東方外来録 博麗の神主の幻想入り 作:ロッド
博麗神社に帰ってきたレイは、ノートを取り出して、調べていたことをノートに書き込んでいる。それを終えると厳重に結界を施して、罠を仕掛けておく。
(……これで、大丈夫。ノートを開いたら、罠が作動する。)
作業を終えると、ノートを異空間にいれる。すると、霊夢が帰ってきたようだが、小鈴と阿求が泊まりに来たようだ。
「霊夢さんに誘われて、泊まりに来ました!」
「神社が綺麗になってる。」
「レイが掃除してくれるのよ。」
阿求はレイに視線を向けつつ、霊夢には溜め息をして、持ってきていた包まれている風呂敷から、重箱を取り出した。
「阿求、それは?」
「霊夢さんの家に泊まりに行くのに、手土産が無いのはと、お母様が作りました。夜に食べるから、摘まみ食いは無し…特に小鈴?」
「……ナンノコトカナ。」
片言で、言い訳を言っている小鈴に、阿求は木箱を取り出して、蓋を開けると酒瓶が入っていた。
「人里で、人気になっているお酒持ってきてるのよ…小鈴は飲まないのね?」
「摘まみ食いしないから、許してよ!」
「レイさんはお酒、どうですか?」
「僕は遠慮するね。」
苦笑しているレイに、阿求は「わかりました」と言って、酒瓶を木箱に戻す。すると、霊夢は阿求に耳打ちすると、顔を赤くした。
「霊夢さん…そんなことが…」
「魔理沙とレミリアが被害を受けたわ。」
「…………」
霊夢と阿求の会話に、レイが寒気を感じて、その場から離れた。小鈴は話の内容を気になっているが、阿求に教えてもらえなかったそうだ。
阿求が持ってきた重箱の料理を皆で食べる。レイは基本少食のため、少しだけ食べる。流石に少なすぎるのではと思った霊夢は、部屋に戻ろうとしているレイを呼び止める。
「もう少し…食べないの?」
「……………少食だから。」
レイは部屋に戻り、室内全体に結界を張り巡らせて、瞑想を始めた。結界の強度を更に上げるためである。
(出来る限り…限界までしないと…)
結界を維持するために、瞑想をしているレイだが、崩壊した幻想郷の記憶が頭に過り、中断してしまい、結界が不安定になってしまった。
(………まただ。)
瞑想を続けようにも、また集中できなくなりそうなので、修行を終わらせた。張り巡らせていた結界を消して、早めに寝ようとする。
(明日から続けよう)
すると、部屋に霊夢と阿求が入ってもいいか聞いてきている。少し考えて、許可すると入ってきた。
「もう寝るの?早いわね。」
「……日課だよ。それで、僕に何かようかな?」
「小鈴から聞いたんだけど、レイさんは…何企んでいるんですか?」
阿求に聞かれたレイは、一瞬冷静さを失いつつも、慎重に言葉を選びながら言ったのである。
「企み?小鈴さんから、何を聞いたのかな?」
「呪い本で、何を調べてるの?もし、異変を起こす気なら…巫女として、動くだけよ。」
霊夢の目付きが少しだけ鋭くなって、レイを見つめている。
(そういえば、小鈴と阿求には…僕の正体言ってなかったよ。表向きの理由として、カードを使おうかな。)
「霊夢に聞くけど、阿求と小鈴に僕のこと…教えた?少し、忘れてたけど。」
急にレイから聞かれて、鋭くなった目付きが元に戻る。阿求はレイが何を言いたいのか、理解できなかった。
「確か…言ってなかったわね。レイが言うと思ったから。」
「霊夢、誤解させてごめん。僕の悪い癖だね…幻想郷で、異変を起こす気はないよ。」
「レイさんと霊夢さん。何が言いたいんですか?」
阿求が二人に詰め寄り、レイが小鈴を呼ぶようにいった。疑問に思いながらも、小鈴を呼びにいった。
「本当に良いの?教えても?」
「隠すつもりは、無かったけど忘れてたよ。」
レイは苦笑しながら、本心を隠したのだった。