乃亜とジュリウス達、乃亜保有のフィギュアのキャラクター達との邂逅から3日。
ようやく乃亜の脳の処理落ちも落ち着き、現実を受け入れ始める。
「おはようノア」
「・・・あぁおはようジュリウス」
廃倉庫2階の乃亜の寝床から皆が集まる1階へ続く階段を降り欠伸をしながら挨拶を返した。そんな様子を見てジュリウスが笑みを浮かべつつ口を開く。
「随分と眠そうだな?」
「まあな・・・昨日も遅くまで起きてたからな・・・」
そんな会話をしながら2人は皆と合流し朝食を食べ始める。
共に過ごして分かった事と言えば、今のジュリウス達は元がフィギュアとはいえ今は普通の人間と何ら変わりなく普通に食事もすれば睡眠も取る。
ただ、
「ノアは今日どうするの?」
イチゴに尋ねられ乃亜は少し考えてから言った。
「今日はちょっと用事があるから出掛ける」
「え?じゃあボク達もついて行くよ!」
そんなゼロツーの言葉に乃亜は首を横に振ると言った。
「・・・いや、それは遠慮しておくよ」
「えぇー何で?」
不満なのか頬を膨らませながら文句を垂れるゼロツーの言葉にジュリウスが苦笑しながら答える。
「ノアにも色々あるんだろう」
「・・・まあな」
そんな会話を交えながら朝食を終えた乃亜は外出の準備を始める。
そして、いつもの通り自分の長めの黒髪を首筋に届く位のポニーテールに纏め、黒いインナーにお気に入りの赤い革ジャンと黒いデニムジーパン、黒のスニーカーで整え準備を終えた後、乃亜は廃倉庫を後にする。
「じゃあ、行ってくる」
乃亜の言葉にジュリウスは笑みを浮かべて言った。
「あぁ、行ってらっしゃいノア」
そんなジュリウスの言葉を背に受けながら乃亜は歩き出す。
そしてしばらく歩き続けた後、乃亜がやって来たのは銃火器を取り扱う店だ。
アメリカは日本とは違い、銃の所持に関してそこまで厳しい規制は無い。その為、アメリカにはこういった銃器を取り扱う店が沢山ある。
そういう事もあってかアメリカ国内では銃が使われた犯罪も少なくない為、そういった脅威から身を守る為にも銃を持つ者は多い。
乃亜もそんな理由から、護身用として銃の購入を検討している。
店内に入るとそこには所狭しと様々な種類の銃器が並べられていた。
(・・・銃で、拳銃でも意外と高いんだな・・・)
そう思いながら乃亜は店内を見て回る。
しかし、今の自分にどれだけの予算があるか正確に把握している訳ではない為、やむを得ず銃の購入は断念。
やはりアメリカで暮らすにも、先立つものが必要だ。
(・・・まあ、とりあえず銃は保留だな)
そう考えながら乃亜は店を後にする。
そして次に向かったのは、ショッピングモールだ。
(とりあえず、服と日用品を揃えないとな・・・)
そんな事を考えながら乃亜はモール内を歩いて回る。
(まあでも、やっぱりカネは掛かるか・・・)
今の所持金では買えても1着か2着程、到底揃えられそうにない値段の商品を見て思わず溜め息を吐く。
(やっぱり先立つものが必要だな・・・)
乃亜はそう考えながらモール内を見て回る。
服や日用品を揃えるにはやはりある程度まとまった額の金が必要になる。それは分かっているのだが、今の所持金では到底足りそうにないのだ。
(何とか稼ぐ方法を考えないと・・・)
そう考えながら乃亜はモール内を見て回る。しかし、そう簡単に良い案が浮かぶ訳もなく・・・。
(・・・まあ、今は仕方ないか)
そう思いながら乃亜は再び溜め息を吐いた。その後、乃亜はモール内のフードコートで軽い昼食を済ませた後、ショッピングモールを後にした。
(・・・さてと、とりあえず帰るか)
そう思いながら乃亜が帰路につこうとした所だ。
いかにもガラの悪そうな男2人が女の子2人の腕を引っ張って路地裏へ引き込もうとしている。
女の子の1人はピンク色のツインテールでもう1人の子は緑色のショートカットだ。2人とも乃亜と同じ位か少し年下の年齢だろう。そして男達はそんな少女達を引き連れ、路地裏へと入って行く。
そんな様子を見て見ぬふり出来る程、乃亜は薄情者ではない。
乃亜は後を追うように路地裏へ入って行った。
薄暗い路地を進んで行くと行き止まりに辿り着く。どうやらここで行き止まりのようだ。
男2人と少女達は何やら言い争っている。
そして男のうち1人が少女に殴りかかろうとしたその瞬間、乃亜は咄嗟にその男の腕を掴む。
突然現れた乃亜に対して男達は驚いた表情を浮かべるが、すぐに怒りの表情を浮かべながら乃亜を睨みつけた。
しかしそんな事など気にも留めず乃亜は男2人と正面から向かい合う。
乃亜の目に恐怖の感情は全く無く、あるのは男2人に対する怒りのみ。そして乃亜は口を開いた。
「おい、お前ら・・・俺の連れに何してるんだ?」
乃亜の威圧的な言葉に男達は怯みながらも言葉を返す。
「・・・チッ!何だテメェ?俺達に何か用か?」
アメリカ人らしからぬ流暢な日本語だが、その口調は明らかに乃亜を見下している。
そんな男の言葉にも乃亜は全く動じず、淡々とした口調で言う。
「聞こえなかったのか?俺の連れに何してんだって聞いてるんだ」
「あぁ?テメェには関係ねぇだろうが!」
そんな乃亜の言葉に激昂した男2人は同時に乃亜に殴りかかる。しかし、そんな男達の攻撃はあっさりと躱される。そして次の瞬間、鈍い音と共に男達の呻き声が路地裏に響くのだった。
「ぐあっ!?」
2人の男は地面に倒れ込むと呻きながら蹲る。どうやらダメージが大きいらしく立ち上がれないようだ。
そんな男達に乃亜は冷たい視線を向けながら言った。
「・・・もう一度聞く、俺の連れに何してるんだ?」
「ッそがぁッ!!」
すると乃亜に見下されていた男が懐から何かを取り出した。
鈍く光る銀色で武骨な物・・・拳銃だ。
「テメェッ!!調子乗ってんじゃねぇぞ!!」
そう叫びながら男は銃口を乃亜に向ける。しかし、そんな状況でも乃亜は顔色一つ変えない。
そんな態度が気に障ったのか、男は引き金に指をかけると躊躇無く発砲した。
乾いた銃声が路地裏に響き渡ると同時に薬莢の落ちる音が周囲に響く。しかし乃亜は銃弾を躱していた。
「なっ!?」
まさか銃弾を避けるとは思っていなかったのだろう、男は驚愕の表情を浮かべたまま固まってしまう。
そんな隙だらけの男に対して乃亜は容赦無く殴りかかった。
鈍い音と共に男の顔面に拳がめり込む。そしてそのまま地面へと倒れ込んだ。
そして乃亜は男が持っていた拳銃を取り上げる。
「・・・さて、次はお前だ」
そう言いながら乃亜は残った1人に目を向けると、その男は恐怖に怯えながら後退りをする。そんな男の様子を見て乃亜は小さく溜め息を吐くと拳銃を下ろした。
「分かったらさっさと失せろ」
「・・・は、はいぃ!!」
男は情けない声を上げながら立ち上がると倒れている仲間を連れて逃げて行った。そんな男達の背中を見送った後、乃亜は少女達に向き直った。
「大丈夫か?」
するとそこには見覚えのある2人の姿があった。
(あれ?この子達は・・・)
しかし乃亜が再度口を開く前にピンク色のツインテールの少女が少し驚きの表情を見せた後に満面の笑みを浮かべながら口を開いた。
「わぁ!本物のノアノアだぁ!やっと会えたね!」
「え?あぁ、そうだな」
突然名前を呼ばれた事に驚きながらも乃亜は答える。すると今度は緑色のショートカットの少女が口を開いた。
「ノア、やっと会えた・・・」
そんな会話を交わしながら乃亜は2人の顔を見る。
(俺を知ってるって事は、やっぱりこの2人も俺が持ってたフィギュアの・・・)
ここでようやく乃亜は2人の事を思い出した。
ピンク色のツインテールの少女は【マキナ・中島】。
緑色のショートカットでどことなくボーイッシュな雰囲気を纏う少女は【レイナ・プラウラー】。
2人共、アニメ【マクロス
「えっと・・・君達は・・・」
乃亜が尋ねるとマキナは笑顔で答える。
「私はマキナ・中島だよ!よろしくねノアノア!」
相変わらずのテンションの高さに乃亜は思わず苦笑を浮かべた。そして次にレイナが口を開く。
「・・・私はレイナ・プラウラー」
無表情のまま淡々とした口調で話す彼女に、乃亜は思わず苦笑いを浮かべるのだった。
2人との出会いは突然だったものの、とりあえず自己紹介を終えた後2人は乃亜に問いかける。
「それでノアノアはどうしてこんな所にいたの?」
「いや、ちょっと買い物に来てたんだよ」
そんな乃亜の言葉にマキナは目を輝かせながら言った。
「へぇーそうなんだ!何買ったの?」
興味津々と言った様子で尋ねてくるマキナに対し、乃亜は少し考えてから答える。
「・・・日用品かな」
2人の少女は顔を見合わせると不思議そうに首を傾げた。そんな2人に乃亜は言葉を続ける。
「まあ、とりあえず帰ろうか」
2人は乃亜の言葉に頷きながら歩き始めた。
そして、今の乃亜達の暫定的な拠点となっている廃倉庫へ帰ってくる。
「ただいまー」
マキナが元気よく言うと、レイナも小さな声で言う。
「・・・ただいま」
2人の挨拶に乃亜は笑顔で返した。そして2人に買ってきた日用品を渡していく。
「とりあえず着替えと歯ブラシとか買って来たよ」
そう言いながら買い物袋を差し出す乃亜に対してマキナは嬉しそうに言った。
「わーい!ありがとうノアノア!」
そんなマキナに続いてレイナも口を開く。
「・・・ありがとう、ノア」
2人の言葉に乃亜は笑顔を浮かべながら答えた。
「どういたしまして」
そんなやり取りの後、乃亜は2階の自分の寝床へ戻る。
そして何をするかと言うと、マキナとレイナを助けた際に男から取り上げた拳銃を物色する。
何処のメーカー製かは刻印ですぐ分かる。
コルト・ガバメントモデル Mk.Ⅳ シリーズ70
アメリカを代表する拳銃メーカーであるコルト社製のガバメントモデル。
その性能は高く、アメリカ軍にも正式採用されている。また、民間でも護身用として人気が高い銃だ。
(・・・やっぱり本物は違うな)
拳銃を手に持った乃亜は思わず感嘆の声を漏らす。
そして、一通り拳銃を眺めた後、マガジンを抜き取り残弾を確認する。
次にスライドを引いて薬室に入っている弾を抜き、安全装置を掛けてから床に置く。
(とりあえず武器は必要だよな・・・)
マキナとレイナ、2人の少女だけでなく仲間となったジュリウス達を守る為にも武器が必要だと感じた乃亜は皆に相談すべく1階へ降りる。
そこでは丁度、マキナとレイナがジュリウス達と談笑している所だった。
「自己紹介中か?」
2階から降りる乃亜の声に皆の視線が一斉に集まる。
「あ、ノアノア!」
乃亜の姿を見つけるなりマキナが笑顔で駆け寄ってくる。そんなマキナの頭を撫でながら乃亜は口を開いた。
「皆、ちょっと良いか?」
その場にいる全員は揃って首を傾げると不思議そうに尋ねた。
「どうしたの?何かあった?」
そんなレイナの言葉に頷きながら乃亜は言った。
「ああ・・・実はな・・・」
そして乃亜は先程の出来事を話す事にした。
そして同時に説いた、自分達への武器の必要性を。するとジュリウスが口を開く。
「なるほど、確かに必要だな・・・」
顎に手を当てながら考え込むジュリウスに乃亜は問いかける。
「何か良い案あるか?」
そんな乃亜の言葉に少し考えた後、彼は言った。
「・・・とりあえず明日、武器を買いに行くか」
ジュリウスの言葉に皆は頷き、その日は解散となった。
そして翌日。いつもの通り朝食と着替え、歯磨きを済ませ、街へ繰り出す準備は万端。
ちなみに今日は全員私服だ。
「よし、それじゃ出発・・・」
「やっと来れたわ・・・」
「よく折れませんでしたね。それは私も会いたいですけど・・・」
そこに廃倉庫の外から2人の女性の声が聞こえてきた。
「え?」
突然の来訪者に戸惑う乃亜。声に反応し倉庫の外へ、そんな乃亜の視線の先には、何と背中に3対6枚の翼が生えた1人の美女と1人の美少女が宙に浮いていた。
美女の方は背中まで届き、前左右に分かれたロールが特徴的な金髪。白いドレスのような衣装を纏っている。
美少女の方は背中まで届く少しウェーブ掛かった緑色の髪。紺の帽子に紺の制服調の服装、下にはスパッツも付けている。
その2人の様はまさに天使のようであった。
「あ、あれって・・・」
「・・・天使?」
マキナとレイナの言葉に乃亜は驚いた表情を浮かべる。
(まさか・・・)
そして同時に思い出す。自分がかつて見たアニメに出てきたキャラクターだと。
(確かあれは・・・)
乃亜が思い出す前に、2人の天使は乃亜達に気づき背中の翼を消し乃亜達の正面へと降り立つ。
「神無月 乃亜さんですよね?やっと会えました!」
緑色の髪の少女が笑みを浮かべながら言う。
「あ、ああ・・・」
戸惑いながらも返事をする乃亜に緑色の髪の少女は笑顔を向ける。
そして続けて金髪の天使が口を開く。
「貴方とは1度会ってるわよね?」
「!」
その一言で乃亜は思い出した。
自分がこの世界で目覚める前、夢の中のような不思議な空間で出会った天使のような女性。
「まさか、あの時の・・・」
乃亜の言葉に金髪の天使は笑みを浮かべる。
「ええ、そうよ」
そして金髪の天使は自分の胸に手を当てる。
「約束通り、名乗らせてもらうわ。私はウリエル、大天使の1人よ」
「私はガブリエルと申します!よろしくお願いしますね!」
そんな2人の言葉に対し、乃亜は驚きながらも答える。
「あ、ああ・・・よろしく」
そんな乃亜の反応にウリエルとガブリエルは嬉しそうに微笑むのであった。
ED:トリカゴ/戸松 遥、市ノ瀬 加那、山下 七海、早見 沙織、石上 静香
Crossover Database
ジュリウス・ヴィスコンティ/【
ミア・カルンシュタイン/【
カサネ・ランドール/【
天翔 優利/【出会って5秒でバトル】
ゼロツー[Code:002]/【ダーリン・イン・ザ・フランキス】
イチゴ[Code:015]/【ダーリン・イン・ザ・フランキス】
-New!!-
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