東方外来録 博麗の神主の幻想入り 作:ロッド
美鈴の黒い弾幕が広範囲に放たれて、霊夢、魔理沙、マリサは苦戦を強いられる。弾幕で黒い弾幕を相殺させるのがやっとである。
「霊夢のチートスペカは使えないのか?」
「使ってもいいけど…霊力の消費が半端ないわよ。レミリアを倒しても、異変解決とは限らないし。」
「どうすればいいんだぜ!?」
美鈴が魔理沙に急接近して、蹴りを入れられる寸前に結界が張られ、美鈴の攻撃は結界に防がれた。
「この結界は…」
「遅くなってごめん…用事を済ませてきたから。」
レイが結界移動術で霊夢達と合流した。魔理沙はお礼を言って、霊夢は「遅いわよ」と、文句を言ったが、マリサだけはレイの疲労に気づいたが、止められないと考えて、異変解決を優先する。
「美鈴さんが……!?」
「弾幕使っても、美鈴に効かないぜ。」
「マリサは何か無いの?」
「あの霧が原因で、魔法が使いにくいぜ…弾幕程度なら出せるが…」
「皆はスペルカード使って!」
霊夢、マリサ、魔理沙は各々のスペルカードを発動した。
「霊符【夢想封印】」
「【ファイナルマスタースパーク】」
「光符【シャイニングスパーク】」
三人の必殺技が繰り出され、美鈴に襲いかかるが、美鈴が構え直すとスペルカードを発動した。
「………闇符【暗黒爆裂拳】」
右手に力が集中して、前に突き出すと闇の衝撃波が発生して相殺された。この危機的状況に、霊夢が美鈴に睨み付けている。
だが、美鈴は右手から出血していて、無傷ではなかったが、まだ動けるようだ。
「このまま続けば…私達が危ないわよ。」
「美鈴を気絶させれば、操れなくなるはず…」
「あの力を封印すれば、元に戻ります。」
レイが右目の眼帯を取って、宿っている妖力を右目に集中させて動体視力を上げると、右腕の結界を解除させる。
「レイ…何する気なの?」
「美鈴に殴り倒したら正気に戻せるかな?結界使えば、痛覚遮断できるし…」
そう言って、針を4本取り出すと美鈴に向かって投げると、針を避けてレイに接近して来ると、その隙を見逃さずに、妖力を纏った右手で殴り飛ばした。
「ぐ…」
レイの右手から血が流れるが、後回しにして美鈴に結界符を張り付けると、身動きを封じた。
「……レイ!?大丈夫なの!」
「無茶するなだぜ!」
「まだ…休憩するから先に行って!」
レイの一言に、霊夢と魔理沙が「置いていけない」と、心配しているが、マリサが残るようで先に行かせようとしている。
「……わかったわ。」
「霊夢!?本気かだぜ!」
「私は博麗の巫女として、異変を解決する義務がある。先に行かせてもらうわ。」
「………仕方ないぜ。私らは先に行ってるぜ!」
霊夢と魔理沙はマリサとレイを置いて、紅魔館に入っていく。それを見届けたマリサは、レイの方を見る。
「マリサには誤魔化せないね。」
「全くだぜ…」
レイは結界符で、閉じ込めている美鈴に近づくと、右腕の痛みに堪えながら、封印術式を起動させる。
「封印術式…対象者…紅美鈴に宿っている闇の力を右目に封印…生命力で封印結界構築開始」
美鈴に宿っている闇の力が抜け出ると、レイの右目に吸い込まれると、直ぐ右目に結界を施して封印して眼帯を付け直す。
「……また、封印か。寿命がまた減り続けるぜ?」
「この事態を仕出かしたのは…僕だよ。最後まで…後始末をしないとダメだ。」
「呆れる相棒だぜ。暫く休むぜ…右腕治さないとな。」
マリサは魔法薬の入った小瓶を取り出すと、レイに渡した。
「飲んだら右腕の痛みが消えるぜ。その代わり、時間が経ってから酷い痛みに襲われる。私が最初に試したから効果はバッチリだぜ!」
「マリサの魔法薬は、効果は凄いけど…リスクが怖いからね。」
「レイにだけは言われなくないぜ!」
苦笑しているレイは「ありがとう」と、言って魔法薬を受け取る。一気飲みしたのだが、苦かったようで、咳き込んでしまった。
「苦い…痛みは消えたけど…」
「疲れが消えたら…行くぜ。どうぜ…全て封印するつもりだろ?」
マリサに睨まれたレイは小さく頷いた。
「内緒にしてね。」
「異変が解決したら、覚えとけよ。それと、結界符は何枚ある?」
「後、50枚かな。」
マリサはレイを支えながら、紅魔館に入っていった。