東方外来録 博麗の神主の幻想入り    作:ロッド

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レイが博麗神社に帰ったあと。妖夢は台所で食器洗いを終えて、幽々子にお茶と饅頭を出していた。

 

「庭でのレイの様子は、どんな感じだったの?」

 

「……………」

 

妖夢は無言でお茶を飲んでいる。幽々子の話を聞いていなかったのか、何か考え事をしているようだ。幽々子は妖夢の半霊に触れる。

 

「ひゃあ…幽々子樣!?」

 

「やっと気づいたわね。私の話を聞いてた?」

 

「……聞いていませんでした。」

 

幽々子の話を聞いていなかった妖夢に、もう一度同じ質問をする。今度は話を聞いていたようで、レイの様子を報告する。

 

「呼んだときなんですが、レイ君は西行妖を見つめていました。」

 

「…………西行妖を?」

 

「呼ぶのが少しでも遅かったら、危なかったと思います。意識が消えかけていた感じがしたので…」

 

妖夢はレイの様子を思い出しながら話した。あのレイの様子は、西行妖を見つめていた。誰も気づかなければ、死に誘われていただろう。

 

「西行妖に施されている結界の封印は、維持されているのよ。あの短期間で弱まるとは思えない。」

 

「紫樣と霊夢が結界を張ったんでしたよね?」

 

「一度、点検してもらった方がいいかしらね?」

 

 

 

 

夜に博麗神社に帰ってきたレイは、早速台所に向かい夕食の準備を開始する。買ってきていた鶏肉を取り出すと解体していく。

 

(鶏肉の骨は固いし、取り除かないとね。)

 

綺麗に骨と肉を切り分けてから、鍋に水を入れて準備をしていく。

 

(後は野菜と肉を入れて、出汁を入れたら煮込んだら完成かな。)

 

弱火にして煮込み続けている間に、ご飯が炊けているかを確認する。すると、霊夢と魔理沙が台所に来ている。夕食が何か気になっているようだ。

 

「鶏肉と野菜の煮込みとご飯だよ。食べやすいように、骨は切り取ってるから。」

 

「ありがとう。」

 

「それは楽しみだぜ!」

 

「霊夢さんと魔理沙さん…食器出すの手伝ってくださいよ!」

 

居間の方から小鈴の声が、レイは霊夢と魔理沙に「手伝いに戻らないなら、お肉は無しだよ」と言った。肉を無しにされるのが嫌なようで、小鈴の手伝いに戻った。

 

「何してるんだか…」

 

「レイ、ちょっと聞いていいか?」

 

隙間が開くと、藍が台所に入ってきた。煮干しが余ってないかを聞いてきた。

 

「煮干しですか?」

 

「橙が猫を従えるのに、煮干しを与えてるんだが…」

 

「無くなったんですね。ちょっと待ってください…魚屋のおじさんからもらったのが…」

 

氷結結界を構築させると、大量の煮干しが出現した。藍はその煮干しの多さに唖然としている。

 

「多すぎないか?」

 

「森を散歩するときに、猫又を見掛けるので…煮干しを常に準備してるんです。」

 

レイは大の猫好きである。動物は基本好きだが、一番好きな動物は猫である。煮干しを藍にあげると、完成した煮込みの入った鍋を居間に持っていく。

 

「そうだ。別の鍋に同じ煮込みがあるので、持っていっていいですよ。大量に作りすぎたので…」

 

「……………明日、鍋を返しに来るから。」

 

「わかりました。」

 

藍は煮干しと鍋を持って、台所から姿を消した。レイは懐から小瓶を取り出した。マリサが調合した痛み止めの魔法薬である。

 

「…………ふう。」(最近、痛みが激しくなってきた。血を吐かなくなったけど…きつい。)

 

レイは空になった小瓶を結界に収納して、居間に向かう。既に、煮込みを食べている三人。霊夢がレイの分を器に入れて差し出した。

 

「レイは白玉楼に行ってたのよね。」

 

「うん。幽々子さんが、僕に興味を持ったらしくて。」

 

「幽々子が興味……ね。」

 

霊夢はレイの言葉に、気にしながらお茶を飲んでいる。

 

「冥界は生者は行けるんですか?」

 

「頻繁に行くのは、良くないわね。閻魔様に説教されるわよ。」

 

「閻魔……映姫さんに叱られたくないですよ!」

 

小鈴は妖魔本集めを趣味にしている関係で、映姫に叱られたことがあるのだ。

 

「なら、妖魔本集めをやめたら?」

 

「それは別の話よ!」

 

「小鈴ちゃん。もし、妖怪になっちゃったら…私でも容赦しないわよ。」(そうなる前に、人里から離して神社で保護するけど…妖怪になったら、私が面倒見るわ。)

 

既に、小鈴の保護計画を考えていた霊夢。もしかしたら、霊夢も妖怪になるのかも…

 

「……………ごちそうさま。僕は寝るから…」

 

「お休みだぜ!」

 

居間から出ると、自分の部屋に結界を張って入れなくした後で、森に向かうのだった。

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