東方外来録 博麗の神主の幻想入り 作:ロッド
夕方、レイは小鈴を家まで送っている途中で、夕飯の買い物を済ませる。お菓子類も一緒に買ったため、予算がギリギリだが。
「少し、暗くなってきたよ。」
「夜までには、帰れるね。」
小鈴はレイに追い付こうと少し駆け足だが、躓いて倒れ掛けるが、レイに助けられる拍子に抱きついてしまった小鈴。
(………今、私何やったの!?)
レイは小鈴から離れると、怪我してないか聞いてきた。大丈夫と、頷いた小鈴だが、勇気を出してレイにお願いした。
「手を…繋いで…欲しいかな…躓いて…怪我したくないし。」
「…………うん。良いよ…」
レイは小鈴の手を握ると、家まで送っていくのだが、お互いのが少し、緊張している。手を繋いでいる状態だからだ。
小鈴の家に到着するが、お互い手を離さない。暫くして、手が離れると帰っていった。
(急いで…帰るかな。)
その日の夜、博麗神社に帰ってきたレイは、縁側で暇を潰している霊夢と早苗を見掛けた。
(緑の巫女服…早苗か。面倒な性格じゃなければいいけど…)
溜め息すると縁側にいく。霊夢がレイに気づいたら、お茶を出してきた。
「お帰りなさい。進んでるの?」
「大体かな。前のより、平和だし。まだ慣れないよ。」
「仕方ないけど、そろそろ慣れなさい。近々宴会もあるから…」
「…………僕、お酒飲めないんだけど。」
レイがお茶を飲んでいると、早苗が近づいてきて、自己紹介をした。
「守矢神社の祝風…東風谷早苗です!霊夢さんと同棲中の男の子ですね!」
「……………」
レイは一瞬硬直すると、霊夢の方を見る。
「霊夢……」
「どうしたのよ?」
「…………この人…怖い…」
レイが早苗のことを怖がっているのである。霊夢が理由を聞いたが、何かの気配を感じるようで、体が震えている。
「レイ…何か気配とかわかる?」
霊夢の質問に、レイは小さく頷いたのである。その後で、早苗の後ろを指を指して、ヘビと、言ったのである。
「蛇ですか…」
早苗は蛇の髪飾りを懐にしまうと、レイは震えが止まったようだ。そして、早苗に謝ったのである。
「ごめんなさい。」
「大丈夫ですよ。怒ってません…」
「うん…霊夢…夕飯作ってくる。今日はかき揚げだよ。野菜が安かったから…」
そう言って、台所に向かうレイを見届ける。早苗は霊夢を見て、ニヤニヤとした笑みを浮かべていた。
「……何よ、そのムカつく表情は?」
「レイ君と言うんですね。あの男の子…」
「だから何よ?言いたいことがあるなら、ハッキリ言いなさい!」
「仲が良いですね?レイ君は何歳ですか?」
興味津々で、霊夢に聞いてくる早苗に、諦めた霊夢が言った。そのレイの年齢に、考え込んでいる早苗。
「13歳…わりと、身長が低いような…」
ぶつぶつと独り言を言っている早苗。すると、霊力の針が、早苗の真横にある柱に突き刺さった。
「え……!?」
レイが顔を出すと、笑みを浮かべているが、黒いオーラを纏っている。怒っているようだ。
「早苗さん…次言ったら…刺すよ。心配しなくても、死にはしないよ。」
レイが台所に戻ると、霊夢は柱に刺さっている霊力の針を抜き取ると、感心している。
「良くできてるわね。結構、難しいのよね。霊力を針状にするの。」
暫くすると針が消滅した。霊夢も、一度挑戦してみたが、太い棒状は問題ないのだが、細くするのは難しいようだ。
「うーん。難しいわね…」
「霊夢…夕飯で来たよ。早苗さんもどうですか?沢山作りすぎちゃって…」
「御言葉に甘えるね。」
霊夢と早苗はレイが、作ったかき揚げを食べながら、今度開かれる宴会の話し合いをした。
「レイの歓迎会だから、参加しないとダメよ?」
「お酒飲めないよ。」
「紫と藍は無理矢理飲ませることは、しないけど…他の連中がね。」
「結界で、閉じ込めつつ…宴会に参加させなかったら良いかな?」
レイのとんでもない発言に、霊夢と早苗は無言で、かき揚げを食べるのだった。