東方外来録 博麗の神主の幻想入り    作:ロッド

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異次元幻想郷  紅霧異変の章
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梅雨の時期が終わり、暑い夏の日が始まる寸前の7月に、霊夢は人里で結界の点検、強化をしている最中だ。独自に開発した結界の運用実験も兼ねている。

 

この人里全域を結界で構築できれば、妖怪、妖精がある程度の弱体化される。霊夢がやろうとしているのは、人里を守護できる結界を開発することだ。

 

(……この人里全域に等間隔で、結界符を仕込んだから、成功するはず。少しばかり、生命力も使うね。)

 

結界符の確認を終えた霊夢は、人里にいた黒猫を発見して近づくが、逃げられてしまった。

 

(逃げられちゃった…)

 

 

 

人里の見回りと結界の点検を終えると、博麗神社に帰ろうとするが、紫が隙間から現れて声をかけた。

 

「霊夢は今日は暇かしら?」

 

「修行と結界の点検を終わらしたから暇だよ。」

 

「欠かさずにやってるわね。人里においしい定食屋があるのよ。どうかしら?」

 

「暇になりそうだし…行くよ。」

 

霊夢と紫は人里にある定食屋に到着すると、店主が席を案内して、メニュー表を置くと厨房に行った。

 

「……………」

 

「霊夢はまだ、見たことがない料理ばかりね?」

 

頷いている霊夢に、紫は苦笑しながらもメニューから適当に定食と単品を注文する。

 

「昼は私が奢るから、気にしなくていいわ。」

 

「良いの?」

 

「任命式のお祝い、出来てなかったからいいわ。」

 

注文した料理と単品料理が運ばれてきた。紫が頼んだのは刺身定食と杏仁豆腐の単品料理である。霊夢が刺身定食に目を見開いている。焼く、煮るなどの料理はあるけれど、刺身は食べたこと無いようだ。

 

「幻想郷は海がないし、魚はあっても川魚…生で食べるのは危険なのよね。」

 

「でも、この定食…」

 

「大丈夫。海の魚は定期的に隙間で調達するし、この定食屋の店主は外から来た妖怪よ。」

 

紫から聞かされた話に、霊夢は余り気にしていなかった。霊夢は人里で、悪さをしなければ見逃すのである。妖怪が人里にいたとしても、黙っている。

 

「さっそく食べるわよ。」

 

「いただきます。」

 

 

霊夢と紫が食事をしている頃、藍は幻想郷の結界を点検をしている最中で、綻びを発見したため、修復していた。

 

「傷は小さいが、放っておくと危ないからな。」

 

妖力を流し込んで、術式の構築をやり直して結界を張り直していく。修復を終えると息を吐いた。

 

(それにしても、最近は小さな綻びが目立つな。紫様に相談してみるか。だが、霊夢を試すための異変の準備も依頼したから忙しいぞ。)

 

 

 

 

 

 

紫との昼食を終えた霊夢は、博麗神社に帰ってくると裏手にある森に向かい、木登りをして他の木に飛び移っている。体を鍛える修行をしている。

 

(あんまり、修行にならないかな。藍とは戦闘の修行もしたけど…)

 

修行を終えた霊夢は、疲労した体を休めるために、風呂に入り疲れを取った後で、部屋で読書をしている。だが、一瞬嫌な予感を感じ取った霊夢。

 

「この気配は…妖気!?」

 

屋根に登り、周囲を見渡すと不自然な紅霧が遠くの方から発生していた。このまま放っておくと、幻想郷は紅霧で包まれてしまう。

 

(何処から発生してるんだろう?急いで探さないと!その前にアレを張っておこう…)

 

霊夢は異変解決に動き出した。その頃、魔法の森を移動している魔理沙は、異変発生に気づいて既に行動していたが、手掛かりが見つからないため苦戦している。

 

(明らかに妖気だよな。何処から霧が発生しているのかが、わからないと解決しようがないぜ…)

 

魔法の森を出て、情報収集を開始する魔理沙は一先ず、人里が心配のため、急いで向かったのだが…

 

(人里に着いたぜ。被害を確認するぜ………あれ?)

 

魔理沙が人里に到着するのだが、何故か違和感を感じてしまった。そして、人里に結界が張られていることに気がついた。

 

(結界が張られているぜ。もしかして、霊夢がやったのか?)

 

 

 

 

 

 

魔理沙が人里の結界を発見している頃、霧の泉の奥にある紅魔館では、異変の黒幕である吸血鬼、レミリア・スカーレットが図書館にいる紫色の髪をしている魔法使いの少女、パチュリー・ノーレッジに状況の確認をしている。

 

「パチェ、順調なの?」

 

「……………後は、人里だけのようね。でも、おかしいわね?」

 

パチュリーが紅茶を飲みながら、首を傾げている。想定外が発生しているようだ。

 

「どういうこと?」

 

「私が監視用として猫を人里に侵入させたんだけど、人里だけは影響を受けてないわ。」

 

レミリアは動揺していて「どうなっているの」と、聞いているが、水晶玉で見ていたパチュリは納得がいった。

 

「人里に強力な結界が張られているわ。霧を寄せ付けないのは、それが原因ね。」

 

「……………私は咲夜に指示を出しておくわ。」

 

レミリアは図書館を出ていったのだった。

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