暇つぶしに行っている。家事が暇つぶしとは如何なものかと自分でも思うが、他にやる事がないのだから仕方がない。
ちなみに今日の菓子はクッキーだ。乃亜はオーブンから取り出したクッキーを皿に載せ、テーブルの上に置く。
「これでよしっと・・・」
出来上がったばかりのクッキーを見て満足げに頷く乃亜。するとそこへウリエルがやって来た。
「あら、美味しそうね」
そう言ってテーブルに置いてあった皿の上のクッキーを手に取ると口に入れる。そしてすぐに顔を綻ばせた。
「うん!とっても美味しいわ!」
そんな彼女の笑顔につられて乃亜も微笑む。するとウリエルが何かを思いついたかのように手を軽く叩く。
「せっかくだし皆でお茶にしましょう?ガブリエルが紅茶の茶葉を買ってきてくれたのよ」
「へぇ、それはいいな」
乃亜はウリエルの言葉に賛同する。そして2人はキッチンを出てリビングへと向かった。するとそこにはミアとガブリエルの姿があった。ガブリエルは茶葉を買ってきたからともかくとし、ミアはお茶に誘われたらしい。
「あら、来たわね」
2人がやって来たことに気づくとミアが言う。ガブリエルもそれに気づいて振り向いた。
「あ!ノアさん!」
そう言って駆け寄ってくるガブリエルの頭を乃亜は優しく撫でると言った。
「ありがとうな、ガブリエル」
その言葉にガブリエルは小さく首を振ると、乃亜の手を取りながら言う。
その仕草がまるで子供のようで可愛らしいと思った乃亜だったが、それは口には出さずに心の中だけに留めた。
集まった4人はそのまま茶会を開き楽しもうと思っていた所だ。
乃亜のスマホが着信を告げる振動を起こし、乃亜はポケットからスマホを取り出す。
そして画面を見てみると相手はジュリウスだった。乃亜は通話ボタンを押してスマホを耳に当てる。するとすぐにジュリウスの声が聞こえてきた。
《ノア、今どこにいる?》
その言葉に乃亜は首を傾げる。
「どこって・・・隠れ家だけど?」
乃亜がそう言うとジュリウスが言った。
《そうか、なら丁度良かった》
「え?どうかしたのか?」
乃亜の言葉にジュリウスは少し間を置いて言った。
《ああ、例の1000丁の銃の密輸の件に関わっていると思われる人物の隠れ家を発見した。お前の指揮が欲しい》
ジュリウスの言葉に乃亜は驚く。そして言った。
「分かった、すぐに向かう!」
乃亜はそう言って電話を切ると立ち上がった。
「ノア、どうしたの?」
するとそれに気づいたウリエルが声を掛ける。
その言葉に乃亜は言った。
「悪い、ちょっと用事ができたから行ってくる!」
そう言うや否や乃亜は玄関へと向かって走り出す。そんな後ろ姿を見ながらウリエル達はがっかりするように小さくため息を吐いたのだった。
数分後、乃亜がやってきたのは東京郊外にある解体工場。
この工場には今も使われている鉄道路線と繋がっており、補修用列車に偽装した列車がこの工場で積荷を降ろしてるらしい。
だが工場自体はくたびれて半ば廃墟のような状態になっている為怪しむ物も少ないが今回はそれが裏目に出た。半ば廃墟のような工場に何故補修用列車が入るのか追ってみた所ビンゴという訳だ。
乃亜は工場の裏口近くの駐車場に乗ってきた1968年式フォード・マスタング ファストバックを停める。すぐ隣にはジュリウス達が乗ってきた2020年式ダッジ・チャージャースキャットバックが停まっている。
乃亜はマスタングから降りるとホルスターに収まっているM627とP99を抜き周囲を警戒しながら先へ進む。
工場の倉庫脇を通り抜けると線路に出て、丁度その線路を超えた先にジュリウス達はいた。
乃亜はジュリウス達と合流し周囲を見回す。周囲に人影はない。
乃亜は腕を振って合図をし、ジュリウス、RO、ICEY、優利、マイの5人は移動を開始。
工場外周の見張りを静かに無力化したした6人は、音を立てないようゆっくりと工場内部へと侵入する。
「クソッタレ!廃車場が襲撃されたんだ、分からねぇのか!?次はここかもしれねぇって事だ!!」
そんな乃亜達の耳に入るのは男の怒号、恐らくこの工場の責任者だろう。
乃亜達はその声の主がいる方向へと移動し、そして物陰から様子を伺う。するとそこにはスキンヘッドの男が護衛と思われる5人の男を怒鳴りつけている。どうやらあのスキンヘッドの男がこの工場の責任者らしい。
男達は全員AK-102で武装しており、確認出来ただけでもスキンヘッドの男が怒鳴りつけている5人の他に工場内を巡回している数人の男達がいる。
スキンヘッドの男以外の男達は全員防弾チョッキを着ているが、スキンヘッドの男はその限りではない。
恐らく彼はこの工場の責任者でありながら武装していないのだろう。だからこそ護衛にAK-102を持たせて巡回させているのだ。
「何をボヤボヤしてやがる?お前等にカネを払ってやってるのは誰だ?俺だろ!?」
そう言ってスキンヘッドの男が護衛の一人を殴りつける。殴りつけられた護衛の男はそのまま床に倒れ、スキンヘッドの男は倒れた男に拳銃を向ける。
「分かってないようだな、忠誠心を試してやる、お前達を1列に並べて、1人1人目を聞いてやる」
スキンヘッドの男はそう言うと拳銃を護衛達に向ける。そして言った。
「もし答えが気に入らなければ即頭にズドンだ、分かったか?おい分かったのかよ!?」
そう言って拳銃を護衛の一人に向ける。
その時だった、乃亜が物陰からM627を発砲し怒号が聞こえる部屋のドア付近にある可燃物の入ったドラム缶に弾丸を撃ち込んだ。
可燃物の入ったドラム缶は轟音と共に爆発し、部屋のドア付近にある窓ガラスは全て吹き飛び、その破片が部屋にいた男達を襲う。
その爆発を合図に外で待機していたジュリウス達も突入し、瞬く間に護衛の男達を制圧していく。
最後に先程まで怒鳴り声が響いていた部屋に突入。
「おい、何だ貴様らは!?」
突入した乃亜達にスキンヘッドの男がそう叫ぶが、乃亜はM627をスキンヘッドの男に向け躊躇わず発砲。
スキンヘッドの男は頭部に銃弾を喰らい、そのまま倒れ絶命した。
乃亜はM627をホルスターに収めると、ジュリウス達に言う。
「これで全員か?」
その言葉にジュリウスは答えた。
「ああ、こいつで最後だ」
その言葉を聞くと乃亜は小さく息を吐くと改めて周囲を見回す。乃亜達の襲撃の後には護衛の男達の死体が工場のあちこちに転がっていた。
「OK、こいつの使ってたパソコンを回収して引き上げよう」
乃亜はスキンヘッドの男の死体を一瞥しながらそう言うとジュリウスも頷きパソコンを回収する為に工場の奥へと歩いて行く。そしてパソコンを回収し終えると、乃亜達は隠れ家へ戻ろうと工場を後にしようとする。
・・・するとそこで乃亜が突然足を止める。突然足が止まった事にマイはジュリウスの背中に顔をぶつける。
「ノア、どうかしたのか?」
ジュリウスの問いに乃亜は答える。
「・・・誰か来る」
その言葉にジュリウスと優利、そしてICEYは工場の入り口を見る。するとそこには6人の女子高生が立っていた。
ベージュの制服が3人、紺色の制服が2人、そして赤色の制服が1人。
その赤色の制服の女子高生はダーティブロンドの長髪をラベンダー色のリボンでポニーテールに纏め、リボンと同じような紫色の瞳。
「また会ったな」
その発言と共に赤い制服の女子高生、九条 若葉が乃亜達の前に立ちふさがる。
乃亜はM627を抜き、ジュリウス達もそれぞれ武器を構える。
そんな彼等を前に若葉も右手に持つM686プラスの銃口を向け、彼女の後ろに控える女子高生達はサプレッサー付きクリス・ヴェクターを乃亜達に向ける。
「お前は私の顔に2度も泥を塗った・・・」
若葉は乃亜を睨みつけると怒りの籠もった声で言う。
そしてそんな彼女達の後ろに控える女子高生達はクリス・ヴェクターを構えていつでも撃てるようにしている。
だが若葉はフッと僅かに笑みを浮かべるとM686 PLUS 3-5-7 マグナムシリーズの銃口を乃亜から外し、右手人差し指でトリガーガードを支えクルクルと回し、そして一瞬スカートを捲り上げ右太腿に装着されたレッグホルスターに仕舞う。
「司令や本部のリコリス達には悪いが、お前は私の獲物だ」
若葉はそう言うと後ろで控えている女子高生達に目配せし、
「お前達は下がっていろ」
と指示する。すると女子高生達は頷き、若葉は乃亜達に向き直る。
それを見た乃亜もジュリウス達に顔を向け告げる。
「皆は手を出すなよ」
乃亜の言葉にジュリウス達は頷く。
「配慮してもらった事には礼を言おう、これで邪魔する者はいない」
若葉はそう言うと再びスカートを少し捲り上げレッグホルスターからM686を抜くしかし今度は左太腿に装着されているホルスターからも抜いた為、若葉の持つM686は2丁だ。
それを出したと思いきやトリガーガードに人差し指をかけ再びクルクルと回し始める。しかも今度は単に回すだけでなく銃の側面と地面を平行にさせ横方向に回したり、右手に持つM686を左腕を交差させた状態で上を通過させたり、左手のM686を左レッグホルスターに戻し右手のM686をまるでジャグリングのように交差させた左腕の上を通したり手首のスナップで後ろ向きから真上に投げ再び右手でキャッチしたり、背中を投げて左手でキャッチしたりし、それを再び右手に持ち替え左ホルスターに収まるM686を左手で抜き再びクルクル回した後に2丁のM686の銃口を乃亜に向ける。
「14発だ」
若葉は乃亜に向かってそう言うと再び2丁のM686をクルクルと回し、今度は銃の側面と地面を平行にさせ横方向に回したりした後に2丁をレッグホルスターに納める。
ちなみにこの時、若葉の後ろにいた女子高生達はおぉ~と感嘆の声を漏らしながら拍手していた。
若葉の発言に乃亜達は一瞬眉を顰めるが、すぐにその意味を理解する。
14発というのはM686 PLUS2丁の合計装弾数である。同じ銃が2丁、シリンダーには1丁につき7発の357マグナム弾が装填されている。
「・・・いいか、今回は14発だ」
若葉はそう言うと両脚を僅かばかり広げて構え、2人の鋭い視線が交差する。
・・・そして2人の間に決闘開始を告げるかのように風が吹く。
「さぁ・・・来いッ!!」
2nd ED:花の塔/さユり
Crossover Database
ジュリウス・ヴィスコンティ/【
ミア・カルンシュタイン/【
カサネ・ランドール/【
天翔 優利/【出会って5秒でバトル】
ゼロツー[Code:002]/【ダーリン・イン・ザ・フランキス】
イチゴ[Code:015]/【ダーリン・イン・ザ・フランキス】
マキナ・中島/【マクロス
レイナ・プラウラー/【マクロス
ウリエル/【モンスターストライク】
ガブリエル/【モンスターストライク】
セイバー[沖田 総司]/【帝都聖杯奇譚
マイ=ナツメ/【
RO635/【ドールズフロントライン】
E-123 オメガ/【ソニック・ザ・ヘッジホッグ】
ドルフロコラボの報に注力してたとはいえ、間開きすぎだなコレ( ̄▽ ̄;)
まぁコレでやりたい事は出来たんでヨシッ!w