東方外来録 博麗の神主の幻想入り 作:ロッド
紅魔館の食堂で、朝食を食べている霊夢と魔理沙以外にも、咲夜と美鈴が料理を運んでいる。レミリア、フラン、パチュリーは用事があるらしく、食堂には来ていない。
「和食はうまいぜ!」
「美味しいです…咲夜さん。」
「ありがとう。霊夢、魔理沙…」
焼き魚を食べ終えた霊夢は、メモを取りながら味噌汁を飲んでいる魔理沙が気になったようだ。
「魔理沙。今朝何かあった?顔色が少し悪いみたいだけど…」
「……………夜遅くまで、メモしてたからな。余り寝てないぜ!」
「そう…ちゃんと寝ないとダメだよ?」
「そうするぜ。」
さっさと、朝食を食べ終えた魔理沙は、食堂を出ていった。霊夢はお茶を飲んで一息する。
「夕方には帰るのよね?それまで、どうするの?」
霊夢は妖精メイド達との約束を話したら、咲夜は紙を取り出して、タイムスケジュールを確認している。
「………その子達なら、今日は休みね。問題ないわよ。」
お茶を飲み終えた霊夢に、三人の妖精メイド達が声をかけてきた。一緒に遊びに行きたいらしい。
「夕方までだよ。」
嬉しそうに頷き、霊夢の手を掴んで霧の泉に向かうことに。妖精メイド以外にも、友達の妖怪を誘っているようだ。
「妖怪の友達…楽しみだよ。」
霊夢が妖精メイド達と霧の泉に向かっている頃。魔理沙は部屋で、手帳に魔法の術式を書き込んでいた。強くなるために、使える魔法を増やすためである。
(今の私じゃ…ダメだぜ…もっと、魔法を増やさないと…師匠にも、聞かないとな。)
自作した魔法薬を飲み続けながら、ひたすら魔法の研究、書き込みを進めていく。手帳に書き終えると、疲労が込み上げてきた。
(……無理しすぎたぜ。夕方まで寝るかな…)
霧の泉に到着すると、ルーミアとチルノの二人が遊んでいた。霊夢は笑みを浮かべながら、手を振っている。
「霊夢なのだー」
「誰?」
「ルーミアは久し振り。君は…妖精だよね。」
「あたいは氷精チルノだ!」
「僕は博麗霊夢…よろしくね。チルノ…」
霧の泉で、チルノが氷像を作ったり、ルーミアが泉の周辺を真っ暗闇にしたりとハプンニグがあった。だが、毎日修行が日課だった霊夢からしたら、息抜きになったのである。
夕方、魔理沙が霊夢を迎えに霧の泉に来ると、大木を背に霊夢が眠っていた。妖精メイド、チルノ、ルーミアが霊夢を起こそうとしている。
「霊夢!迎えに来たぜ。」
「…………ん?おはよう……魔理沙?」
「疲れたのか?寝てたぜ。」
霊夢は目を擦りながら、魔理沙の手を掴んで立ち上がる。霧の泉は常に冷え込むため、眠気がすぐに消えた。
「レミリアがまた、遊びに来いだと。」
「またね。」
霊夢はルーミア達に別れを言って、博麗神社に帰ることに。
「霊夢は神社に帰ったらどうするんだ?」
「修行と人里の結界を張り替えるよ。やることがたくさんあるし…」
背伸びをしている霊夢は、隣を歩いている魔理沙の顔色を見る。見られているのに気づいた魔理沙は、帽子を深く被った。
「余り見るなよな。」
「朝は顔色が悪かったよね。」
「もう大丈夫だぜ!」
霧の泉を抜けて、森を進んでいる。すると、魔理沙が霊夢に結界を張るようにいった。この森は魔法の森といって、魔力や毒茸の種子が漂っている。力を持たない人間や妖怪が入ると、幻覚を見たり、体調を崩して最悪の場合に死に至る。
「霊夢は魔法の森は慣れてないよな。結界を張った方がいいぜ。」
「わかった。」
霊夢は5枚の結界符を取り出すと、結界を構築した。強度的に30分が限界だ。
「私は幼い頃から住んでるから、抗体が出来てる。危険な妖怪も、この森には余り来ないぜ。」
「そうなんだ…」(結界張ったけど…少しきついかな。)
結界を張ったことでましになったが、霊夢には少しきついようだ。次第に動きが鈍くなってきている。
「霊夢…大丈夫か?」
「少しきついかな…」
「……紫。いるなら出てこい!霊夢がヤバイぜ!」
隙間が開いて、紫が姿を現した。霊夢の状態がわかっている紫は、霊夢を抱き抱えて、博麗神社の寝室に寝かせ戻ってきた。
「霊夢は大丈夫なのか?」
「大人しく寝ていれば、明日には元気になるわ。」
「よかったぜ…」
「魔理沙も、異変解決御苦労様ね。」
紫は隙間に入って、姿を消した。
一旦、過去編は終了して、本編に戻ります。
次回からは白玉楼組が登場します。それが終われば、また過去編を投稿します。