《この飛行機は、ただいまから20分後に成田空港に着陸する予定です。ただいまの時刻は午前7時40分。天候は晴れ、気温は現在・・・》
機内アナウンスが流れる中、同じ日本へ向かう外国人達の中にその人影はあった。
ノートPCのキーボードを打ち情報収集をしながらPCに接続して頭につけたヘッドホンで音楽を聴く緑色のショートヘアの少女、レイナ。
その少女の左隣の窓際の席で日本の観光パンフレットを読むピンク色ツインテールの少女、マキナ。
「ねぇレイレイ、日本に着いたら何食べよっか?」
マキナが右隣に座るレイナに尋ねる。レイナはヘッドホンを外し、マキナに視線を向けた。
「・・・魚、もちろん生で」
「えぇ~、生で食べるのぉ?」
マキナが嫌そうな表情を浮かべる。レイナは頷くと言った。
「うん、お刺身美味しい。マグロにサーモンにイカに・・・とにかく美味しい」
「でも生で食べるのは抵抗あるな~」
マキナが言うとレイナは頷く。そして言った。
「・・・マキナはお子ちゃま」
「むっ、レイレイだって子供じゃん!」
「2人共、俺達は遊びに行く訳じゃないぞ?」
そんな2人のやりとりに割って入るかのように男の声がする。
2人は男の方に顔を向ける。レイナと通路を挟んだそこにはジュリウスがいた。
「・・・」
「むう、分かってるよ~」
2人は不満そうな表情を浮かべる。するとジュリウスは溜息を吐いた。
「・・・はぁ」
《この飛行機は間も無く、成田空港へ到着致します。シートベルト着用のサインが消えるまで席をお立ちになりませんようお願い申し上げます》
そんな3人の様子を後目に、機内アナウンスが流れる。
そして飛行機は成田空港の滑走路に着陸した。
乃亜達が廃倉庫にて九条 若葉が率いるDAの分隊と戦闘を行ってから2日が経とうとしていた。
アメリカの皆が合流するまでやる事がないとはいえその間に準備出来る事はある。4人で手分けして必要な物の買い出しを済ませておいた。
そして今、乃亜は身体を鈍らせない為とジョギングを行っている。
「・・・」
乃亜は無言で走り続ける。そしていつものコースを1周すると近くのコンビニに寄り、飲み物とサンドイッチを買うと店を出て再び走り出す。
スマホの時計を見ればそろそろ皆も起床する時間だ。
(そろそろ戻るか)
乃亜はスマホの時計を見るとジョギングを切り上げ、隠れ家へと走り出す。
生憎と女性陣でまともに料理出来る者がいない為、食事は乃亜が調理を担当している。元々1人暮らしだった事もあり乃亜は料理は手慣れており腕は中々だ。
隠れ家に戻って来た乃亜は買ってきた物を冷蔵庫に入れ、朝食の準備を始める。
そして朝食が出来上がる頃、カサネ達が起きて来るのだった。
「おはよ~・・・」
最初に現れたのはウリエルだった。続いてイチゴが起きてくる。
「おはよう」
2人は眠そうに挨拶する。乃亜がそんな2人に言った。
「俺は朝飯作ってるから、その間に顔洗って来いよ?」
「は~い」
ウリエルとイチゴは洗面所に向かう。そして入れ替わるようにカサネがやって来た。
「おはよう、ノア」
「ああ、おはよう」
乃亜はカサネに挨拶する。そして朝食の準備を続けた。
暫くしてウリエルとイチゴが戻って来たので4人で朝食を食べる。
朝食を食べ終わった後、乃亜が口を開いた。
「さてと、今日は皆どうする?」
「そうね・・・私はDAの情報収集をするつもりよ」
カサネが答える。イチゴも頷いた。
「私も一緒に行く!」
「・・・分かった。じゃあ俺は・・・」
2人に頷きながら乃亜は考える素振りを見せるが、それにウリエルが首を横に振り待ったを掛ける。
「ノア、貴方自分から休暇って言っておきながら全然休んでないじゃない。ここは私達に任せて貴方は休んで」
「え?いや、でも・・・」
乃亜は戸惑うがウリエルは更に続ける。
「それにノアっていつも働きっぱなしじゃない。偶には休んだ方がいいわ」
「・・・分かったよ」
ウリエルの言葉に乃亜は少し考え込み、そして頷いた。
「じゃあお言葉に甘えて俺は休ませてもらうよ」
3人は頷く。そして朝食の片付けを済ませると各自行動を開始したのだった。
(さてと・・・何をしようかな)
乃亜は1人しかいなくなった隠れ家でどうしようかと考える。
存外、1人でいる事とは落ち着かない物だ。
(・・・散歩にでも行くか)
乃亜はそう思い立つと財布やスマホをポケットに入れる。そして隠れ家を後にした。
「・・・♪」
鼻歌交じりに乃亜は歩く。まだ午前中という事もあり人通りは少なく、散歩には最適だ。暫く歩いていると公園を見つけた。乃亜は立ち止まり、公園内を見渡す。
(・・・平和だな)
今の状況を忘れてしまいそうな程長閑な雰囲気にそんな事を考えながら乃亜はベンチに腰掛ける。そして再び鼻歌を歌いながら空を見つめた。
「・・・」
乃亜は無言で空を見つめ、心地良い陽気にやがて睡魔が襲ってきた。
少し船を漕ぎ遂に寝落ちしたかに思われたが座った位置がベンチの端という事も災いし、ベンチから滑り落ち頭をタイル舗装の床に打ち付けてしまう。
「いっ!?」
乃亜は痛みで目を覚ます。そして頭を摩りながら立ち上がった。
「痛てて・・・」
乃亜は呟きながらも立ち上がる。そして公園を後にして再び歩き出した。
その頃、成田空港ではターミナルビルからジュリウス達が出てきた。
「いや~やっと出れたね」
「・・・元はと言えばゼロツー、貴女があっちこっちウロウロするからじゃない・・・」
ジュリウスの後ろで黒いロングコートにファー付き帽子を被った金髪ツインテールの少女、ミアは疲れた様子で呟く。ピンク色ロングヘアーの少女、ゼロツーは悪びれもせず言った。
「あはは~ごめんごめん」
「全く・・・それで?これからどうするの?」
ミアが尋ねるとゼロツーはジュリウスに視線を向ける。ジュリウスは頷いた。
「とりあえず、まずはノアが指定したポイントに行くぞ。そこがアジトらしいからな」
「了解」
ジュリウスの言葉にミアが答え、ゼロツーも頷く。そして3人は歩き出す。
そしてそれに更に続く人影。
飛行機内で日本到着後どうするか話し合っていたマキナとレイナ。
そして少しウェーブ緑色の髪の少女、ガブリエルだ。
「マキナさんとレイナさんはどうするか決めました?」
ガブリエルが尋ねるとレイナは答える。
「・・・とりあえず、ノアのいる所に行く」
「ん~そうだね・・・じゃあまずはノアノアの所に行こうか!」
マキナの言葉に3人は頷き合うと歩き出すのだった。
更にそれに続く人影が。
ハーフサイドアップに纏めた背中まで届く金髪の少女、優利だ。
優利は特に何か言う事も無く、ただジュリウス達についていく。
つまりは、アメリカで待っていた乃亜の仲間達全員が来日したのだ。そしてジュリウス達は成田空港ターミナルを出ると、タクシーに乗りそれぞれの目的地へ向かう。
時刻は午前9時を回った頃だ。乃亜は隠れ家の廃ビルに戻ったのだが・・・
「・・・まだ帰って来てないか」
乃亜はそう呟くと階段を上がり、2階に向かう。
皆が来た時に備えスナックやジュースと小腹に収められる物の買い出しも済ませており、ソファに腰掛けるとスマホを取り出した。
(さて・・・何をしようかな)
乃亜はそんな事を考え、スマホの画面を点ける。
そうは言うが、スマホの中にあるデータと言えば乃亜が買った電子書籍版のマンガしかない。乃亜はスマホの画面を点け、電子書籍のマンガを読む事にした。
「・・・」
暫くして乃亜は本を閉じると溜息を吐き、そして呟いた。
「・・・つまんね」
そんな呟きが廃ビルの一室に木霊するのだった。
それから1時間程が経過した頃・・・
1人きりでいる事にも飽きてきたのか乃亜はジュリウス達が来た時に備えバーベキューグリルでバックリブを焼く事に。
すると外から足音が聞こえてきた。それも複数だ。乃亜はバックリブを焼く手を止め、ドアに視線を向ける。
「・・・」
乃亜は無言でドアを見つめる。するとノックの音が聞こえた。
「ノア、俺だ」
ジュリウスの声だ。乃亜は返事をすると玄関に向かう。そして玄関の鍵を開けた。
ドアを開けるとそこにはジュリウス達がいた。皆それぞれ荷物を持っている。
「皆よく来てくれたな」
乃亜が言うとジュリウス達は頷く。そして口を開いたのはゼロツーだった。
「うん、ノアが来いって言ったからね」
「そうか。まあとりあえず中に入れよ」
乃亜はそう言うとジュリウス達を中に通す。そして全員が中に入ったのを確認するとドアを閉めた。
「・・・で?何故俺達を呼んだ?」
ジュリウスがソファに座りながら尋ねる。すると乃亜が口を開いた。
「ああ、実はな・・・」
乃亜はジュリウス達に事情を説明した。すると全員が納得した表情を浮かべる。
「成る程、そういう事か」
「・・・それで私達を呼んだのね」
「まあ・・・そういう事だ」
皆の反応に乃亜は頷く。
くぅ~・・・
そこに響く間の抜けた音。見ればゼロツーが腹を抑えていた。
「・・・ゼロツー?」
「えへへ・・・お腹空いた」
全員からのジト目にゼロツーが照れ笑いを浮かべながら言うと、乃亜は溜息を吐きながら言った。
「・・・分かったよ。早いけど飯にしよう」
「ホント!?」
ゼロツーは目を輝かせる。するとジュリウスが口を開いた。
「俺も何か手伝おう」
「・・・いや、大丈夫だ」
乃亜はそう言うと料理中のバーベキューコンロと再び向き合う。
話している間にバックリブも良い具合に焼けたようだ。乃亜は出来上がったバックリブを皿に盛り付けるとリビングのテーブルに持って行く。そして皆の前に並べた。
「ほら、出来たぞ」
「おお!」
ゼロツーが目を輝かせる。するとジュリウスも言った。
「・・・すまないな、本来であれば俺達がやるべき事を」
「いいって。冷める前に遠慮なく食べてくれ」
2人は頷くと早速食べ始める。レイナ達もそれに続くように食べ始めた。
ところが5分、調査の為に朝から出かけていたウリエル、カサネ、イチゴが帰ってきた。そしてリビングに入ってくるとテーブルの上の料理を見て声を上げる。
「あ、皆もう食べてる!」
「私達が調査で忙しい時に・・・」
そんな2人に乃亜は申し訳なさそうに言った。
「・・・悪いな」
するとカサネが口を開く。
「まあ別に良いけど・・・それよりどうだった?」
カサネの言葉にウリエルもイチゴも首を横に振る。どうやら収穫は無かったらしい。
2人は溜息を吐くと椅子に腰掛けた。そんな3人にも乃亜は言う。
「・・・悪いな、皆」
「別にいいわよ。ノアは私達の為に動いてくれてるんだし」
カサネが言うとイチゴも頷いた。すると乃亜は首を横に振る。
「・・・いや、これは俺がやりたいからやってるだけだ」
そんな2人にレイナが言う。
「でも・・・ありがとう」
「・・・どういたしまして」
2人は微笑むと食事を始めるのだった。
そして食事が終わりかけた頃、カサネが口を開く。
「ノア、例の銃密輸の件だけど、手掛かりを掴んだわ」
「本当か?」
乃亜が尋ねるとカサネは頷く。そして続けた。
「ええ、密輸の中継地点を特定したわ」
「・・・で?そこは?」
乃亜が尋ねるとカサネは地図を取り出し、テーブルの上に広げる。そしてある一点を指差した。
「ここよ」
するとジュリウスが口を開く。
「・・・ここは廃車場か?」
「ええ、少なくともこの廃車場が奴らの拠点の1つなのは確かよ」
「そうか・・・」
乃亜はそう言うと地図を見つめる。そして決断する。
「よし、今日の夕方にでも早速調べてみよう。ジュリウス、俺と一緒に来てくれ。他はバックアップを頼む」
「了解」
乃亜の言葉にジュリウスは頷く。そして他の者達も頷いた。
ED:トリカゴ/戸松 遥、市ノ瀬 加那、山下 七海、早見 沙織、石上 静香
Crossover Database
ジュリウス・ヴィスコンティ/【
ミア・カルンシュタイン/【
カサネ・ランドール/【
天翔 優利/【出会って5秒でバトル】
ゼロツー[Code:002]/【ダーリン・イン・ザ・フランキス】
イチゴ[Code:015]/【ダーリン・イン・ザ・フランキス】
マキナ・中島/【マクロス
レイナ・プラウラー/【マクロス
ウリエル/【モンスターストライク】
ガブリエル/【モンスターストライク】