東方外来録 博麗の神主の幻想入り 作:ロッド
紫の家にいるマリサは藍から、代わりの服をもらい、隙間内で着替えている最中だ。暫くするとマリサが隙間から出てきた。モジモジと恥ずかしそうにしているが…
「藍…白の魔女服は…」
「良く似合ってるじゃないか。」
「似合ってるよ、マリサ。」
藍とレイから言われて、顔を赤くしているマリサは、白の尖り帽子を深く被って、顔を隠してしまった。
「着替えを済ましたし、博麗神社に向かうぞ。霊夢に話しとかないとな。」
「僕も、霊夢に言わずに来ちゃったから心配してるかも…」
「私も行くのか!?責めて明日に…」
マリサの足元に隙間が開いて、悲鳴をあげて落ちていった。紫の方を見ているレイと藍は、「なにしてるんですか!?」と、叫んでいるが、紫は「後はお願いね」と、その場から姿を消した。
「行きますか?」
「行くしかないだろ…」
藍とレイは結界移動術で、博麗神社に到着すると、マリサと霊夢は縁側でお茶を飲んでいた。
(マリサ…霊夢と打ち解けるのが早い。なにしたんだろう?)
「へえ…あんたは、レイがいた幻想郷から来たのね。」
「そうだぜ。もう、崩壊しちゃたけどな…」
霊夢が湯飲みにお茶を淹れマリサに出す。ゆっくりとお茶を飲んでから溜め息をしている。すると、レイと藍が近づいてきた。
「霊夢とマリサ…打ち解けるのが早いね。」
「私もビックリだぜ。」
「魔理沙は毎回、お茶を飲みに来るわね。勘で、魔理沙とは別人だとわかったけど…」
霊夢は藍とレイの湯飲みを用意すると、お茶を淹れた。藍は隙間からお茶菓子であるカステラを出した。
「紫様からだ。外の世界で売られていたから、買ったようだ。お茶請けにはいいだろ?」
「そうね。」
「ありがとうございます。藍さん!」
レイから礼を言われて、笑いながらカステラを切り分けている藍は、霊夢にマリサの住居に関する相談をする。
「部屋は余ってないわよ?あるとしたら、物置になっている部屋だけだし。」
「私は野宿でも構わないぜ?」
「マリサ!?野宿はダメだよ!前にもいったよ!」
「そうだ。妖怪だっているんだ!別次元でも、幻想郷に住んでいたマリサなら、妖怪に襲われる危険性はわかるだろ?」
「………レイ、霊夢と藍は気づいてないみたいだから、説明頼むぜ。」
マリサから説明を頼まれたレイは「自分で言わないと、ダメだよ?マリサ…」と、言いながらも、苦笑しながらいった。
「マリサの種族わかる?霊夢と藍さんなら、気づくと思ったんだけど…」
「マリサは人間じゃないのか!?」
「人間じゃないなら………まさか!?」
「改めて自己紹介するぜ!種族…魔法使いの霧雨魔理沙だぜ…と、言っても…魔法使い歴は1年だけどな!」
マリサが自己紹介すると、霊夢と藍が目を見開いている。無理もないだろう…人間だと思っていたのだから。
「魔法使い!?」
「別次元だから、魔理沙と違っていても…おかしくないが…魔法使い歴1年はどういうことだ?」
「企業秘密だぜ!でも、能力だけなら教えるぜ!」
「能力はなんだ?」
マリサの能力に興味津々の藍。霊夢は若干警戒をしている。博麗の巫女として無理もないが…
「私の能力は【ありとあらゆる光を魔力変換する程度の能力】だぜ!名前の通り、例えば…太陽の光、電気の光、星の光を私の魔力に変換できるぜ!」
「それは…強そうだな。」
「異変を起こしたり、幻想郷に手を出さなければ、私は歓迎するわよ。」
見るからに、霊夢に警戒されてしまっているマリサは、苦笑しかできなかった。
「人里で、部屋借りれるか聞いてこようか?」
「……遠慮しておくぜ!」
そう言って、マリサはお茶を飲み干したのだった。