翌朝、ホテルに戻った乃亜達4人は朝食を摂り終えた後部屋で今後の行動について話し合っていた。
昨日の一件で出現した武装女子高校達が何者なのかは気になるが、今の所はどうする事も出来ないので放置する事にした。それよりもまずは銃の密輸ルートを探る方が先だと考えたからだ。
そこでまず最初にする事は暴力団員達から手に入れた銃を1つ1つ調べてみる事だ。そうすれば何か手掛かりが得られるかもしれない。乃亜はPCを起動すると昨日手に入れた銃の画像を表示させる。
銃の専門家ではない乃亜達は当然全ての銃を知っている訳ではないが、ネットで調べれば銃の特定は容易だ。そして乃亜は銃の画像を1つずつ確認していく。
[S&W PC M627]、[グロック19]、[H&K VP9]、[アーセナルファイアアームズ ストライクワン]と乃亜達が使った物の他、[イズマッシュ AK-102]、[イズマッシュ SV-98]、[H&K UMP9]、[B&T APC]、[FN P90]、[H&K MP5SD2]、[IMI UZI]、[サコー M60E4][ナイツ LAMG]と、これだけでちょっとした銃の展覧会が出来そうだ。
銃規制が厳しいはずの日本にこれだけの銃火器が密輸された状況に乃亜は思わず溜息を吐く。
「まったく、とんでもない連中ね」
ウリエルの言葉に乃亜は頷く。
銃もアメリカ製だけでなく、ドイツ、イタリア、イスラエル、ロシア、etc.と様々な国の銃がある。
「さて、銃の製造国は分かったけど、奴らがどうやって密輸したのか・・・」
乃亜はPCを操作しながら考える。するとウリエルが口を開いた。
「ねえ、もう一度暴力団員達の所に行かない?何か手掛かりがあるかも」
「・・・そうだな」
確かに彼女の言う通りだ。乃亜達は再び廃ビルへと向かった。
しかし現場へ来てみるとどうだろうか、昨夜起きた銃撃戦の痕跡も乃亜達が撃った武装女子高生達の血痕も、まるで最初からなかったかのように綺麗になくなっていた。
「・・・」
乃亜達は周囲を見回したが、血痕どころか争った形跡すらない。まるで最初から暴力団員達など存在していなかったかのようだ。
「・・・どうやら無駄足だったみたいね」
カサネはそう言うと溜息を吐いた。それからしばらく周囲を捜索してみたが特に手掛かりになりそうな物は見つからなかった為、乃亜達は諦めてホテルに戻る事にしたのだった。
カサネとウリエルは調査の為に別行動とし乃亜とイチゴはホテルに戻る。そして乃亜は部屋に戻ると改めてPCで銃の画像を確認する事にした。
そこへ乃亜のスマホに着信が入る。
相手は昨日、調査を頼んだレイナだ。乃亜はスマホを取ると電話に出る。
「レイナか?」
《ノア、昨日言ってた女子高生だけど、特徴をもう一度教えて?》
「ああ、分かった。えっと・・・」
乃亜は昨日聞いた彼女達の特徴をレイナに伝えた。
すると彼女はしばらく考えた後『ちょっと待ってて』と言って電話を切った。そしてすぐに電話がかかってくるとレイナは言った。
《ノア、その女子高生達の制服の色、赤か紺かベージュだった?》
「え?ああ、ベージュだった」
《・・・やっぱりね》
乃亜が答えると電話の向こうでレイナは納得した様子を見せる。そして彼女は言った。
《ノアも変に思ってたよね、日本の治安が8年連続世界1位だった事に》
「え?ああ、けどそれと何の関係が?」
電話の向こうでレイナが軽く息を吐くと言葉を続ける。
《確かに日本の治安は世界的に見ればいい方。でも実際には日本でも普通に犯罪は起きてる》
「ああ、そうだな」
《なのに日本の治安が8年連続世界1位なのはどうしてか?・・・答えは簡単》
するとレイナは何かに気付いた乃亜に答えるように言った。
《犯罪者を犯罪を犯す前に殺して、それを隠蔽してる人達がいる》
「!」
レイナの言葉に乃亜は思わず息を飲む。そして彼女は言葉を続けた。
《ノア達が昨日会った女子高生達は、おそらくその人達の差し金》
「・・・なるほどな」
確かにそれなら辻褄は合うだろう。しかしそうなると彼女達が何者なのかますます分からなくなった。乃亜はスマホの向こうで何かを考えているレイナに声をかける。
「なあ、その犯罪者を殺す人達って一体誰なんだ?」
するとレイナは答えた。
《・・・
「ダイレクトアタック?」
《そう、犯罪者を殺して犯罪そのものをなかった事にしてる治安維持組織》
「・・・なるほどな」
乃亜が言うとレイナが言った。
《ノア達が出会った女子高生達は、きっとDAの一員だと思う》
「どうしてそう思うんだ?」
《まず1つ目は彼女達が銃を持っていた事。日本には銃刀法という法律があって一般人が銃を所持する事は禁止されているはず。なのに彼女達は銃を持っていた》
「・・・」
《そして2つ目は彼女達が暴力団員達に発砲した事。もし日本の警察が暴力団員達を逮捕したなら、当然その暴力団員達は取り調べを受けるはず。でも取り調べを受けたという情報は入ってきていない。つまり警察は暴力団員達の存在を認知していない》
「・・・確かに」
《最後に3つ目。ノア達が出会った女子高生達の着ていた制服だけど、あれはDAの実働部隊の女性構成員が着る制服なの》
「!そうなのか?」
《うん、間違いない。そしてノア達が昨日会った女子高生達はDAのメンバーの可能性が高い》
「・・・」
レイナの言葉に乃亜は考え込む。確かにそれなら彼女達が銃を持っていた事や暴力団員達に発砲した事に説明がつくだろう。しかしそうなると新たな疑問が出てくる。
「なあ、そのDAって一体何なんだ?どうして犯罪者を殺す組織があるんだ?」
すると電話の向こうでレイナが答えた。
《・・・それは私にも分からない。でも少なくとも1つだけ分かる事がある》
「?」
《DAは、私達にとって敵だって事》
「・・・そうか」
乃亜が頷くとレイナは言った。
《ノア、もしその女子高生達に会ったら気を付けて。彼女達の目的は分からないけど、もしかしたら何か仕掛けてくるかもしれないから》
「分かった、気を付ける」
《うん、それじゃあね》
そう言うと電話が切れた。乃亜はスマホを置くとPCの画面を見る。そこには銃の写真や画像が表示されている。
乃亜はPCの画面を見ながら思う。
(・・・さて、これからどうするかな)
レイナとの通話を終えた後、乃亜が考えていると再びスマホが鳴る。今度は誰からだろうか?そう思いながらスマホを取ると相手はカサネだった。
「もしもし?」
《ノア?》
電話の向こうでカサネが言う。
《今大丈夫かしら?》
「ああ、大丈夫だ」
するとカサネは言った。
《実は例の女子高生達について調べてみたんだけど》
「そうか、それで何か分かったか?」
《ええ。彼女達の目的は分からないけど、恐らく私達と同じで銃の密輸ルートを探ってるんじゃないかしら?》
「なるほどな」
乃亜が頷く。するとカサネは話を続ける。
《それでノア、これからどうする?》
「そうだな・・・」
乃亜は考える。そして言った。
「とりあえずその女子高生達の事をもう少し調べてみよう」
《分かったわ》
カサネはそう言うと電話を切り、乃亜もスマホを置く。
そしてPCの画面に映る銃の写真や画像を見ながら乃亜は考える。
すると再びスマホが鳴る。今度はウリエルだ。
「もしもし?」
《ノア?聞こえる!?》
「ああ、どうした?」
スマホから聞こえてくるウリエルの声には何処か焦りの色が見られる。
《例の武装した女子高生達が私達が泊ってるホテルに向かってるわ!》
「何!?」
ウリエルの言葉に乃亜は思わず立ち上がる。まさかこんなに早く向こうから仕掛けてくるとは。
「どうしてここが分かったんだ?」
《分からないわ!でもとにかく気を付けて!》
「分かった!」
乃亜は電話を切ると隣の部屋で寛いでいるイチゴの所へ急行する。
「イチゴ!」
「ん?どうしたのノア?」
首を傾げるイチゴに乃亜は言った。
「例の武装女子高生達がこのホテルに向かってるらしい」
「!それって・・・」
驚くイチゴに乃亜は頷く。そして言った。
「急いで荷物を纏めるんだ、すぐにここを出るぞ」
「うん!」
2人は急いで荷物を纏めるとホテルをチェックアウトし、そのまま外へと飛び出した。
その数分後、武装女子高生達がホテルに到着。その中でDAの物らしき赤色の制服を着た女子高生がフロントに確認を取る。
「そのお客様でしたら、先程チェックアウトなされましたよ?」
フロントの従業員の言葉に女子高生は頷く。そして彼女は言った。
「そうか、ありがとう」
それだけ言うと彼女はホテルを後にするのだった。
赤い制服の女子高生が外で待機するベージュ色の制服を着る女子高生達と合流してホテルを後にした。
ホテルを出た乃亜達は路地裏に身を隠していた。するとウリエルから電話がかかってくる。
《ノア!そっちは大丈夫!?》
「何とか、皆の荷物を持ってホテルを出てきた、そっちは?」
《ええ!今私達も逃げたところよ!》
ウリエルの言葉に乃亜は安堵する。どうやら全員無事のようだ。
「分かった、すぐに合流しよう」
《ええ!》
乃亜は電話を切るとイチゴに事情を説明し急いで合流する為に走り出すのだった。
それから暫くして、乃亜達は合流した。
「皆、大丈夫か?」
乃亜が確認するとウリエル達は頷く。どうやら全員無事のようだ。
するとウリエルが言った。
「ノア、これからどうするの?」
「・・・そうだな」
乃亜は考える。そして言った。
「とりあえず今後はホテルに泊まるのはやめておこう」
「え?どうして?」
イチゴが首を傾げると乃亜は言った。
「さっきの武装女子高生達が俺達を狙ってるなら、このままホテルにいたら危険だ」
「あ、そっか」
乃亜の言葉にイチゴは納得する。するとウリエルが言った。
「それじゃあどうするの?」
「・・・とりあえず身を隠せそうな場所を探さないと」
乃亜はそう言うとスマホを操作して地図アプリを開く。するとカサネが提案した。
「それなら私が使えそうな場所を探してあるわ」
「本当か?」
「ええ、ついてきて」
カサネはそう言うと乃亜達を連れて歩き出す。そして暫く歩き来たのは東京・江東区青梅。
そこには今は使われていない巨大な倉庫があった。
「ここは?」
乃亜が尋ねるとカサネは答えた。
「今は使われてない倉庫よ、監視カメラも無いしここなら少しは安全だと思う」
「・・・なるほどな」
確かに彼女の言う通りだろう。少なくともホテルよりは見つかりにくい為マシだ。するとウリエルが言う。
「ねえノア、これからどうするの?」
「・・・そうだな」
乃亜は考える。そして言った。
「とりあえずここでしばらく様子を見ようと思う」
乃愛の言葉に3人は頷き合うと早速中に入る事にしたのだった。
そしてその日の夜。窓から夜の東京の街並みを眺める乃亜にトイレで目覚めたウリエルが声をかける。
「眠れないの?」
「・・・ああ」
乃亜は答える。するとウリエルは乃亜の隣に座ると言った。
「ねえ、ノア」
「何だ?」
「・・・私達これからどうなるんだろうね?」
ウリエルの言葉に乃亜は考える。
(確かに、このままDAと関わり続けるのはあまり良くないだろうな)
彼女達が自分達を敵視している以上、いずれ戦いになる可能性は高いだろう。
しかもDAはその殺しさえも隠蔽する術を持っている。だが組織ぐるみでの秘匿や隠蔽は乃亜が嫌う物だ。
「・・・そうだな、いずれはアイツらと本気で戦う事になるかもしれない」
「・・・」
ウリエルは俯く。そして言った。
「私達、勝てるかしら?」
「・・・分からない」
乃亜は答える。するとウリエルは言った。
「でも私は貴方が望むなら戦うわ、貴方に会ったその時からもう誓ったから」
ウリエルの言葉に乃亜は微笑むと彼女の頭を撫でると言った。
「ああ、そうだな」
2人はそのまま夜の東京を見つめる。そして少し経つと再び乃亜が口を開く。
「でも俺達4人だけじゃダメだ、相手が組織なら・・・こっちも仲間が要る」
「仲間?」
ウリエルが首を傾げると乃亜は頷く。
「ああ、俺達だけじゃアイツらには勝てない」
「・・・そうね」
ウリエルが同意する。そして言った。
「でも私達の味方になってくれる人なんているかしら?」
すると乃亜は得意気に言った。
「いるだろ?アメリカで待ってくれてるアイツらがさ」
乃亜の言葉にウリエルは目を見開く。そして言った。
「!、ああ!」
「アイツらならきっと力を貸してくれるさ」
「・・・ええ、そうね」
2人はお互い見つめ合うと笑い合うのだった。
ED:トリカゴ/戸松 遥、市ノ瀬 加那、山下 七海、早見 沙織、石上 静香
Crossover Database
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ミア・カルンシュタイン/【
カサネ・ランドール/【
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